産総研 「焼かない」化学焼結セラミックス探索を高速化

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2023年10月25日

 産業技術総合研究所(産総研)はこのほど、ロボットによるハイスループット自動実験と機械学習などの人工知能(AI)により、100℃以下での複合酸化物ナノ結晶粉末原料の合成と、機能性セラミックス固体を化学焼結プロセスで製造する条件を、短時間で探索する技術を開発した。

化学焼結セラミックスの製造フロー

 機能性セラミックスはエネルギー

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帝人ファーマ AI創薬の共同研究、低分子医薬品を創出

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2022年4月26日

 帝人ファーマはこのほど、フランスのベンチャー企業Iktos社と、医薬品の候補となる化合物の探索プロセスを人工知能(AI)で効率化する技術について、共同で研究開発を行う契約を締結したと発表した。

 帝人ファーマは、

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長崎大学など AIと人の知識を融合して高精度病理診断

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2022年3月25日

 長崎大学と産業技術総合研究所(産総研)はこのほど、医師の専門知識と人工知能(AI)の特徴抽出技術を組み合わせ、診断根拠を説明可能な高精度病理診断のAIモデルを開発した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業」の一環。

 病理診断などの医療分野へAIを応用するには、

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NEDOなど 冷却過程のナノ構造形成メカニズムを解明

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2021年10月11日

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はこのほど、産業技術総合研究所(産総研)、九州大学と共同で人工知能(AI)と分子シミュレーションを組み合わせた世界初の解析技術を開発し、液晶がナノ構造化する際の新たな現象を発見した。

 プラスチックや合金、加工食品などの固形物の多くは、液状物から固形物へ冷却して加工。液晶や溶液、ポリマー、生体材料などは冷却プロセスで多彩な構造を形成し、機能や性能を左右する。冷却プロセスの理解は重要だが、ナノ構造や生成速度などの定量的説明はできていない。

 今回、「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」での計算・プロセス・計測の三位一体による有機・ポリマー系機能性材料開発の高速化への取り組みの一環で、新たな解析技術を開発。冷却前の分子構造の中から、冷却後の構造に似たナノ構造だけを精密に抜き出すことで、ナノ構造のサイズや生成のしやすさが解析できる。

 構造生成のきっかけとなるナノ構造、臨界核(CN)、より生成しやすくサイズの小さな2種類のナノ構造を発見。CNは3段階のプロセスを経て生成することが示唆された。ナノ構造サイズがCNを超えると構造生成が始まり超臨界核になるとされるため、超臨界核の数の時間的変化を観察。その生成は3段階に分かれ、段階を踏むごとに生成速度が上がることが分った。

 超臨界核に成長できずに分裂したCN(残留クラスター)数の変化を見ると、超臨界核の生成タイミングと一致する3つのピークがあったことから、超臨界核の生成は、CNではなく残留クラスターが中心となって起こることが分った。この解析技術は物質によらず、またナノ構造の生成プロセスだけでなく成長や構造パターンの形成を経た固形化まで適用できる。

 液晶のほか溶液やポリマー、生体材料などの精製プロセス、結晶化プロセスなどが高精度で観察でき、製品性能を左右する結晶の大きさや純度など材料の構造パターンを最適化する「コツ」をつかむことが可能になる。高機能材料創製のための材料性能向上や開発期間短縮につながることが期待される。

昭和電工 AIでフレキシブル透明フィルムの開発を迅速化を実証

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2020年4月15日

 昭和電工はこのほど、産業技術総合研究所(産総研)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、先端素材高速開発技術研究組合(ADMAT)と共同で、フレキシブル透明フィルムの開発に人工知能(AI)を活用することにより、要求特性を満たすフィルムの開発の実験回数を25分の1以下に低減できることを実証したと発表した。

フレキシブル透明フィルムの用途例
フレキシブル透明フィルムの用途例

 今回の開発は、NEDOの「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト(超超PJ)」の委託事業として実施。超超PJでは、経験知による従来の材料開発からの脱却を目指し、AIやマルチスケールシミュレーションを積極的に活用することで、従来と比較して実験回数を削減し、開発期間を大幅短縮することを目指している。

 昭和電工など4者は、モバイル機器などの開発に欠かせないフレキシブル透明フィルムの設計にAIを活用し、要求特性を満たすポリマーの探索に取り組んでいる。

 はじめに熟練研究員が27種類のフィルムを作成し、その原料の分子構造、モル比などの化学的な情報をECFP(Extended Connectivity Circular Fingerprints)という手法を応用して説明変数に落とし込み、目的変数にはトレードオフの関係にあり並立の難しい物性である換算透過率、破断応力、伸びの3項目を選択し、作成したフィルムの実測データをAIに学習させた。

AI予測を行い作製したフレキシブル透明フィルム(引張試験中の写真)
AI予測を行い作製したフレキシブル透明フィルム(引張試験中の写真)

 その後、説明変数を網羅的に割り当てたデータを用意して、偏差値概念を導入したAIにこれら3項目が等しい割合で最大となる配合を予測させ、その予測の通りに3種類のフィルムを作成し、AI学習データを作製した熟練研究員が自己の知見に基づき作成した25種類のフィルムの物性値とを比較した。 

 この結果、AIが予測した配合で作成した3種類のフィルムの物性値は、いずれも比較実験として熟練研究員が作成した25種類のフィルムの物性値よりも優れていることが判明。研究員による開発に比べて25分の1以下の実験回数でより高い物性値のフィルムを得られたことから、大幅な開発期間の短縮が可能なことが実証できただけでなく、研究員の経験知をもとに作成した製品を超える製品が開発できる可能性があることも実証した。

 今後は同技術をさらに高度化させ、要求特性を満たしながらより良い物性値となる配合比をAIが提案できるように開発を進めていく。なお、同件の詳細は、超超PJ成果報告会のウェブサイトに発表された。