デンカは1日、電子包材用シート「CLCシート」と「ECシート」の全グレードについて、8月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅はいずれも「27円/kg」。
ベンゼンやナフサ価格の上昇により、同製品の主原料であるポリスチレン樹脂やABS樹脂の価格も高騰している。こうしたコスト上昇は、自助努力の範囲を超えており、安定供給と事業継続のため価格改定を決めた。
2021年7月2日
2021年7月2日
2021年6月25日
2021年6月23日
デンカはこのほど、東邦大学医学部と共同で検証実験を進めてきた新型コロナウイルスの変異遺伝子(部位)同時検出システムに使用する検出用研究試薬「IntelliPlex SARS-CoV-2 Variant Analysis Kit」の販売を測定機関向けに開始したと発表した。
同試薬は、デンカが株式の33.4%をもち業務提携をしているプレックスバイオ(台湾・台北市)と共同で開発。理化学品としてプレックスバイオ社からすでに発売されている専用の反応用装置および検出用装置と組み合わせて使用される。高感度かつ同時多項目測定が可能なプレックスバイオ社のπコード法技術を導入することで測定の手間を軽減し、新型コロナウイルスの感染対策として検出の必要性が高まっているアルファ株、ベータ株、ガンマ株などの変異株に見られる計10種の変異部位を同時に検出することが可能になった。この同時検出システムは、理論上100種以上の変異部位まで対応可能であることから、新たな変異の発生や拡大に備え、両社は引き続き研究用試薬の開発を進めていく。
デンカは新型コロナウイルス感染症への対策を社会的責務と捉え、関係官庁や公的機関、国内外の研究機関の協力と支援の下、様々な角度から感染症対策に貢献する取り組みを進めている。πコード法のもつ高感度検出・同時多項目測定という特長を最大限に活用し、疫学研究の発展を通じて世界の人々のQOL向上に貢献し、真に社会に必要され「社会にとってかけがえのない存在となる企業」を目指していく。
2021年6月22日
[デンカ・人事](7月1日)【青海工場】▽青海サステナビリティー推進部長酒井裕智▽セメント部長串橋和人▽品質保証部長、次長小竹弘寿▽青海サステナビリティー推進部副部長大勢元博▽セメント部セメント課長中島一平▽同部資源リサイクル課長兼技術課長河野康彦▽生産技術部グループリーダー杉村真▽環境保安部環境保安課長小山厚徳▽品質保証部品質保証課長能見健司【エンジニアリング部大牟田工場】▽エンジニアリング部大牟田エンジニアリング部長河合正洋▽【エンジニアリング部千葉工場】▽エンジニアリング部千葉エンジニアリング部長宮崎新二【渋川工場】▽生産技術部長兼生産技術課長蔭山俊之【黒部川電力】▽社長平井修一【大阪支店】▽エラストマー・無機製品課長田中茂人▽機能樹脂課長佐々木康之【インフラソリューション開発研究所】▽ソリューション開発部グループリーダー栖原健太郎【大牟田工場】▽第一製造部電炉課長、第一製造部長中島徳久▽同部アセチレン課長水谷晋【伊勢崎工場】▽環境保安・技術部分析・解析課長、同部品質保証課長藤原隆幸▽解兼同部分析・解析課長)、同部環境保安課長斉藤俊樹。
2021年6月22日
2021年6月18日
デンカはこのほど、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを1つのデバイスで同時に診断可能な抗原迅速診断キットの国内製造販売承認を、厚生労働省から取得したと発表した。
同コンボキットはコロナとインフルエンザの両方を十分で判定することが可能となる。そのため、コロナ抗原有無の判定時間を15分から10分に短縮した(同社製品比)。製品名を「クイックナビ-Flu+COVID19Ag」として、デンカと販売提携先の大塚製薬の2社から販売を予定している。
同コンボキットはイムノクロマト法で特別な検査機器を必要とせず、一般の医療機関でも迅速かつ簡便に検査を行える。1つのキットでのインフルエンザとコロナの同時診断に加え、診断時間の短縮により医療機関のさらなる負担軽減、および医師の指導の下で医療機関・高齢者施設などでの速やかなスクリーニング検査体制構築と感染拡大防止に貢献していく。
同社が昨年8月に発売した新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19Ag」は、今年3月に国内の医学専門誌に掲載された論文の中では、PCR法による検出と比較して抗原検査の感度は86.7%、特異度は100%と示された。また、一般に偽陽性と呼ばれる例は確認されなかったなど、実際の使用に対し十分な性能が示されたと結論づけている。同社は感染症対策を社会的責務と捉え、抗原迅速診断キットについてはすでに1日最大13万検査分の生産体制を構築している。
今後も、検査時間のさらなる短縮や感度向上キットの開発を進め、予防・検査体制の拡充を通じて人々のQOL向上に貢献し、「真に社会に必要とされる企業」を目指していく。
2021年6月15日
デンカはこのほど、新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ-COVID19 Ag」を、迅速な抗原検査体制の充実を図る厚生労働省の配布事業に供給することを決定したと発表した。今回の配布事業を通じて、医療機関や老健施設などでの無症状者などを含めたスクリーニング検査体制が早期に構築され、クラスター発生回避や感染抑制につながることが期待される。
同社は、昨年8月に同キットを販売開始して以降、生産・供給に最大限努めてきた。コロナウイルスの感染拡大防止に向けて全国的な検査体制拡充の必要性はさらに高まっていることから、同社のもつ同キットの在庫を厚労省に供給することを決めた。今後、抗原検査の活用範囲がさらに広がり短時間(15分)で結果の確認ができる同キットの需要が拡大した場合、同社は積極的に増産を行い需要に対応していく。
同社は、経営計画の中でヘルスケア領域を重点分野と位置づけ、インフルエンザワクチンや各種ウイルス抗原迅速診断キットなどの感染症領域に加え、新たにがん領域についても様々な新規事業に取り組んでいる。今後もSDGsを羅針盤に、予防・診断・治療の各領域の製品開発と製造を通じて世界の人々のQOL向上に貢献することで、真に社会に必要とされ「社会にとってかけがえのない存在となる企業」を目指していく。
2021年6月3日
デンカはこのほど、コンクリート凝結効果促進材「デンカ ACF材」が、青森県中泊町における清水建設の実工事で初めて採用されたと発表した。寒冷期の工事では冷たい外気温によりコンクリートの凝結時間が長くなり、通常期と比べ施工の長時間化と作業従事者の負担増加の課題を抱えている。
「デンカ ACF材」は、セメント・特殊混和材で培った無機材料設計技術を応用して清水建設と共同開発した凝結促進材料。工事現場で生コンクリート車に混和材を投入し撹拌する簡易な方法で、コンクリートの凝結時間を短縮し、通常期と同レベルの凝結時間の確保が可能となる。また、外気温や施工現場の環境に合わせてその場で混和材の添加量を調整し、凝結時間を任意に調整することも可能だ。
今回の工事では清水建設と共同で開発したコンクリートの凝結時間制御技術「アドバンストコンクリートフィニッシュ工法(ACF工法)」が用いられ、気温5℃の低気温環境下で適用したケースで4時間以上の工事時間短縮や、ブリーディング(打ち込んだコンクリート表面から練り混ぜ水の一部が上昇する現象)低減により発生リスクが高い傾斜面の沈降クラック抑制の効果が確認されている。
デンカは今後、様々な工事場面での適用に向けて、「デンカ ACF材」の販売を本格的に展開していく。
2021年6月2日
デンカは1日、「ABS樹脂」「デンカIP」「透明樹脂」「クリアレン」について今月15日納入分から値上げすると発表した。対象商品はデンカAS、デンカABS、デンカ耐薬ABS(SRシリーズ)、デンカABSコンパウンド(ガラス繊維強化、摺動、PCアロイなど)、デンカ耐熱ABS「マレッカ」、「デンカIP」、デンカ透明ABS(TE、CL)、デンカ透明樹脂(TP、TH、TX各シリーズ)、「クリアレン」で、改定幅はいずれも「25円/kg」となっている。
国産ナフサ価格および各種原材料価格が上昇しており、ユーティリティコストと物流費についてもコストアップとなっている。こうした中、同社は、継続してコスト削減に取り組んでいるものの、製品の安定供給と事業の維持継続のため、価格改定せざるを得ないと判断した。