三井化学 「ゼロエミベイ」に参画、GHG削減を推進

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2020年11月6日

 三井化学は5日、政府の「革新的環境イノベーション戦略」の提言に基づき設立された「東京湾岸ゼロエミッションイノベーション協議会(ゼロエミベイ)」の主旨に賛同し参画を決めたと発表した。ゼロエミベイは東京湾岸エリアを起点に、温室効果ガス(GHG)排出削減に向けたゼロエミッション技術を発信し、世界最大の研究開発と実証・PRの拠点となることを目指している。

ゼロエミベイのロゴマーク
ゼロエミベイのロゴマーク

 三井化学は、地球規模の環境課題解決に向けた取り組みを重要な経営課題と捉え、特に気候変動問題を化学メーカーとして真摯に取り組むべき社会課題の1つと位置づけている。

 具体的には、東京湾岸に位置する袖ケ浦センター(千葉県袖ケ浦市)をはじめとした研究拠点で、バイオマスによる原料転換やプラスチック資源循環、人工光合成、省エネなどに取り組み、様々な技術開発を行っている。今回の参画を契機に、ゼロエミッション技術の研究開発を引き続き推進していく考えだ。ゼロエミベイでは、東京湾岸に位置する多くの電力、ガス、石油、化学、電機、自動車など多様なエネルギーサプライヤー・ユーザーなどの研究所、工場・事業所や研究機関、大学などが連携を図り、ゼロエミッション技術の研究開発や実証を行っていく。

 会員数は118(10月19日現在)。産業技術総合研究所(産総研)内に設立した、吉野彰氏(旭化成名誉フェロー)をセンター長とするゼロエミッション国際共同研究センターが運営を担う。

三井化学 温度依存性新素材がワコール社ブラに採用

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2020年10月28日

 三井化学は27日、同社が開発した、ヒトの体温を感知してカラダをやさしく包み込む新素材「HUMOFIT(ヒューモフィット)」が、ワコールから来月に発売されるマタニティ向け新商品「とろけてバストになじむブラ―産後―」に採用されたと発表した。 

ワコール製「とろけてバストになじむブラ―産後―」の上辺に『HUMOFIT』を採用
ワコール製「とろけてバストになじむブラ―産後―」の上辺に「HUMOFIT」を採用

 三井化学の「HUMOFI」は、常温ではゴムのようにしなやかで、曲げ・折り・ひねり・伸ばしのあとでも緩やかに元の形状に戻る「形状記憶性」をもち、加温すると柔らかく冷やすと硬くなる「温度依存性」を併せもつ。ヒトとモノとの接点をもっとやさしく、「ヒトに寄り添う」発想をベースに、同社グループの素材開発と加工技術開発で実現した新素材だ。そのユニークな特性は、医療・介護、スポーツ、アパレルなど様々な用途で高く評価されている。

 ワコールの「とろけてバストになじむブラ―産後―」は、授乳前後のバストボリュームの変化に対応し、授乳期から卒乳期、さらに卒乳後も長く使える産後用ブラジャーのコンセプトの下、カップ上辺に「HUMOFI」の特殊シートを搭載した。ヒトの体温に反応してカラダになじむ特殊機能により、バスト変化の大きい産後の胸にジャストフィットするマタニティブラジャーとなっている。

三井化学 介護関連で圧電センサー採用製品が本格展開

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2020年10月20日

 三井化学はこのほど、同社が開発したフレキシブルな極細同軸線構造の張力センシング基材である圧電センサー「PIEZOLA(ピエゾラ)」を採用した、Z-Wprks社製介護ベッド用見守りシステム「LiveConnect」の介護施設での本格展開が始まったと発表した。

『LiveConnect』のパネル画面。複数高齢者の様子を一覧で確認
「LiveConnect」のパネル画面。複数高齢者の様子を一覧で確認

 これまでに千葉県・沖縄県の4施設で有効性が検証され10施設の導入が決定しており、今後の全国展開に向け販売活動を強化している。また、同システムは、「令和2年度 新型コロナウイルス感染症緊急対策 東京都トライアル発注認定制度 認定商品」となり、導入面でメリットが得られることから一層の普及が見込まれている。

圧電センサー「PIEZOLA(ピエゾラ)」
圧電センサー「PIEZOLA(ピエゾラ)」

 三井化学の「ピエゾラ」は、高感度で柔軟性のある同軸線構造を生かした接触・振動を検出するセンサー。今回はその高感度と柔軟性を生かして介護用ベッドの下に配置することで、ベッド上の要介護者のバイタルサイン(脈拍数、呼吸数)やわずかな体位移動などを感知する。

 一方、Z-Wprks社の介護支援システム「LiveConnect」は、センサーを高齢者の居室・介護ベッドに設置することで、個々の高齢者の行動や生体データ、異常状態を遠隔から可視化できるシステム。これにより、安否確認のためのフロア巡回を減らすことができ、本当に介護が必要な高齢者に集中することが可能になるほか、介護職員と高齢者の接触機会を減らし、新型コロナウィルス感染症予防対策への効果も期待されている。

 三井化学は、「ピエゾラ」採用の同システムの利用拡大を通じ、ウィズコロナ下で最前線に立つ介護職員の業務負担削減と安全確保に貢献していく考えだ。

三井化学 人事(11月1日)

2020年10月16日

[三井化学・人事](11月1日)▽市原工場製造2部長荒瀬智洋▽プライムポリマー松山修二▽モビリティ事業本部機能性コンパウンド事業部ミラストマーGL、同事業本部エラストマー事業部EPT‐GL水川修一▽同事業本部機能性コンパウンド事業部寺田豪。

三井化学 炭鉱電車プロジェクト、短編映像2本を公開

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2020年10月9日

 三井化学は、三池炭鉱の時代から令和に至るまで100年以上の長きにわたり走り続けてきた、大牟田工場(福岡県大牟田市)の炭鉱電車への感謝の意を込め、未来に向けた〝風景の遺産〟の継承を目的に、このほどメモリアル映像2本をYouTubeなどで公開した。

「紅い恋人編」。炭鉱電車と身近に過ごした人々のエピソードや、貴重な映像資料も収録
「紅い恋人編」。炭鉱電車と身近に過ごした人々のエピソードや、貴重な映像資料も収録

 炭鉱電車は、三井化学専用線(旧三池炭鉱専用鉄道)として濃硝酸や液体塩素といった原材料の運搬などに使用されてきたが、今年5月をもってその運用が廃止された。同社が取り組む「ありがとう炭鉱電車プロジェクト」の中で、炭鉱電車にまつわる映像や音の保存を進めており、今回は大牟田市と荒尾市にまたがり地域と共に歩んだ炭鉱電車の動く最後の姿などを記録として残すため、映画監督の瀬木直貴氏による短編映像2本の制作を行った。

 「紅い恋人編」(https://youtu.be/7DdupuFWWNU)では、くれない色の車両が特徴の炭鉱電車と身近に過ごした人々へのインタビューや過去の貴重な映像資料などを通して、炭鉱電車の魅力を掘り起こしている。また、募集したエピソードを基に詩人の道山れいん氏が書き起こした詩の朗読や、〝音の遺産〟としてアーティストSeiho氏が炭鉱電車の音を使って作曲した楽曲が織り込まれた。全編にわたり、炭鉱電車の走行音と、踏切の打鐘式警報機のカランカラン、カランカランというレトロな響きが印象に残る。

「炭鉱電車の一日編」。機関庫や工場内を走る様子、整備作業などの記録
「炭鉱電車の一日編」。機関庫や工場内を走る様子、整備作業などの記録

 「炭鉱電車の1日編」(ttps://youtu.be/H6sZ6VK6xZo)は、炭鉱電車の運行、整備に長く携わってきた人々の1日の仕事を追いかけたドキュメンタリー。運転や整備の様子、機関庫や工場内を走る様子、液体塩素を運ぶ黄色いタンクのラストランなど、貴重な映像を収録している。

 制作した2本の映像は、地域の資産として自由に活用してもらうため、先月末、大牟田市をはじめ関係者に同映像の贈呈が行われた。

 

三井化学 超撥水・反射防止コーティング材料で独社を買収

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2020年10月7日

 三井化学は6日、グループ会社である米国のSDCテクノロジーズ(カリフォルニア州)が、超撥水・反射防止コーティング材料の 製造・販売・研究を行うCOTEC社(ドイツ・バイエルン州)を買収することで合意し、10月1日にCOTEC社がSDCの100%子会社となったと発表した。

 三井化学グループのビジョンケア材料事業は、メガネレンズ材料からコーティング材料まで多様な製品ラインアップをもち、メガネレンズ材料では、「MRシリーズ」の高屈折率レンズ材料をはじめ、中・低屈折率のレンズ材料を揃えている。

 コーティング材料では、2008年にSDCを買収して以降、2010年には防曇コート材に強みのあるFSIコーティング・テクノロジーズ、2014年にはUV硬化型ハードコート材のLTIコーティング・テクノロジーズ(2017年にSDCが吸収合併)を傘下に加えてきた。今回、超撥水・反射防止コート材をもつCOTEC社が新たに加わることで、メガネレンズ市場へのコーティング・ソリューションの強化を図っていく考えだ。

 三井化学グループは、今後もビジョンケア材料事業のポートフォリオを拡大させ、「視界品質QOV(Quality of View)」をコンセプトに、視力矯正から、目の健康と快適さまで、より良い視界を追求する製品開発に取り組んでいく。

メガネレンズ材料からコーティング材料まで、QOVを提供するビジネスモデル7を創出
メガネレンズ材料からコーティング材料まで、QOVを提供するビジネスモデルを創出

三井化学 新体制初の「レポート2020」を発行

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2020年10月6日

 三井化学はこのほど、同社グループの推進する戦略や実績を財務・非財務両面から統合的に報告した「三井化学レポート2020」を発行した。

「三井化学レポート 2020」の巻頭CEOメッセージ
「三井化学レポート 2020」の巻頭CEOメッセージ

 事業活動を通じた社会課題解決に対する取り組みへの理解促進のため、「経済」「環境」「社会」3軸の指標を交えてわかりやすく紹介するほか、今年4月に就任した橋本修社長が、現状の課題認識、中長期的な経営戦略、ポストコロナに向けた取り組みなど、新体制下で改革を推し進めていく強いメッセージを発信している。また、サステナビリティへの取り組みとして、ESG経営の現状、気候変動やプラスチック問題に対する戦略などを収載している。

 同社グループは、今後も同レポートを通じステークホルダーと質の高い対話を続けながら、世界共通のビジョンである持続可能な社会の実現を目指していく。英語版は11月上旬の公開を予定。

三井化学 岩国大竹工場の設備が未来技術遺産に登録

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2020年10月5日

 三井化学はこのほど、岩国大竹工場(山口県和木町)にあるポリエチレン製造装置が、国立科学博物館により、未来技術遺産「世界最初期の工業規模の低圧法ポリエチレン製造装置」(第00286号)に登録されたと発表した。9月15日、同博物館の林良博館長や同工場の高橋眞一人事グループリーダーらが列席し、登録証の授与式が行われた。

今回登録されたPE製造装置を構成する、重合機(左)、原料ナフサフィードポンプ(右上)、ガスエンジン用パワーピストン(右下)
今回登録されたPE製造装置を構成する、重合機(左)、原料ナフサフィードポンプ(右上)、ガスエンジン用パワーピストン(右下)

 同装置は、1958~1962年製の重合器、原料ナフサフィードポンプ、ガスエンジン用パワーピストンからなる。「日本最初の石油コンビナートで、世界で最初期にチーグラー法による低圧法高密度ポリエチレン製造を企業化した装置であり、技術の歩みを示すものとして重要である」として今回登録された。

国立科学博物の林良博館長(左)と三井化学岩国大竹工場の高橋眞一人事GL
国立科学博物館の林良博館長(左)と三井化学岩国大竹工場の高橋眞一人事GL

 同社グループは2012年に「クロード法によるアンモニア国産化史料」(第00095号、下関三井化学)、2016年に「日本初の合成インジゴ関連資料」(第00216号、三井化学茂原分工場)の登録があり、今回が3件目となった。同社は「今回の登録を誇りとし、今後も本資産を未来に引き継いでいく」とコメントしている。

 未来技術遺産は正式名称を「重要科学技術史資料」といい、2008年より開始された国立科学博物館の産業技術史資料情報センターが行う登録制度。日本の「科学技術の発達史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義をもつ科学技術史資料」および「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えた科学技術史資料」の保存と活用を図ることを目的としている。

 

三井化学 12月1日からEPT全銘柄を値上げ

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2020年10月1日

 三井化学は30日、自動車部品や電線ケーブル、その他の工業部品などに用いられるEPT(エチレン・プロピレン・ターポリマー)「三井EPT」の全銘柄を12月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、国内が「20円/kg以上」、海外が「200USドル/t以上」。同製品の著しく増大する、生産設備の保全・修繕費、環境・安全対策費などの是正を図る。

 同社では、あらゆるコストダウンに懸命に取り組んでいるが、自助努力で吸収できる水準を超えている状況にある。同製品を継続的に安全・安定生産し、安定供給するため、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

三井化学 炭鉱電車の音源で楽曲づくりコンテスト開催

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2020年9月23日

 三井化学は、今年5月に運行を廃止した炭鉱電車の音源を活用し新たなコラボ企画を始めた。日本最大級のダンスミュージック専門メディア「block.fm」とコラボし、炭鉱電車の音源を使用した楽曲を全国のクリエイターから一般公募する。16日から応募受付を開始しており、来月31日まで募集を行う。

炭鉱電車の音源を使った楽曲づくりコンテストを開催
炭鉱電車の音源を使った楽曲づくりコンテストを開催

 東京を代表するダンスミュージック・レーベル「TREKKIE TRAX」のメンバーによるラジオ番組「TREKKIE TRAX RADIO」(毎月第3水曜日午後8時~10時に放送)とタイアップ。コンテスト入賞作品は11月放送予定の同番組内で発表され、最優秀作品はTREKKIE TRAXメンバーが同様に炭鉱電車の音源を使い制作した楽曲と共に配信リリースを予定している。

 今回使用される音源は、三井化学がブランデッドオーディオストレージ「SOUNDS GOOD」と共に進めてきた、炭鉱電車の〝音の資産〟を記録し遺すプロジェクトで録音されたもの。心地よさを感じるASMR音源として6月から公開されており、音源には炭鉱電車にまつわる①走行音と車掌室からの運行指示②点検整備音③踏切の警報機音と手動式線路切り替えレバーの操作音④宮浦駅舎のレトロな音―がある。

 音源素材は「SOUNDS GOOD」から無償提供される。応募の詳細などは、block.fmのウェブサイト(https://block.fm/news/ttr_contest)まで。

 炭鉱電車は、三井化学大牟田工場(福岡県大牟田市)で原材料の搬入などに運用され、三池炭鉱の時代から現在に至るまで100年以上の長きにわたり活躍してきた。同社では、炭鉱電車への感謝と、未来に向けたレガシーとしての活用を検討する「ありがとう炭鉱電車プロジェクト」を進めている。