ノーベル化学賞 「三井化学触媒科学賞」受賞者ら2氏に

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2021年10月8日

 スウェーデン王立科学アカデミーは6日、今年のノーベル化学賞を、「不斉(ふせい)有機触媒の開発」の功績により、独マックス・プランク石炭研究所所長のベンジャミン・リスト氏と米プリンストン大学教授のデイヴィッド・W.C.マクミラン氏に授与すると発表した。

 触媒は化学者には基本的なアイテムだが、研究者たちは長い間、原理的に触媒には金属と酵素の2種類しかないと考えていた。両氏は2000年に互いに第3の触媒を開発。不斉有機触媒と呼ばれ、小さな有機分子をベースにしている。

 ノーベル化学賞委員会のヨハン・オフィスト委員長は「この触媒のコンセプトは、独創的であると同時にシンプルであり、多くの人がなぜもっと早く思いつかなかったのかと不思議に思っているのも事実だ」と語る。

 2000年以降、有機触媒分野の技術は両氏をリーダーに驚異的なスピードで発展。新しい医薬品から太陽電池の光を捉える分子まで、あらゆるものの効率的な生産を可能にし、人々に多くの利益をもたらしている。

 なおマクミラン氏は、有機触媒の新しい展開の業績に対し、2011年「三井化学触媒科学賞」を受賞している。

 

旭化成 吉野名誉フェロー「最終製品での評価能力が必要」

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2019年10月11日

 旭化成は10日、都内のホテルで、ノーベル化学賞を共同受賞した吉野彰名誉フェローの記者会見を開催した。吉野氏は「一夜明け受賞のニュースが各紙のトップを飾っており、実感がわいてきた」と受賞の喜びを語った。

吉野名誉フェローと久美子夫人
吉野名誉フェローと久美子夫人

 同席した吉野久美子夫人は「これまで毎年候補に挙がり、いつかいつかと待っていたが、今回受賞することができ、驚きとともに大変うれしく思う」と感想を述べた上で、「私は

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日化協 淡輪会長がノーベル賞受賞の吉野名誉フェローに祝辞

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2019年10月11日

 日本化学工業協会は10日、旭化成名誉フェローの吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞したことに対し、淡輪敏会長(三井化学社長)の祝辞を発表した。

 淡輪会長は、「旭化成名誉フェローの吉野彰様が、この度ノーベル化学賞を受賞されることになったことは、誠に喜ばしいことであり、心からお祝い申し上げる。企業の研究成果が認められ、今回の受賞に至ったことは、日本の化学産業界にとって大きな誇りだ。吉野名誉フェローが開発されたリチウムイオン電池は、ITデバイスをはじめとする様々な製品の基幹部材としてそのイノベーションを支え、今や私たちの生活になくてはならないものとして、深く広く浸透している。また、性能に改良を重ね、ハイブリッド自動車や電気自動車における航続可能距離の延伸を実現し、その市場拡大にも大きく貢献している。さらに、太陽光や風力で発電したエネルギーを蓄積でき、気候変動問題の解決に資する技術としても大いに期待されている。企業の研究者として、ここに至るまでには、さまざまなご苦労と、粘り強いご努力があったことと拝察し、改めて敬意を表する。また、今後も日本の化学産業が地球規模の課題解決につながる新技術や新製品を創出し、世界に貢献していくことを期待している」とコメントしている。

旭化成 吉野名誉フェローがノーベル化学賞を受賞

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2019年10月11日

リチウムイオン電池開発で、モバイルの発展と環境課題に貢献

 旭化成の名誉フェロー・吉野彰氏が、2019年のノーベル化学賞を受賞した。スウェーデン王立科学アカデミーは9日、リチウムイオン電池(LIB)を開発した吉野氏ら3氏に、ノーベル化学賞を授与すると発表した。

ノーベル化学賞を受賞した吉野名誉フェロー
ノーベル化学賞を受賞した吉野名誉フェロー

 軽量・充電可能で強力なパワーをもつLIBが、今や、携帯電話・スマートフォンから、ノートパソコン、電気自動車(EV)に至るまで、あらゆる機器に普及していることと、太陽光・風力発電といった再生可能エネルギーを大量に貯蔵できることで、化石燃料に頼らない社会の実現可能性への貢献が高く評価された。

 同日、同社本社で行われた受賞記者会見に、満面の笑みをたたえながら姿を見せた吉野氏は、場内にあふれかえる同社従業員や報道陣の大きな拍手が鳴りやまぬ中、席に着き「私自身、

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日本化学会 23日から化学フェスタ、ノーベル化学賞解説も

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2018年10月22日

 日本化学会は「第8回CSJ化学フェスタ2018」を23~25日の3日間、タワーホール船堀(東京都江戸川区)で開催する。

 同化学フェスタは「産学官の交流深耕」と「化学の社会への発信」を趣旨として2011年から開催されており、昨年は3000人を超える参加者があった。8回目となる今回も、研究に必要な基礎知識・スキルから、最先端の研究や話題の科学トピックスまで、幅広い講演が多数企画されている。

 初日の23日(午前10時40分~正午)には、フランシス・アーノルド博士ら3氏が受賞した今年度のノーベル化学賞を、わかりやすく解説する講演会を予定。「ノーベル化学賞2018『進化分子工学』~進化によるものづくり~」と題し、産業技術総合研究所の宮崎健太郎研究グループ長が「進化」をテーマに講演を行う。

 同氏は、受賞者のひとりアーノルド博士の研究室で過ごした3年間(1997~2000年)を振り返り、そこで垣間見た「進化」が「工学」へと昇華する瞬間を語る。なお、CSJ化学フェスタは、参加費が有料の「フェスタ企画」と、先の「ノーベル化学賞解説講演」などが行われる無料の「公開企画」で構成されている。

 いずれも事前登録はすでに終了しているが、聴講希望者は当日会場での参加登録が可能とのこと。詳細は専用ウェブサイト(http://www.csj.jp/festa/2018/)まで。