SEMI 18年のシリコンウエハー出荷面積は過去最高に

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2018年10月24日

 マイクロ・ナノエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際工業会であるSEMIはこのほど、半導体向けシリコンウエハー出荷面積の年次予測を発表した。これによると、2018年は17年に記録された過去最高の出荷面積を上回り、以降21年まで毎年記録を更新し続けるとした。

 18~21年のシリコンウエハーの需要量見通しを提供する同予測は、ポリッシュドウエハーとエピタキシャルウエハーの合計出荷面積が、18年は124億4500万平方インチ、19年は130億9000万平方インチ、20年は134億4000万平方インチ、21年は137億7800万平方インチとなることを示している。

 SEMIのクラーク・ツェン市場調査統計担当ディレクターは「メモリーとファウンドリーの新規ファブ計画が次々と発表されており、シリコン出荷面積は2019年から2021年にかけて好調を持続すると見込まれている。シリコン需要は、モバイル、高性能コンピューティング、自動車、IoTアプリケーション分野における半導体の使用量増加に伴い、今後も成長を続けるだろう」と述べている。

SEMI ファブ装置投資額が来年に過去最高の見込み

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2018年10月11日

 マイクロ・ナノエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際工業会のSEMIはこのほど、半導体前工程ファブの装置投資額が、来年には過去最高になる見込みであると発表した。

 8月31日に発行した最新の世界ファブ予測レポートによると、今年の投資額は前年比14%増の628億ドル、来年には同7.5%増の675億ドルとなり、年間投資額として過去最高を記録する見通しとなった。

 新規ファブ建設投資額についても、来年の投資計画は530億ドルと過去最高に近い水準に達している。ファブの技術・製品のアップグレード投資と、生産能力拡張投資の両方が増加し、多数の新規工場建設によって、装置需要が大幅に増加することが予測される。

 同レポートによれば、実現の可能性は計画によって異なるが、2017~20年に着工する新規ファブ・ラインは78に上る。こうした新規ファブ建設の結果、2200億ドル以上の装置需要が発生。この間の建設投資は530億ドルに達する見込みだ。

 17~20年着工の新規ファブ向け装置投資額では、韓国が630億ドルで首位に立ち、10億ドルの差で中国が続く。台湾は400億ドルで3位となり、日本(220億ドル)、南北アメリカ(150億ドル)が4、5位に、6位には同額の80億ドルで欧州と東南アジアが並ぶ見通し。

 装置投資額全体の60%がメモリー分野(最大シェアは3D NAND)、3分の1がファウンダリー分野のものとなっている。78のファブ建設計画のうち、59が17年と18年に着工し、19が19年と20年に着工する予定だ。新規工場への装置搬入は着工から1~1年半かかかるのが通常だが、企業の事情やファブの規模、製品タイプ、地域などの諸事情で2年以上かかる場合もある。

 計画されている2200億ドルのうち、17~18年に投資が実行されるのは10%未満で、40%近くが19~20年に、残りは21年以降の投資となる見込み。2200億ドルの投資額は、現在発表されているファブ計画から予測したものだが、依然として多数の企業が新規ファブ計画を発表しており、投資額の総計はこの水準を上回る可能性がある。

 なお、6月1日に発表された前回レポートと比べ、最新レポートでは18の新規ファブ計画が追加された。

SEMI 世界半導体製造装置の第2四半期の出荷額は19%増

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2018年9月14日

 マイクロ・ナノエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際工業会のSEMIはこのほど、今年第2四半期(4―6月期)の世界半導体製造装置出荷額が167億ドルだったと発表した。これは、過去最高を記録した今年第1四半期から1%減、前年同期比では19%増となる。

 地域別では、台湾を除く全ての地域で前年同期の実績を上回っており、欧州が前年同期比80%増、中国は51%増、日本は47%増などと、韓国以外は2桁増となった。

 第1四半期との比較では、中国・日本・北米以外は前期の水準を下回った。その中で中国は44%増、北米は29%と前期に続き好調を維持している。

 この統計は、SEMIが日本半導体製造装置協会(SEAJ)と共同で、世界95社以上の半導体製造装置メーカーから毎月提供されるデータを集計したもの。

SEMI 「世界OSAT工場データベース」の最新版を発表

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2018年9月7日

 マイクロ・ナノエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際工業会であるSEMIと、テックサーチ・インターナショナルはこのほど、半導体後工程受託製造(OSAT)企業の、世界唯一のデータベースである「世界OSAT工場データベース」の最新版を発表した。

 同レポートは、半導体デバイスのテストとパッケージングを請け負う工場の最新情報を提供するもの。最新版レポートは320の工場を収録し、前回レポートから提供パッケージング技術や対応製品、新工場発表、オーナー変更など、80工場以上の情報が更新された。

 また、今回のアップデートでは両者の情報を組み合わせることで、2016年と17年の売上トップ20のOSAT企業リストを提供し、各工場の技術やサービスの変更を加えた。

 同データベースは中国、台湾、韓国、日本、東南アジア、ヨーロッパ、南北アメリカのOSAT工場を網羅している。特に、工場所在地、技術、能力、センサー、自動車、パワーデバイスなどの特化製品、提供パッケージング組み立てサービス、新規工場の発表(計画、建設中)を重点的に取り上げている。

 同レポートに収録された情報は、世界の120社以上の企業から、両者が収集した。レポートはシングルユーザー・マルチユーザーのライセンスで提供され、SEMI会員割引がある。

 SEMIは米国カリフォルニア州ミルピタスに本部があり、世界2000以上の会員企業、130万人の専門家をつなぎ、エレクトロニクス製造の技術とビジネスの発展を支援している。テックサーチ・インターナショナルは1987年の創立。アドバンストパッケージング技術とマーケット情報を専門とする、技術ライセンス・コンサルティング企業である。