[デンカ・人事](2月1日)▽大阪支店長付藤原克朗▽総務部総務課長、青海工場総務部長兼新青海川発電所建設プロジェクト倉又孝雄。
2021年1月19日
2021年1月19日
デンカはこのほど、商用製剤生産技術の開発を進めてきたがん治療用ウイルス「G47Δ(デルタ)」が第13共により再生医療等製品製造販売承認申請されたと発表した。厚生労働省に製造販売が承認された後は、デンカが製造を行う予定だ。
G47Δは、東京大学医科学研究所の藤堂具紀教授が開発した単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)を遺伝子改変したがん治療用ウイルスで、全く新しいがん治療薬として期待される。膠芽腫(悪性脳腫瘍の一種)を対象とした第Ⅱ相臨床試験(医師主導治験)は、有効中止(臨床試験の途中で有効性が証明)という良好な成績で終了した。G47Δはウイルスそのものを製剤化するため、商用生産には大規模なウイルス製造方法や試験方法の確立が必要で、特別な技術と経験が必要だ。旧デンカ生研時代を含め、長年にわたりワクチンとウイルス検査試薬の開発・製造を行ってきた同社が、藤堂教授の委託を受けて製造技術開発を進めてきたもの。2016年には医療機器・体外診断用医薬品・再生医療等製品として先駆け審査指定制度の指定を受け、申請後早期に再生医療等製品として承認されることが期待される。
同社は、経営計画「Denka Value-Up」でヘルスケア領域を重点分野と位置づけ、インフルエンザワクチンや各種ウイルス抗原迅速診断キットなどの感染症領域に加え、がん領域でも様々な新規事業に取り組んでいる。G47Δをはじめ400以上のがん遺伝子に着目し、遺伝子変異を解析するパネル検査「CANCERPLEX」の国内事業化に向けた準備を進めている。今後も予防・診断・治療の各領域での製品の開発と製造を通じて、世界の人々のQOL向上に貢献していく考えだ。
2021年1月14日
デンカはこのほど、先月8日に発表されたCDP2020のスコアについて「気候変動」で「A-(Aマイナス)」、「水セキュリティ」で「B」評価を獲得したと発表した。
CDP(本部:ロンドン)は2000年に世界の機関投資家が連携して設立した国際NGOで、世界の主要企業に「気候変動」「水セキュリティ」「フォレスト」に関する質問票を送付し、環境情報開示の透明性や経営の関与を評価した結果を公表している。デンカは「気候変動」については2015年より、「水セキュリティ」については2019年より回答を継続しており、今回、気候変動については温室効果ガスの排出削減に係る中長期目標を策定し、その実現に向けた第一歩として高効率ガスタービン導入などの施策に取り組んでいる点、水セキュリティについては自家水力発電所の増設によりクリーンエネルギーの拡大に努めている点が評価された。
同社は、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を昨年9月に表明。国際的な枠組みに基づく気候変動対策の推進を最重要課題の1つとして捉え、日本政府の目標に沿った2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを進めるとともに、その進捗などに関して積極的かつタイムリーな情報開示に努めていく考えだ。
2020年12月28日
デンカはこのほど、米国の産業医学専門科学誌JOEMに発表された最新の疫学的研究で、米国のクロロプレンモノマー取り扱い施設で従事した作業員約7000人を70年近く追跡調査した結果、肺がんや肝臓がんによる死亡率はクロロプレンモノマーと関連がないと結論づけられたと発表した。
米子会社デンカ・パフォーマンス・エラストマー社(DPE)は米国ルイジアナ州で、同社ポンチャートレイン・クロロプレンゴム製造工場周辺の複数の住人が工場から排出されたクロロプレンモノマーによって身体的、財産的、精神的損害を被っているとする複数の損害賠償訴訟を受けている。賠償請求に対しては、訴訟内容を精査した上で適切に対処しているとしている。
同研究は国際合成ゴム生産者協会の資金提供のもと、ピッツバーグ大学の研究者により2000年末までのデータを元に2017年までの17年分の作業員の健康調査データを用いて行った。
DPEポンチャートレイン工場(米国ルイジアナ州)の1300人超と他社工場(米国ケンタッキー州)の約5500人の計約7000人の対象者は、全米平均および地元郡平均と比較して全死亡、がんによる死亡とも死亡率が低いことを確認した。ルイジアナ州腫瘍統計局の調査でも、DPEポンチャートレイン工場のある地域の発がん率と同州全体の発がん率には大きな差異は見られなかった。
DPEは今後とも、州・連邦規制当局と協力して化学物質に関する最善の科学を追究し、さらなる環境負荷の低減に努めていく考えだ。
2020年12月23日
2020年12月22日
[デンカ・人事](2021年1月1日)【ライフイノベーション部門】▽メディカルサイエンス部長、PMI推進部長兼ワクチン・診断薬事業本部営業管理部長兼受注業務課長横川裕一▽同事業本部国内試薬事業部試薬営業部長沼田暁▽同事業本部札幌メディカル営業所日下卓彦▽同事業本部関越メディカル支店営業第一課長山田雄一【青海工場】▽経理業務部長浜啓一▽無機部副部長兼無機製品課長内藤栄俊▽総務部総務課長兼新青海川発電所建設プロジェクト藤原克朗【渋川工場】▽環境保安部長兼環境保安課長藤間誠司▽電子材料部エレグリップ課長田中孝明▽機能材料部基板製造課長兼群馬産業宮崎隼人▽同部基板技術課長八島克憲▽エンジニアリング部渋川エンジニアリング部設備課長、同部渋川エンジニアリング部長田村智幸【五泉事業所】解兼経理部長、副事業所長久保田義隆▽経理部長佐伯正樹【環境保安部】▽環境保安部丸山芳正▽課長日置和利【大牟田工場】第三製造部伊林敏成▽第四製造部シリカ一課長比舎佑基【千葉工場】▽生産技術部副部長高橋哲也▽解兼品質保証部分析・解析課長兼先進技術研究所構造物性研究部兼東洋スチレン、品質保証部長阿部寿▽同部同課長兼同研究所同研究部兼同社紀元徳▽解兼第三製造部美唄分工場製造課長、事務部美唄分工場長兼事務課長兼第三製造部美唄工場長近藤孝徳▽同部同工場製造課長大野哲郎【人財戦略部】▽課長堀池英信▽健康推進室長兼課長赤塚大輔【エンジニアリング部】▽課長新倉達夫【エラストマー・機能樹脂部門】▽品質保証室長浅沼正実【大阪支店】▽特殊混和材課長兼デンカリノテック渡辺亨▽広島営業所長青木聡【DCS】▽電化(上海)貿易有限公司高級経理兼上海代表処寺内祥雄【文部科学省】梶山亮尚。
2020年12月22日
デンカはこのほど、主要グループ会社デンカリノテック(東京都中央区)が熊本県高森町、KYOTO,S 3D STUDIO、Wee-vaの4者間で3D計測・診断技術導入による新サービスの開発・提供を目的とした業務提携協定を締結したと発表した。
最先端の3D技術を基軸に、高森町の歴史的文化財を含む建築構造物や鉄道車両などの保全・保護のほか、町の伝統行事のアーカイブや観光事業振興などの業務の効率化につながる新たなサービスの創出を目指す。
デンカリノテックは、コンクリート構造物の調査・診断を通じた最適な補修・補強を手掛けており、360度3Dデジタル計測により建築構造物を線画化し、精度の高い設計・施工から維持管理まで応用展開している。図面や設計図がない構造物にも適用できるため、文化財保全の一環として、世界文化遺産の京都醍醐寺の3D計測を昨年実施した。
デンカグループは経営計画「Denka Value-Up」で、高付加価値インフラ事業をヘルスケア、環境・エネルギーに並ぶ重点分野と位置付けている。デンカリノテックの3D計測・調査診断技術とデンカの特殊混和材などの無機材料を組み合わせて、高付加価値インフラでの事業拡大につなげていく。
2020年12月18日
デンカはこのほど、シンガポール子会社Denka Singapore(DSPL)とDenka Advantech(DAPL)がSeraya Energy(セラヤエナジー)社から提起された損害賠償請求訴訟にシンガポール最高裁判所から敗訴の判決言い渡しを受けたと発表した。
DSPLおよびDAPLとセラヤエナジー社との間の電力供給契約の期限前解除に対して、原告であるセラヤエナジー社が2014年に損害賠償を求めて提起していたもの。今月15日のシンガポール最高裁判決は、DSPLおよびDAPLの主張を認めず、両社に対し約3100万シンガポールドル(約25億円)の損害賠償の支払いを命じた。
デンカは同判決に関連して、2021年3月期第3四半期連結決算に同金額を特別損失として計上する予定。現在の事業の状況なども勘案し、同判決による今年度連結業績予想の修正はしないとしている。
2020年12月3日
デンカは2日、電動車xEV向けの新たな放熱材料として異種金属接合が可能な窒化ホウ素(BN)樹脂複合基板を開発したと発表した。
主にxEVなどに搭載されるモーター駆動インバーター制御用パワーモジュール(電力の制御・供給を行う電源回路集積部品)などに対応できる基板で、高機能セラミックスBNの優れた熱伝導性や電気絶縁性などの特長を生かしながら、接着性樹脂を複合させることで、従来の放熱基板では困難だった厚銅を含む異種金属の基板表裏への接合を実現した。様々な材料で構成されるパワーモジュールの小型・軽量化や熱伝導性の向上が期待される。要求特性に応じて、樹脂とBNの比率を変えて熱伝導率を調整できるため、多様な設計が可能になる。4日まで幕張メッセ(千葉市)で開催中の「高機能素材Week」で紹介する。
同社は5GやxEVを中心に環境・エネルギー分野に注力し新素材の開発を進めており、新機能セラミックスやLCPフィルム、低誘電絶縁材料のほか、高耐熱フィルム、高耐熱仮固定接着剤、高熱伝導性フィラー(球状アルミナ、球状マグネシア、BN、窒化珪素)、誘電特性制御フィラー、アルミナ繊維、光透過性良触感起毛シートなども展示する。