東洋紡 来年5月に本社移転、創立140周年を機に

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2021年12月15日

来年5月に本社移転を予定する「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」

 東洋紡はこのほど、来年に迎える創立140周年を機に本社を移転する、と発表した。新住所は、大阪府大阪市北区梅田一丁目13番1号 大阪梅田ツインタワーズ・サウス(総合受付は32階)。阪神電鉄・大阪梅田駅から徒歩1分、JR・大阪駅から徒歩3分に立地。2022年5月9日の業務開始を予定する。

東洋紡 繊維事業を統合、来年4月「東洋紡せんい」発足

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2021年12月3日

 東洋紡はこのほど、繊維事業関連のリソース集約を図るためグループ会社を一部統合・再編し、2022年4月に「東洋紡せんい」(大阪市北区、東洋紡ビル内)を発足すると発表した。

 具体的には、東洋紡100%出資子会社の東洋紡STCの繊維事業を分割、東洋紡STC100%出資子会社の東洋紡ユニプロダクツと統合し、新たに「東洋紡せんい」を発足させる。また、東洋紡100%出資子会社のトーヨーニットを新会社の直接保有子会社とする。東洋紡STCは東洋紡グループの高機能材を取り扱う商社として存続する。なお、新会社の代表者は東洋紡STC社長の清水栄一氏が務める。

 繊維事業を取り巻く市場環境などが大きく変化する中、衣料繊維事業を統合し選択と集中を加速し、グループ繊維事業の収益力と資産効率を向上させる狙い。重複する機能を統合するとともに、工場や物流施設などの資産の共有化・内製化を進めることで事業効率の向上を図り、顧客に最適な製品・サービスを提供し続ける会社を目指していく。

 新会社では主に、スクール・サービス・ワーキングユニフォーム用生地・製品、スポーツアパレル用生地・製品、寝装品の生地・製品、インナー用原糸・生地、民族衣装用生地、通帳クロスやハンカチ生地、ドレスシャツ製品などの製造販売を行う。

東洋紡 PBO繊維を来年1月から値上げ、安定供給維持

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2021年11月29日

 東洋紡は26日、PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維「ザイロン」を来年1月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格から5~7%」の値上げ。

 昨今の原油・ナフサ価格の上昇などを背景に、同製品の原料価格高騰が続いており、加えて燃料費や電力費、物流経費、設備維持費用などの諸経費も上昇し、製造コストを押し上げている。同社では徹底したコスト削減に努めてきたが、現在の価格体系では顧客への安定的な製品供給が困難と判断し、価格改定を決めた。

 「ザイロン」は1998年に同社が世界で初めて開発・販売。現存する有機繊維の中で最高レベルの強度・弾性率・耐熱性・難燃性を誇り、消防服や耐熱資材、レーシングカーの車体などに幅広く採用されている。

東洋紡 富山の2工場を休止、繊維事業国内拠点を再編

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2021年11月22日

 東洋紡はこのほど、富山県内にある3工場について、2024年3月末をめどに、井波工場(南砺市)と入善工場(入善町)の生産を休止し、庄川工場(射水市)に集約する方針を労働組合に提案したと発表した。

 3工場は富山事業所として、繊維事業の国内生産拠点となっているが、同事業を取り巻く事業環境が大きく変化する中、拠点集約により経営資源を集中させることで、生産の効率化と工場の開発機能や人材育成、安全防災の強化を図る考えだ。

 休止する2工場の従業員は、庄川工場を中心に配置転換を進めるなど、雇用を確保していく。現在、井波工場と入善工場は紡績工程を、庄川工場は織布・加工工程を担い、長年にわたり高品質・高機能な繊維製品を生産している。

 今回の再編では、2工場の生産休止とともに、庄川工場の織布部門の生産を縮小し、新たな生産・開発体制を整える。マレーシアの生産拠点も活用し、国内の紡績・織布・加工のテキスタイル生産を継続していく。庄川工場には来年以降、休止する2工場の生産設備などを受け入れる製造建屋を新設する予定。

東洋紡 エアバッグ用原糸・基布値上げ、来月から実施

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2021年11月15日

 東洋紡は、自動車エアバッグ用の原糸と基布を12月1日出荷分から値上げする、と発表した。改定幅は、「現行価格から15~20%」の値上げ。中国市場向けは「現行価格から15~30%」の上げ幅となる。

 対象製品の主原料のナイロン66は、産業用繊維や自動車部品用途で需要が伸長する一方、ナイロン66樹脂や原料は2月の北米寒波影響などによる供給不足から、原料価格が高騰。また、エアバッグ用基布のコート剤として使用するシリコーン樹脂は、原料の金属シリコンの生産が主要生産地の中国で電力不足により大幅に落ち込んでいることなどを背景に、シリコーン樹脂の需給はひっ迫し価格も大幅に上昇している。加えて、原油・天然ガス価格急騰による製造コスト、米中を中心とする景気回復に伴う人件費、コンテナ輸送などの物流費も上昇を続ける。

 こうしたコスト上昇は、自助努力の範囲を大きく超えていることから、同社は今後も安定した生産、販売、開発体制を維持するために値上げを決めた。

東洋紡 OPP、CPPなど包装用フィルム追加値上げ

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2021年11月15日

 東洋紡はこのほど、包装用フィルム製品の一部を11月21日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム、直鎖状低密度ポリエチレン(L‐LDPE)フィルムの3製品。改定幅は、いずれも「連250円(20㎛換算)」(連:500㎡)。

 同3製品については、8月に続く今年4度目の値上げの発表。上昇が続く原油・ナフサ価格などを背景に、包装用フィルム製品の原料価格が一段と高騰。燃料費や電力費、物流経費、設備維持費用なども上昇しており製造コストを押し上げている。

 同社では徹底したコスト削減を行っているが、前回の価格改定発表以降も原料価格の高騰が続いていることなどから、現在の価格体系では安定的製品供給が困難と判断。追加の価格改定実施を決めた。

東洋紡の上期 工業用フィルムとPCR関連伸長し最高益

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2021年11月9日

 東洋紡が8日に発表した2021年度上期(4-9月期)の連結決算は、売上高は前年同期比17%増の1839億円、営業利益64%増の171億円、経常利益2.3倍の133億円、純利益3.7倍の97億円と増収増益だった。

 同日に電話会議による決算説明会を開催、竹内郁夫社長はその要因について、「原燃料価格高騰の影響はあったものの、工業用フィルムとPCR検査試薬が堅調に推移した。営業利益では、特に

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東洋紡 セラコン用離型フィルム強化、宇都宮に設備新設

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2021年11月1日

宇都宮工場に新設するセラコン用離型フィルム製造設備(イメージ)

 東洋紡はこのほど、積層セラミックコンデンサ(セラコン)用離型フィルム(工業用ポリエステルフィルム)の製造設備を宇都宮工場(栃木県宇都宮市)内に新設することを決定した。2022年夏に着工し、2024年秋の稼働開始を目指す。年産能力は2万t。同工場のインフラ整備費などを含め、投資額は約200億円となる見込み。今後も拡大が見込まれるセラコン需要に対応するため、生産体制の強化を図る考えだ。

 セラコンは、電流の調整や、電気を一時的に蓄積する汎用的な電子部品。様々な電子回路に搭載されており、データ通信の高速化やDXの進展、電装化・自動運転といった自動車産業の発展に伴い需要の拡大が継続、今後も年率7%以上での市場成長が見込まれている。

 同社は、セラコンの製造工程に不可欠な離型フィルムを生産。平滑性や離型性に優れ、セラコン製造時の製品不良率を低減できる点や、ハイエンド品と位置づけられる超小型セラコンに対応している点などが評価され、セラコン市場の成長を背景に採用が拡大している。敦賀事業所(福井県敦賀市)に離型層のコーティング加工設備を導入し、一号機は昨年6月から本格稼働を開始、2号機は来春の稼働を予定するなど、これまでも生産体制を強化してきた。

 宇都宮工場は、同社が今年4月に吸収合併した東洋紡フイルムソリューション(TFS)の主力工場として、セラコン用離型フィルムや高耐久・高耐熱性を特長とするポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムなど、長年にわたり高機能フィルムの生産を手掛けてきた。新設備では、TFSが培ってきたインラインコーティング技術と、東洋紡がもつクリーン環境下でのオフラインコーティング技術を融合し、高機能な離型フィルム製品のラインアップを拡充する。

 東洋紡は「世界№1のグリーンフィルムメーカー」を長期的な目標に、環境負荷の低いフィルム製品の開発や生産効率向上によるエネルギー使用量の削減に、業界に先駆けて取り組んできた。宇都宮工場でも、持続可能な社会の実現に貢献するため、使用済みの離型フィルムを原料として再利用する技術の開発や、より生産効率を高めた最新鋭の設備の導入を推進していく。

東洋紡 高分子フィルム・シート技術の特許総合力1位に

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2021年10月18日

 東洋紡はこのほど、パテント・リザルト社(東京都文京区)が9月17日に公表した、高分子フィルム・シート関連技術の特許総合力ランキングで1位を獲得したと発表した。

 同ランキングは、日本の特許庁で公開されている高分子フィルム・シート関連技術の特許全般について、特許の注目度を得点化した「パテントスコア」をベースに、パテント・リザルト社が算出したもの。

 東洋紡は、「長期熱安定性と成形性に優れたポリエステル樹脂」や「透明性を維持しながら、引き裂き直進性、防湿性と耐ピンホール性、耐破袋性に優れ、特にレトルトパウチ包装や水物包装で好適に用いられる、二軸延伸ポリエステルフィルム」に関する技術などが注目度の高い特許として評価された。

 東洋紡は今後も、包装用・工業用フィルム製品をはじめとする様々な領域をターゲットに、社会課題の解決に貢献する技術開発に取り組んでいく考えだ。

東洋紡 ONYなど包装用フィルム製品を追加値上げ

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2021年9月8日

 東洋紡は7日、包装用フィルム4製品を10月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅(連:500㎡)は、二軸延伸ポリエステルフィルム(PET)が「連200円(12㎛換算)」、二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)が「連400円(15㎛換算)」、透明蒸着フィルム「エコシアール」のPETベースが「連200円(12㎛換算)」、ONYベースが「連400円(15㎛換算)」となっている。なお同4製品については、2月にも値上げを公表しており、今年2回目。

 昨今の原油・ナフサ価格の上昇などを背景に、包装用フィルム製品の原料価格高騰が続く。加えて、燃料費や電力費、物流経費や設備維持費用などの諸経費の上昇が製造コストを押し上げている。一方で、市場では旺盛な需要を受け、製品の在庫水準はますますひっ迫した状況にある。

 こうした中、同社では徹底したコスト削減に取り組んできたが、前回の価格改定以降も原料価格の高騰が続いていることなどから、現在の価格体系では顧客への安定的な製品供給が困難だと判断し、追加の価格改定実施を決めた。