[三井化学/3月期業績予想を修正](8日)単位100万円、カッコ内は前回予想(2020年2月5日発表)。▽連結(通期)=売上高1,339,000(1,355,000)、営業利益71,600(76,000)、経常利益65,500(71,000)、純利益37,900(50,000)。
三井化学 3月期業績予想を修正(8日)
2020年5月12日
2020年5月12日
2020年5月11日
三井化学の橋本修社長は8日、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策で長引くテレワークなどを受け、同社グループ従業員に向けたメッセージを発信した。
日々の業務で対面コミュニケーションが図れない苦労や、感染への不安を抱えながらも安全・安定操業を第一に製造に携わる従業員の労をねぎらい、困難な状況にもかかわらず、全従業員がOne Teamとなり事業活動を維持・継続できていることへの感謝の意を伝えた。
三井化学グループではコロナ感染拡大の防止に向けて、マスクや医療用ガウン向け不織布の増産、消毒用IPA(イソプロピルアルコール)の安定供給など幅広い分野で社会貢献を継続。化学産業の果たすべき役割と重要性を再確認した。
橋本社長は、「感染対策の長期化に備えた『新しい生活様式』と併せ、コロナ終息後には需要構造やサプライチェーンなど、世の中のあり方が変わっていることも考えられる」と指摘。このような時こそ、既成概念にとらわれない、前向きな思考と実行力の重要性を改めて強調した。
同社は今年度、新たなステージを目指し、長期経営計画「VISION2025」の見直しを進める。橋本社長は、メッセージの終わりに、「怯むことなく、私と共にOne Teamでこの逆境を乗り越えて、三井化学グループのさらなる飛躍と成長に繋げていこう」と呼びかけた。
2020年4月23日
三井化学はこのほど、仏エコバディス社(EcoVadis)のサステナビリティ評価で「ゴールド」に格付けされたと発表した。「ゴールド」に格付けされるのは、全評価対象の上位5%の企業。「環境」「労働と人権」「倫理」「持続可能な資材調達」の4つのテーマで包括的に評価が行われ、同社は今回、「環境」と「労働と人権」の両分野で特に高い評価を受けた。3年連続の認定。
三井化学は、SDGsをはじめとする社会課題の解決に向けて企業への要請が高まる中、化学産業が社会の基盤と革新を担う存在であり続けるためには、持続可能な社会に向けて大きな責任あると捉えている。
同社グループは「環境と調和した共生社会」「健康安心な長寿社会」を実現するため、独自の評価指標で環境・社会への貢献度の見える化を推進。具体的には、環境貢献価値「Blue Value」とQOL向上価値「Rose Value」を定義し、それらに沿った製品やサービスの提供をはじめとする社会価値創造の取り組みを深化させている。
今後も、グローバルに存在感のあるサステナブルな企業グループを目指していく考えだ。なお、エコバディス社は、国際的なサステナビリティ規格に基づいた独自基準により団体・企業を評価する、信頼性の高い共同プラットフォームを提供している。これまでに世界160カ国、200業種、6万5000社以上の評価を行っており、約300のグローバル企業がサプライチェーン管理のためにこのプラットフォームを使用している。
2020年4月23日
三井化学は22日、スマートフォンのカメラレンズなどを主用途とする、環状オレフィンコポリマー(COC)「アペル」について、大阪工場内に新プラントを建設すると発表した。スマホカメラレンズの多眼化などにより急拡大する需要に対応するため。
同製品は屈折率が高く複屈折が小さいという特徴から、スマホのカメラレンズを中心に情報電子関連分野の光学材料として採用が多い。既存設備は、岩国大竹工場と大阪工場にそれぞれ1系列の合計2系列。今回の新設により3系列の供給体制を構築することで、生産能力を約1.5倍に増強する。新プラントは今月に着工し、2022年3月の完工を予定。
同社は、「アペル」を含むICT(情報通信技術)向け機能性ポリマー事業を成長分野と位置づけている。今回の能力増強で当面の需要拡大への対応が可能となる見通しだが、さらなる需要拡大に適切に対応するため、次期能力増強の検討にも着手する方針だ。今後は車載用カメラやヘッドマウントディスプレイ、医療用途などの新規需要獲得により事業拡大を図っていく。
2020年4月14日
三井化学と三井化学産資はこのほど、知床財団(北海道斜里町)が主催する知床自然教室の40周年を記念してツリーデッキを3基寄贈し、その組み立て作業の様子など活動内容を収録した4分18秒の動画を公開した(https://youtu.be/pH4oRBiTO24)。同取り組みは昨年の夏、同社グループが世界自然遺産応援プロジェクト第3弾の一環として行ったもの。
知床財団は、日本初のナショナルトラスト運動「しれとこ100平方メートル運動」発祥の地である世界遺産・知床の地で、環境教育や普及啓発、野生生物の保護管理・調査研究、森づくりなど、知床の大自然を「知り・守り・伝える」活動を行っている。
活動の1つとして、知床の大自然を次世代へ伝えるため、全国から集まった子どもたちを対象に、知床国立公園内の100平方メートル運動地で過ごす1週間の野外キャンプ「知床自然教室」を1980年から実施。第1回以来、のべ1900人以上の子どもたちが夏の知床の1週間を過ごしている。
今回、知床自然教室40周年を記念して、三井化学グループは自然教室の舞台である「ポンホロの森」にツリーデッキを3基寄贈した。自然教室に参加した子どもたちや自然教室卒業生、斜里町役場、知床財団などからの多くのボランティアとともに、昨年7~10月に製作し、仕上げには三井化学産資が提供する、木材保護塗料「ノンロット」の塗装を施した。
動画の中で、知床財団自然復元係の松林良太さんは「子どもたちに自分の目線だけではなく、高い所から見渡して海を見たり、木の葉を見たり、いろいろな風景を見てもらいたい」と思いを語り、大人の背丈の倍ほどの高さがあるツリーデッキの製作にあたった。アイデアスケッチを基に、子どもたちが自ら材料の木材を運び、釘を打ち、大人たちの手を借りながらツリーデッキをこしらえた。
なお、三井化学産資が提供した「ノンロット」は、木材本来の通気性(=調湿性)を最大限に生かしながら、風雨をしのぐ超撥水性や耐UV性、防腐・防カビ・防虫性を持つ安全性の高い塗料。木の呼吸を妨げず、心地よい木の香りが感じられることから、多くの建築家・設計士、施主から選ばれている。今回のプロジェクトでは、木材保護のためツリーデッキに塗装された。
2020年4月14日
三井化学は13日、100%子会社で無機系化学品の製造・販売などを手掛ける三井化学ファインが、次亜塩素酸ナトリウムと圧縮タオルを同梱した「FASTAIDウイルス・スウィーパータオル200」を4月から販売開始すると発表した。まずは、九州地区の衛生資材が不足している介護施設や公共施設などに業務用として提供を始める。
同製品は、通常1~2週間で分解して機能が失活する次亜塩素酸ナトリウムを安定した状態でパッケージしたもの。次亜塩素酸ナトリウムはあらかじめ200ppmに希釈されており、現場での調合は不要。使用したいときにパッケージを押すと、次亜塩素酸ナトリウムが圧縮タオルに浸透し、除菌タオルが完成する。
必要な時にその場で瞬時に次亜塩素酸ナトリウムを使用できることから、災害時のみに留まらず病院や介護施設、ホテル、乗り物内など様々な使用場面が想定されている。
同製品は、三井化学ファインがNPO法人のジャパン・プラットフォームやCWS Japan、また、三井化学などと共に進めている災害支援イノベーション共創イニシアチブ「More Impact(モア・インパクト)」から生まれたコンセプトで、三井・ダウ ポリケミカルのロック&ピール技術を活用して同梱した災害支援イノベーション製品。
ロック&ピール樹脂は、パッケージを製造する際のヒートシール温度を変えるだけで、完全シールとイージーピールの異なる機能を使い分けることが可能な新素材。食品や化粧品の2室分離袋のパッケージとして採用が広がっている。
なお、同製品の売上の一部は、ジャパン・プラットフォームの基金に寄付され、災害被害を減らすモア・インパクトの活動に活用されるエシカル・プログラム製品になっている。三井化学グループは今後も、健康安心な長寿社会の実現に向けた技術開発、製品開発を進めていく考えだ。
2020年4月10日
三井化学は、7日付で日本政府より発出された新型コロナウイルス感染拡大に対する緊急事態宣言を受け、テレワークの適用範囲を大幅に広げる社内対応の徹底を発表した。
感染リスク低減と、感染拡大・集団感染の防止を図る。対象期間は4月8日から5月6日までの緊急事態宣言発令中の期間。国内全ての事業所(本社、支店、工場、研究所)の在勤者は、交替勤務職場を除き原則テレワークとする。
特に、緊急事態宣言の対象の7都府県に所在する在勤者が出社する場合は、上司が自職場の機能維持に必須と判断した場合のみに限定する。国内関係会社についても、同様な措置を実施するとしている。
なお、すでに実施中の国内出張の原則禁止、海外出張の禁止、業務関連の懇親会・会食の禁止などの対策は継続していく。
2020年4月2日
入社おめでとう。はじめに、三井化学が果たすべき役割を話しておきたい。
当社グループは、「マーケット至上主義経営に象徴されるように、自らの利益向上だけを考えるのではなく、社会の公器として、サステナビリティを真剣に考えなければ、私たちはその使命を果たせないし、生き残ることもできない」との危機感の下、2008年度からの中期経営計画以降、経済軸に環境軸と社会軸を加えた3軸による経営を掲げてきた。
一方で、デジタル技術やバイオ技術などの先端技術は、飛躍的進歩を遂げている。我々化学メーカーには、SDGsやESGをキーワードとして、気候変動やプラスチックごみ問題といった多くの社会課題解決や、循環経済、持続可能な社会の実現などに対する大きな期待が寄せられている。また、新型コロナウイルスのような、突然現れる大きなリスクに対しても、化学の果たす役割がこれまでになく高まっている。そして、我々には、その期待に応えることができる大きな可能性があると信じている。
世界規模で同時進行している社会の大きなうねりの中で、皆さんと当社グループの大きな可能性と貢献について、共に考えていきたい。入社に際し、次の3つのことを伝えておきたい。1つ目は安全最優先。「安全は全てに優先する」ということだ。これは製品やサービスを創って世に出す者としての基本姿勢になる。生産現場だけでなく、当社グループの全員が、自身の安全・健康はもとより、組織や社会の安全と健康も考えられる人になってほしい。
2つ目は、「会社は機能組織であり、仲良しクラブではない」ということだ。会社は、決まったルールの中で、多様な能力を持つ人材の総合力によって目的を追求する場だ。そして個性的な強い個人の集団こそが、明日の新しい世界を創って行けると信じている。
3つ目は、「挑戦・学習・内省」を繰り返して成長してほしい。学業と異なり、仕事での答えは1つではない。だから誰でも失敗する。挑戦し、失敗から学び、内省し、そして粘り強く、何度でも挑んでもらいたい。その先には必ず、成長した自分と組織が見えるはずだ。優れた洞察力と構想力、そして強い実行力を持てるよう、共に日々の挑戦と発見を積み重ねていこう。期待している。
2020年3月25日
三井化学は24日、100%子会社のサンレックス工業(三重県四日市市)で行っていた、メルトブローン不織布「シンテックスMB」製造設備の増設が完了し、今年1月に営業運転を開始したと発表した。
三井化学は、産業材向け不織布需要の拡大に対応するためにラインの増設を決め、2018年8月に着工、昨年6月に完工した。1ラインの増設により、同製品の生産能力は1.5倍に拡大した。
同社は、不織布事業を成長分野と位置づけ、自動車用シート「タフネル」、マスク・農業用シート「シンテックス」などの産業材向けに高品質な不織布を供給している。特に、メルトブローン不織布でピーク繊維径が数百ナノメートルの極細繊維銘柄「nano」では、フィルター用途を中心に製品展開を行う。
今回の増設を機に、不織布事業のさらなる強化・拡大を図っていく考えだ。
2020年3月24日