デンカ 次期社長に今井俊夫取締役専務執行役員が就任

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2021年2月8日

 デンカは5日、同日に取締役会を開催し、次期社長に今井俊夫(いまい・としお)取締役専務執行役員の就任を決議した。山本学社長は代表取締役会長に就任する。就任予定日は4月1日。

今井俊夫氏。次期社長に就任する
今井俊夫氏。次期社長に就任する

 今井氏は、神奈川県生まれの62歳。1982年3月に早稲田大学政治経済学部を卒業し、同年4月に同社に入社した。スチレン事業部長や経営企画室長を経て、2013年に執行役員(エラストマー・機能樹脂部門長補佐)、2017年に常務執行役員(エラストマー・機能樹脂部門長)、2019年に取締役常務執行役員などを歴任し、昨年4月からは現職の取締役専務執行役員を務めている。

デンカの4-12月期 減収増益で過去最高益

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2021年2月8日

 デンカは5日、2020年度第3四半期(4-12月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比9%減の2620億円、営業利益17%増の280億円、経常利益20%増の273億円、純利益13%増の189億円となった。成長分野製品の伸長や固定費の削減などで、営業利益と経常利益は第3四半期連結累計期間として過去最高だった。

 セグメント別にみると、エラストマー・機能樹脂部門は減収減益。クロロプレンゴムは回復傾向に転じたが減収、MS樹脂はTVやモニターの導光板用途などで堅調だが、スチレンモノマー、ポリスチレン樹脂、MS樹脂の原材料価格の下落に応じた販売価格の見直しで減収減益となった。クロロプレンゴムの需要回復が続くと見込むが、通期では減益の見通し。

 インフラ・ソーシャルソリューション部門は減収減益。農業・土木用途のコルゲート管は堅調だが、セメントや特殊混和材、肥料、耐火物・鉄鋼用材料の販売は感染症と天候不順の影響で減収減益。第4四半期も価格の維持やコスト抑制に努め、通期での営業黒字を目指す。

 電子・先端プロダクツ部門は増収増益。5G関連やデータセンターの需要拡大で電子部品・半導体搬送用部材の高機能フィルムや半導体封止材向け溶融シリカフィラーが堅調、xEV関連の球状アルミナ、高純度導電性カーボンブラックが伸長し、増収増益となった。xEVと半導体関連製品の好調継続を見込み、通期では増益の見通しだ。

 生活・環境プロダクツ部門は減収増益。プラスチック雨どいと合繊かつら用原糸、工業用テープは回復基調だが数量は前年割れ。一方、テイクアウト需要の増加で食品包材用シートとその加工品の堅調な販売に加え、原材料価格下落や固定費削減が増益に寄与した。原材料価格上昇の恐れもあるが通期では増益の見通しだ。

 ライフイノベーション部門は増収増益。インフルエンザ診断キットの出荷は前年割れだが、インフルエンザワクチンの増販と新型コロナウイルス抗原迅速診断キットの販売開始で増収増益。通期でも抗原迅速診断キットの寄与などで増益を見込む。その他部門は減収だった。なお、通期の連結業績予想の変更はない。

デンカ 新青海川発電所送電でクリーンエネルギーを拡大

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2021年2月5日

 デンカはこのほど、新潟県糸魚川市内に竣工した自家水力発電所「新青海川発電所」の送電を開始したと発表した。環境に配慮したクリーンエネルギー利用拡大と事業基盤強化のため、2014年に建設を決定。長期安定操業や台風・集中豪雨などの自然災害に耐えられるよう、最新の遠隔操作機能の導入や発電所設備の高強度化を図り、関係官公庁や地元関係者の協力・支援の下、約100億円の投資金額と約6年間の工期を経て完成した。

 最大出力は8100kWで、年間約1万3000tのCO2排出量削減に貢献する。発電した電力はFIT(再生可能エネルギー固定価格買取)制度で約20年間電力会社へ販売し、その後は自家電力として使用する予定だ。

 同社は100年以上にわたり自家水力発電所を運転し、現在は姫川流域、青海川流域に新青海川発電所を含む計16カ所の自社水力発電所をもつ。合計の最大出力12.6万kWは民間企業では国内屈指の規模で、約17万世帯の電力に相当する。さらに、同社と北陸電力が共同出資する黒部川電力を通じて同市内に「新姫川第六発電所」(来年4月送電開始予定)の建設も進め、稼働後の合計最大出力は14万kWとなり、年間約2万2000tのCO2排出量削減に貢献する見込みだ。

 同社はSDGsを羅針盤に、2050年までにカーボンニュートラル実現に向けてクリーンエネルギーのさらなる利用拡大を検討している。様々な環境保全・保護の取り組みを進め、地球環境に配慮した企業活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。

デンカ ABS樹脂など9製品を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年2月3日

 デンカはこのほど、「ABS樹脂」「デンカIP」「透明樹脂」「クリアレン」について今月15日出荷分から値上げすると発表した。対象商品はデンカAS、デンカABS、デンカ耐薬ABS(SRシリーズ)、デンカABSコンパウンド(ガラス繊維強化、摺動、PCアロイなど)、デンカ耐熱ABS「マレッカ」、「デンカIP」、デンカ透明ABS(TE、CL)、デンカ透明樹脂(TP、TH、TX各シリーズ)、「クリアレン」で、改定幅はいずれも「25円/kg」となっている。

 国産ナフサ価格および各種原材料価格が上昇しており、ユーティリティコストと物流費についてもコストアップとなっている。こうした中、同社は継続してコスト削減に取り組んでいるが、製品の安定供給と事業の維持継続のため、価格改定をせざるを得ないと判断した。

デンカ 「統合報告書」でカーボンニュートラルを長期目標

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2021年1月22日

 デンカはこのほど、「デンカレポート2020統合報告書」を発行した。ESG経営の視点から、株主や投資家をはじめ、すべてのステークホルダーに中長期的な価値創造に焦点を当てた総合的な企業情報を伝える冊子として発行している。

 今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のためのヘルスケア事業を中心とした取り組みや、2050年までに温室効果ガス排出をネットゼロとするカーボンニュートラル実現を新たな長期目標に据えた環境経営を紹介。そのほか、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の視点でのSDGs達成への責任と貢献、ニューノーマル(新常態)を見据えた働き方改革の取り組みなどを説明している。

 同社はSDGsを羅針盤とするESG経営を基軸として、社会的責任を果たし「真に社会に必要とされる企業」を目指している。今後ともデンカレポートやESG情報サイトなどの様々な媒体を通じた積極的な情報発信に努め、ステークホルダーとのコミュニケーションを深めながら、持続可能な社会への貢献と企業価値向上に努めていく考えだ。

デンカ 「アビガン錠」原料供給プロジェクトムービーを公開

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2021年1月20日

 デンカはこのほど、新型コロナウイルス感染症治療薬として期待される抗ウイルス剤「アビガン錠」の原料であるマロン酸ジエチル供給プロジェクトのムービー「マロン酸ジエチル生産再開への軌跡」(約8分)を同社ウェブサイトに公開した。社員が一丸となり、政府の要請から約6週間で、3年間停止していた設備を再稼働し供給に至るまでのストーリーを、臨場感あふれる動画で伝えている。

 同社は「マロン酸ジエチル」の国内唯一のメーカーで、「アビガン錠」の備蓄量拡大に必要な原料を迅速に供給し、新型コロナウイルス感染症の流行に際し医療物資の増産に取り組み国民生活の安定に大きく貢献した企業として、昨年末に経済産業大臣より感謝状を授与された。

 同社は新型コロナウイルス対策を社会的責務と捉え、新型コロナウイルス抗原迅速診断キットも開発し、昨年8月の発売以降全国の医療機関に供給し、検査体制の拡充に貢献している。今後も様々な角度から研究開発を進め、医療現場のニーズに応えるために予防・検査体制の拡充を通じて人々のQOL向上に貢献し、「真に社会に必要とされる企業」を目指す考えだ。

 

デンカ 人事(2月1日)

2021年1月19日

[デンカ・人事](2月1日)▽大阪支店長付藤原克朗▽総務部総務課長、青海工場総務部長兼新青海川発電所建設プロジェクト倉又孝雄。

 

デンカ がん治療用ウイルスの製造販売承認を申請

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2021年1月19日

 デンカはこのほど、商用製剤生産技術の開発を進めてきたがん治療用ウイルス「G47Δ(デルタ)」が第13共により再生医療等製品製造販売承認申請されたと発表した。厚生労働省に製造販売が承認された後は、デンカが製造を行う予定だ。

 G47Δは、東京大学医科学研究所の藤堂具紀教授が開発した単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)を遺伝子改変したがん治療用ウイルスで、全く新しいがん治療薬として期待される。膠芽腫(悪性脳腫瘍の一種)を対象とした第Ⅱ相臨床試験(医師主導治験)は、有効中止(臨床試験の途中で有効性が証明)という良好な成績で終了した。G47Δはウイルスそのものを製剤化するため、商用生産には大規模なウイルス製造方法や試験方法の確立が必要で、特別な技術と経験が必要だ。旧デンカ生研時代を含め、長年にわたりワクチンとウイルス検査試薬の開発・製造を行ってきた同社が、藤堂教授の委託を受けて製造技術開発を進めてきたもの。2016年には医療機器・体外診断用医薬品・再生医療等製品として先駆け審査指定制度の指定を受け、申請後早期に再生医療等製品として承認されることが期待される。

 同社は、経営計画「Denka Value-Up」でヘルスケア領域を重点分野と位置づけ、インフルエンザワクチンや各種ウイルス抗原迅速診断キットなどの感染症領域に加え、がん領域でも様々な新規事業に取り組んでいる。G47Δをはじめ400以上のがん遺伝子に着目し、遺伝子変異を解析するパネル検査「CANCERPLEX」の国内事業化に向けた準備を進めている。今後も予防・診断・治療の各領域での製品の開発と製造を通じて、世界の人々のQOL向上に貢献していく考えだ。

デンカ CDPで気候変動・水セキュリティ活動が評価

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2021年1月14日

 デンカはこのほど、先月8日に発表されたCDP2020のスコアについて「気候変動」で「A-(Aマイナス)」、「水セキュリティ」で「B」評価を獲得したと発表した。

 CDP(本部:ロンドン)は2000年に世界の機関投資家が連携して設立した国際NGOで、世界の主要企業に「気候変動」「水セキュリティ」「フォレスト」に関する質問票を送付し、環境情報開示の透明性や経営の関与を評価した結果を公表している。デンカは「気候変動」については2015年より、「水セキュリティ」については2019年より回答を継続しており、今回、気候変動については温室効果ガスの排出削減に係る中長期目標を策定し、その実現に向けた第一歩として高効率ガスタービン導入などの施策に取り組んでいる点、水セキュリティについては自家水力発電所の増設によりクリーンエネルギーの拡大に努めている点が評価された。

 同社は、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を昨年9月に表明。国際的な枠組みに基づく気候変動対策の推進を最重要課題の1つとして捉え、日本政府の目標に沿った2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを進めるとともに、その進捗などに関して積極的かつタイムリーな情報開示に努めていく考えだ。

《化学企業トップ年頭所感》デンカ 山本学社長

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2021年1月13日

 新型コロナウイルスに感染し今も闘病中の方々の1日も早い快復を祈念するとともに、昼夜問わず治療に従事される医療関係者の方々に感謝申し上げる。

 昨年は新型コロナウイルス感染拡大に世界中が翻弄され、多くの産業が急激な需要減退に直面した。この未曽有の難局を乗り越えて事業活動を継続するために、デンカグループはポストコロナの社会構造変化(ニューノーマル)を見据え、「変革と連携」をキーワードとして「Denka Value-Up」を推進し、基盤を強化する。また、世界が向き合う社会課題に貢献することで、「真に社会に必要とされる企業」になることを中長期の最大の経営課題とし、取り組みを始めた。

 昨年は、新型コロナウイルス感染拡大防止に大きく貢献した。抗原迅速診断キットは、関係者の支援の下、きわめて短期間で開発・製品化し、抗ウイルス薬「アビガン錠」の原料「マロン酸ジエチル」も、国内唯一の製造会社としてグループの総力を結集し、政府の要請からわずか6週間で設備を再稼働し、供給を全うした。

 さらに、5Gや自動車の電動化に不可欠な製品群の拡充や能力増強など、ポストコロナでの社会の高度化につながる多くの成果をあげた。地球温暖化に対する社会的責務を果たすために、水力発電の増強や高度の省エネ技術を進化させて2050年までに温室効果ガス排出をネットゼロとする「カーボンニュートラル」を新たな目標に据えた。

 今年も「真に社会に必要とされる企業」を目指して「Denka Value-Up」をグループ全体で推進する。社会構造と経済構造の大変化の下での目標実現には、DX導入による全社的な生産性の革新やイノベーションの加速などの取り組みが求められる。また、社員一人ひとりが潜在能力を最大限発揮しライフワークバランスも実現できる「新しい働き方」と、心身ともに健康な状態で仕事に専念できる「健康経営」も大きな目標とした。より良い会社を目指して、デンカグループが一丸となってまい進していく。