ランクセスは16日、1,6‐ヘキサンジオール(HDO)について世界的に値上げすると発表した。改定幅は「1200ユーロ/t」で即日から適用される。
1,6‐ヘキサンジオールは、高性能コーティング、繊維、接着剤、ポリウレタン、ポリカーボネートジオールの重要な前駆体であり、エポキシ樹脂の反応性希釈剤としても使用されている。
2022年3月18日
2022年3月10日
2022年3月2日
2021年12月21日
ランクセスはこのほど、ハイパフォーマンスマテリアルズ(HPM)ビジネスユニットを法的に独立した新組織に移行すると発表した。来年前半より移行を開始する。
HPMは高性能プラスチックの主要サプライヤーの一つで、製品ポートフォリオにポリアミド、ポリブチレンテレフタレートと連続繊維強化熱可塑性プラスチック複合素材を擁し、生産工程の後方統合が進んでいることが特徴だ。
高性能プラスチックは主に自動車、電気・電子産業で使用され、特にエレクトロモビリティは自動車の筐体、バッテリーハウジング、充電インフラが主な用途で、同社のプラスチックにとって今後ますます有望な分野だ。この世界市場は非常にダイナミックに発展し戦略的に再編成され、多くの革新的な提携やパートナーシップを生み出しているため、独立した新組織により、成長機会を最大限に活用し柔軟に対応していく考えだ。
2021年12月6日
ランクセスはこのほど、原料の92%が循環型・バイオ原料である “ランクセス 持続可能原材料使用のPA6コンパウンド” の続きを読む
2021年12月1日
ランクセスはこのほど、天然資源のみで作られた熱可塑性プラスチック複合素材を開発した。連続繊維強化熱可塑性プラスチック複合素材「テペックス」シリーズの “ランクセス 天然資源由来の熱可塑性プラ複合素材を開発” の続きを読む
2021年11月30日
ランクセスはこのほど、2021年第3四半期(1―9月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比19%増の54億7500万ユーロ、特別項目を除いたEBITDAは同20%増の7億9700万ユーロ、純利益は同73%減の2億3800万ユーロとなった。
全部門、特にスペシャリティアディティブス部門とエンジニアリングマテリアルズ部門で増益。原材料価格の上昇は販売価格の調整で対処し、3件の買収も好業績に寄与した一方、為替によるマイナス影響とエネルギー・輸送コストの高騰は利益の伸びを妨げた。
セグメント別では、アドバンスト中間体部門は増収増益。原材料費高騰による販売価格の調整と好調な需要で売上高を伸ばしたが、エネルギー価格の上昇と輸送コストの増加、為替の影響が利益を圧迫した。
スペシャリティアディティブス部門は増収増益。全ビジネスユニットでの価格引上げと好需要が貢献した。輸送コストの上昇と為替の影響を受けたが、EBITDAは過去最高を記録した。
コンシューマープロテクション部門は増収増益。主に8月に新設したフレーバー&フレグランスビジネスユニットによるものだが、テセオ社とINTACE社の買収と販売価格の引き上げも寄与した。
エンジニアリングマテリアルズ部門は増収増益。販売価格の引き上げと販売量の増加によって売上高が大幅に増加。特に自動車業界の需要が非常に好調だった。
なお通期の業績予想については、特別項目を除いたEBITDAは業績予測値幅10億~10億5000万ユーロの下限値寄りに着地する見込みだ。事業展開は引き続き好調で、買収によるコンシューマープロテクション部門はさらに拡大し、事業は安定し利益性も向上するが、エネルギー・原材料・輸送コストの上昇と、中国におけるひっ迫したサプライチェーンと電力配給制限による国内生産への悪影響を考慮した。
2021年11月26日
2021年11月22日
ランクセスはこのほど、英エネルギー大手bp社と高性能プラスチックの生産に持続可能な原料を使用するための戦略的パートナシップを締結したと発表した。
bpは今年の第4四半期から、持続可能な原料から生産したシクロヘキサンをベルギー・アントワープのランクセスの生産拠点に供給する。使用する原料は、菜種油やバイオ原料などのバイオベース・バイオ循環型由来のもので、ISCC(国際持続可能性カーボン認証)Plus基準で認証されている。
シクロヘキサンは、自動車産業や電気、消費財産業で使用される高性能プラスチック「ポリアミド6」の前駆体として使用される。ランクセスは高性能プラスチックについて、「様々なeモビリティ用途など多くの持続可能な製品にソリューションを提供しており、近代的なリサイクルプロセスとバイオベース原料を利用することが、この素材の生産を持続可能なものにする鍵だ」としている。
両社はすでに長期的な取引関係にあるが、このパートナシップにより、持続可能なプラスチック生産を大きく前進させる考えだ。
2021年10月27日
ランクセスはこのほど、高温多湿条件下での高い耐加水分解性とレーザー透過溶着に適した良好なレーザー透過性を兼ね備えた新しいポリブチレンテレフタレート(PBT)コンパウンドを発表した。
PBTでは困難とされた耐加水分解性とレーザー透過性を両立。さらに反りが少なく寸法安定性が高いため、コンパクトで複雑な形状のハウジングに適し、スワール制御用メカトロニックアクチュエータのハウジングに使用できる。
小型・複雑形状のコンポーネントの生産法に、レーザー透過溶着法がある。レーザー光エネルギーを利用した熱可塑性プラスチックの接合方法の1つで、レーザー透過性のコンポーネントを通過したレーザービームが、その下にある2層目のコンポーネントに吸収され発熱し、コンポーネント表面を溶融。その熱で一層目のコンポーネントの表面が軟化し、2層のコンポーネントの間に強力な溶着シームを形成する。
ハウジングのレーザー透過部分には黒に着色されたレーザー透過性の「ポカンB3233HRLT」、レーザー吸収側には「ポカンB3233HR」が使われる。「ポカンB3233HRLT」は黒く着色されても溶着に用いられる光波長域の透過性が高く、部品は安定・効率的に溶着される。また高温多湿環境下での耐久性は米国自動車技術者協会(SAE)のプラスチック耐加水分解性の長期試験で実証され、125℃まで耐え、車のボンネット内の高温・高湿度環境にも耐えられる。
なお、スワール制御アクチュエータとはディーゼルエンジンなどのエアマネジメントシステムの一部で、吸気を制御すると同時に十分な乱気流を確保する役割を担う。燃焼プロセスを最適化しエンジン効率を高める上で重要な役割を果たし、最終的には燃料消費量の低減につながる。