三井化学 子会社2社が日化協から「安全優秀賞」を受賞

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2019年6月4日

 三井化学はこのほど、100%子会社の三井化学東セロと三井化学アグロが、日本化学工業協会(日化協)から「安全優秀賞」を受賞し、24日に表彰を受けたと発表した。

 三井化学は「安全はすべてに優先する」との経営方針のもと、安全活動を国内外の関係会社へ展開している。今回の受賞は、製造・研究開発に従事する従業員が全員参加で、安全意識向上・安全活動に取り組んだ結果、無災害を継続していることが評価されたもの。

 三井化学東セロ安城工場(愛知県安城市)では、無災害記録時間が239万時間、無災害年数21年を継続中。一方、三井化学アグロ農業化学研究所野洲地区(滋賀県野洲市)は、無災害記録時間が305万時間、無災害年数18年を継続中である。

 三井化学グループでは、今後もグループを挙げて安全活動を実施し、化学産業への持続的発展と社会に貢献していく。

三井化学 タイでPPを増強、自動車軽量化ニーズに対応

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2019年6月3日

 三井化学は31日、ポリプロピレン(PP)コンパウンドのグローバルでの需要拡大に対応するため、タイの合弁会社グランド・サイアム・コンポジッツで、生産設備を増設すると発表した。

 マプタプット工業地区に、年産1万3000tの設備を増設する。2020年5月に完工、6月に営業運転を開始する予定。

 同社グループは現在、世界8地域(日本・米国・メキシコ・欧州・タイ・中国・インド・ブラジル)に製造拠点を、5地域(日本・米国・欧州・タイ・中国)に研究拠点を持ち、自動車の軽量化に貢献する高品質なPPコンパウンドの生産・販売・研究体制を強化している。

 現在、環境規制の強化による自動車の軽量化ニーズが世界中で高まっており、ニーズに合致したPPコンパウンドを使用した、バンパーやインパネ材などの需要が年々増加している。

 今回の増強により、拡大するアジア市場での供給力を強化するとともに、グローバルな供給体制を拡大し、アジア拠点の自動車メーカーと部品メーカーに対し、高品質な製品を安定的に提供する。

 同社グループは、世界的に拡大する需要を的確にとらえ、重点分野の1つであるモビリティ事業のさらなる事業拡大を進めていく。

三井化学 EUVペリクル量産へ蘭社とライセンス契約を締結

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2019年6月3日

 三井化学は31日、半導体リソグラフィー(露光)分野で世界ナンバーワンのオランダASML社と、EUV(極端紫外線)ペリクル事業のライセンス契約を締結したと発表した。

 ASML社からEUVペリクルに関するライセンスを受けることで、EUVペリクルの生産権と生産販売権を取得する。新設備を岩国大竹工場内に今月に着工し、2020年6月の完工、その後、顧客の承認などを経て、2021年第2四半期までの営業運転開始を目指す。

 これにより、世界に先駆けてEUVペリクルを商業化する。また、両社は世界市場で、EUVペリクルを通じた事業拡大と次世代製品の開発を進める。

 三井化学は半導体の製造で必須となる露光工程の防塵カバーのペリクルを、1984年に発売して以来、半導体の微細化に合わせたペリクルの改良と、製品品質の向上に努めてきた。

 現在、第5世代移動通信システム(5G)に代表されるデータの超高速化、高機能化のニーズが高まっており、さらなる半導体の微細化が求められているが、そのためには、従来の露光工程とは全く異なる技術導入が必要となる。それを実現するのがEUV露光機と、その防塵カバーのEUVペリクルである。

 ASML社は半導体の露光機メーカーでは世界最大手で、EUV露光機とEUVペリクルを開発した唯一のメーカー。三井化学ケミカルが高品質のEUVペリクルを市場に供給することで、EUV露光技術の普及にも貢献し、急速な拡大が期待される今後の半導体需要に対応する。

 同社グループは、EUVペリクルをはじめ、ICT関連事業の拡大と、新たな高機能分野への技術革新の推進を目指すとともに、多様化するニーズに対応したソリューションの提供と、個々の事業の競争力を通じて、グローバル市場で持続的な成長を実現していく。

 

三井化学 フードロス削減で小売大手などと研究会設立

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2019年5月27日

 三井化学はこのほど、シンクタンクやサービスアプリケーション開発企業、大手小売業などと共同で、一般家庭での食品消費の最適化と、フードチェーン全体の効率化を検討する「SFC(スマートフードコンサンプション)構想研究会」を設立した。

 SFC構想とは、デジタルトランスフォーメーションを導入することで、一般家庭での食品消費の最適化を「実態のデータ化」によって実現させ、さらにフードチェーン全体の持続可能性の向上や効率化までを図るもの。

 日本ではフードロス(年間約646万t)の約半数は家庭から発生するとされる中、持続可能な社会の実現に向けたフードロス削減などの要請は強まっており、フードチェーンの管理は企業の大きな課題となっている。

 同研究会は、小売り・データ解析・アプリケーション開発・ビジネスモデルの検討など、各領域に専門性を有するプレイヤーが連携し、エコシステム型プラットフォーム事業の社会実装を目指す。

 具体的には、フードチェーン全体の効率化の起点として「食品消費の最適化」に着目し、その実現のためのサービスのあり方やビジネスモデル、技術的実現可能性などの研究を行う。

 研究の中心となるのは、冷蔵庫内の個々の食材を識別し数量や鮮度のデータを取得する機能、そして取得したデータを活用するアプリケーションの開発となる。その活用により、消費者がスマートフォンやスマートスピーカーなどを通じて手軽に利用できる、全く新しい食品消費の最適化支援サービスの提供を追求していく。

 例えば、外出先からもリアルタイムで冷蔵庫内の状態が確認可能になり、買い忘れや買い物の重複を防止する。冷蔵庫内の在庫食材の数量や鮮度(消費・賞味期限)のデータをもとに、最適な消費順序や調理レシピを提案する。冷蔵庫内の在庫情報や購買履歴をネット通販システムと連動させ、必要な食材を自動注文・決済するなど。

 研究会には、三井化学のほか、伊藤忠インタラクティブ、凸版印刷、日本総合研究所、大手SIer、大手小売業が参画し、9月30日まで活動を行う。三井化学は、同研究会終了後も引き続き、食品の鮮度に関わる技術、製品・サービスの開発を推進し、同構想の実現に貢献していく考え。

 

三井化学 アクリルアマイドを15円/kg以上値上げ

2019年5月22日

 三井化学は21日、アクリルアマイド(AAM、固形換算)を6月1日出荷分から15円/kg以上値上げすると発表した。

 原料アクリロニトリルの価格上昇に加えて、副資材・用役費、物流費の値上がりが顕著となっている状況下、同社はあらゆるコストダウンに注力してきた。

 しかし、これらの上昇分を自助努力のみで吸収することは困難であると判断し、今回の価格改定を決定した。

 

三井化学 植物由来レンズ材料展示、G20農業大臣会合で

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2019年5月17日

 三井化学は10~12日に朱鷺メッセ新潟コンベンションセンターで開催された、G20新潟農業大臣会合の展示会で、世界初の植物由来素材による視力矯正用高屈折率レンズ材料「Do Green MR‐174」を展示した。

Do Green MR‐174
Do Green MR‐174

 G20新潟農業大臣会合は、6月に大阪市で開催されるG20サミットに合わせて、日本が議長国として開催される関係閣僚会議の1つ。G20メンバーと、その他の招待国や招待国際機関など多くの参加者を対象に、先進農業技術、食文化やフードバリューチェーンなど、日本の取り組みを紹介する展示が企画された。

 同社は今回の展示テーマの1つである、SDGs達成に向けた取り組みで、「Do Green MR‐174」を紹介した。同レンズ材料は、従来のレンズに比べCO2を約14%削減できる。また、日本ではJORA、米国ではUSDAのバイオマス製品認定を取得しており、従来の化石原料由来レンズ材料と同等レベルの品質を確保している。

 さらに、レンズ材料からメガネを革新するマーケットリーダーとして、高屈折レンズ材料ブランド「MR」シリーズをはじめ、数多くの優れたレンズ材料や革新的な技術を生み出し、世界のメガネをリードしている。

 同社グループはこれまで進めてきた経済・環境・社会の3軸経営を深化させ、ESGの要素を経営や事業戦略に統合するとともに、社会と同社グループの持続可能な発展を目指す。

 

 

三井化学 RC活動で中国業界団体から表彰、日本企業初

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2019年5月17日

 三井化学はこのほど、中国での継続したレスポンシブル・ケア(RC)活動が評価され、中国国際化学品製造商協会(AICM)から「RC Chairman‘s Award」を受賞し、4月18日に表彰を受けたと発表した。

三井化学RC・品質保証部長 松江 香織(上段、右から6番目)
松江RC・品質保証部長 (上段、右から6番目)

 5年以上継続したRC活動と中国化学産業への貢献により、日本企業では初めての同賞受賞となった。RC活動は、化学企業が社会の持続的発展に貢献するために、化学製品の全ライフサイクルにわたる安全、健康、環境の継続的改善、成果の公表、社会との対話を自主的に行い、業界として統合的に推進する活動のこと。

 今回の受賞は、中国で関係会社が実践してきた危険予知活動の強化や作業環境改善など、安全に関わる地道な活動を実施してきたことと、その実績となる安全・環境データの継続的な報告が評価された。これらに加えて、安徽(あんき)省希望小学校での化学実験教室の開催や、中国大学生化工設計コンテストへの協賛も加味された。

 三井化学グループは、RC活動を国内外の関係会社へ展開しており、中国でも、「環境・安全・品質・健康」の確保と、継続的な社会との対話・コミュニケーションに注力してきた。今後も、グループ一丸となってRC活動を推進し、中国化学産業を通じ、社会の持続的発展に貢献していく考え。

 同社は2017年には、AICMから「RC Merit Award」を2015年に続き2回連続で受賞している。

三井化学の3月期 関係会社の業績好調で純利益は最高益

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2019年5月16日

 三井化学は15日、2018年度(2019年3月期)の連結業績を発表した。売上高は前年度比12%増の1兆4829億円、営業利益10%減の934億円、経常利益7%減の1030億円、純利益6%増の761億円となった。

 久保雅晴代表取締役副社長は「営業利益は前年度比で約100億円の減益となったが、昨年6月に発生した大阪工場火災の影響、第4四半期の原料価格急落を受けた在庫評価損といった一過性の要因が主なものだった。販売数量面では各セグメントとも、おおむね堅調に推移しており、

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三井化学 市原工場で潤滑油配合剤の新プラント起工式を開催

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2019年5月7日

 三井化学は市原工場(千葉県市原市)で、炭化水素系合成油「ルーカント」を製造する新プラントの起工式を4月25日に執り行った。

佐藤 幸一郎常務執行役員 モビリティ事業本部長
佐藤 幸一郎常務執行役員 モビリティ事業本部長

 同製品については、市原工場内に年産2万tのプラントを新設することで、現在生産を行う岩国大竹工場(山口県和木町)と合わせて、生産能力をほぼ倍増にする。営業運転開始は、2021年2月を予定。

 「ルーカント」は同社が世界で初めて商品化した高性能炭化水素系合成油。粘度の温度依存性が小さく、剪断安定性・熱化学的安定性に優れるなどの特長を生かし、主に潤滑油の粘度調整剤として自動車ドライブラインのギア油、工業用潤滑油、グリースを含む極めて高い水準での品質が求められる用途に採用されており、主要な自動車メーカーや潤滑油メーカーに認証されている。

 また、「ルーカント」は世界的な低環境負荷(省燃費、長寿命)ニーズが広がる中、潤滑油添加剤パッケージ最大手・ルーブリゾールとの戦略提携により、潤滑油産業向けの販売を拡大中だ。

 同製品の安定的な供給能力の確保とさらなる事業強化を目的に今回、生産能力を増強し、三井化学とルーブリゾール両社で同事業の拡大・成長を図っていく考え。