住友化学 社員表彰制度を改訂、社会価値を審査基準に

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2019年6月26日

 住友化学は25日、社員表彰制度を改訂し、社会価値が高いと認められる案件を表彰対象とする「社長賞特別賞」と「社長賞利他賞」を新設したと発表した。サステナブルな社会の実現に向けた取り組みを推進するため。

 同社は1月に「サステナビリティ推進基本原則」を制定し、この基本原則を経営理念の次に位置づ付けることで、サステナビリティの推進に経営全体として取り組むというコミットメントを明らかにした。

 また、今年度からスタートさせた中期経営計画では、「Change and Innovation 3.0 ~For a Sustainable Future~」をスローガンに掲げ、イノベーションの加速やデジタル革新による生産性の飛躍的向上を通じて、サステナブルな社会の実現に貢献していくことを目指している。

 こうした取り組みを後押しするため、社員が行った発明や改善、業務革新などについて、会社業績への寄与度、技術的独創性や創意・努力のほか、持続的な価値創出のための最重要課題(マテリアリティ)への貢献などの社会価値を、新たに審査基準に含めることにした。

 今回の改訂により、審査基準に合致した案件については、従来の「社長賞」に加え、「社長賞特別賞」「社長賞利他賞」のいずれかとして表彰する。同社は住友の事業精神の1つである「自利利他 公私一如」(じりりた・こうしいちにょ)のもと、引き続き経済価値(自利)と社会価値(利他)を共に創出し、企業価値の向上を図っていく。

住友化学 新たな人材管理ソリューションを導入

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2019年6月25日

 住友化学は24日、米国ワークデイが提供する「Workdayヒューマンキャピタルマネジメント(ワークデイHCM)」を、新しい人材マネジメントプラットフォームとして導入すると発表した。来年4月をめどに運用を開始する。

 ワークデイHCMは人員計画や人材育成などの人事関係業務を、単一プラットフォーム上で運用できる人材管理ソリューション。従業員情報や成績評価、後継者育成プランニングといった機能が1つのシステムに統合され、全てのデータを一元的・視覚的に分かりやすいインターフェースで管理できるため、人事関連の情報を、即座に事業戦略にフル活用できる仕組みが整っている。

 住友化学はワークデイHCMを導入し、従来複数のシステムで管理していた従業員の業務経歴や研修受講歴などを、単一のシステムで一元管理することで、マネージャー層に対して従業員情報を可視化し、これまで以上に適切かつ効率的な人材マネジメントを実現していく。また、デジタル化による人事業務の効率化やペーパーレス化も促進する。

 同社の新沼宏専務執行役員は「個々の従業員のもつ能力やスキルがよりスムーズに発揮され、事業の成長やイノベーションの加速につながるとともに、当社の人事制度の理念である『育成と成長』の後押しになると期待している」と話している。

 同社は、今年度からスタートさせた中期経営計画の中で、「デジタル革新による生産性の向上」と「持続的成長を支える人材の確保と育成・活用」を含む六つの基本方針を定めた。ワークデイHCM導入により、人材活用とマネジメントの最適化を図っていく。

住友化学 組織改正(7月1日)

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2019年6月19日

[住友化学/組織改正](7月1日)【健康・農業関連事業部門】生活環境事業部において、マーケティング、営業、研究開発、製造の各機能の連携を強化し、市場や顧客セグメントごとに、迅速な意思決定の下、より効率的な事業展開を推進すべく、グローバルマーケティング部、開発部を廃止し、「カスタムソリューションマーケティング部」「ブランド製品マーケティング部」を新設する。

 

住友化学 「人権の尊重に関する基本方針」を制定

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2019年6月19日

 住友化学は18日、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠した「住友化学グループ 人権の尊重に関する基本方針」を制定したと発表した。人権尊重の取り組みをより一層推進するため。同時に「人権尊重推進委員会」を設置した。

 同社は人権尊重を事業継続のための基盤と位置づけ、人権に関する基本的な考え方を「住友化学企業行動要領」に明記し、グループ全体に周知するとともに、さまざまな研修機会を通じて、従業員の人権意識の向上に取り組んできた。

 こうした中、企業には自社グループだけでなく、バリューチェーン全体を通じた人権尊重の取り組みが強く求められているようになっている状況を踏まえ、「住友化学グループ 人権の尊重に関する基本方針」を新たに制定することで、同社グループの人権尊重に関する基本的な考え方や、課題への取り組みについて明確にした。

 また、同社グループのバリューチェーンでの人権尊重責任を着実に果たすため、組織横断的・統合的に人権関連施策を立案・実行する「人権尊重推進委員会」を設置した。同委員会はバリューチェーンに関わる幅広い関係部署のメンバーで構成されている。

 今後は同委員会を中心に、さまざまなステークホルダーとの対話を通じて、取引先の協力も得ながら、従来のCSR調達の取り組みに加えて人権デューディリジェンス(人権に関する方針の策定、企業活動が人権に与える影響の評価、パフォーマンスの追跡や開示などを行うこと)なども実践する。

 同社グループは人権尊重という企業の責任を、グループ一体となって果たすことで、サステナブルな社会の実現に貢献していく。

住友化学 温暖化対策ランキングの化学業種で1位を獲得

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2019年6月3日

 住友化学は30日、世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)が実施した「企業の温暖化対策ランキング」第10弾「素材産業①」編で、日本の化学企業37社の中で第1位に選定されたと発表した。

 WWFは世界約100カ国で活動している地球環境保全団体。日本支部のWWFジャパンは、日本企業による温暖化対策を後押しすることを目的に、各企業の取り組みを同一指標で業種横断的に評価する「企業の温暖化対策ランキング」プロジェクトを、2014年から実施している。

 このほど発表された「素材産業①」編で、同社はパリ協定に沿った長期的なビジョンを掲げた上で気候科学に基づく目標を設定し、「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ」による認定を取得していることなどが高く評価され、第1位となった。

 同社は気候変動問題を社会が直面する最重要課題の1つと捉え、その解決に向け、総合化学企業として培ってきた技術力を生かし、温室効果ガス削減などに積極的に取り組んでいる。

 環境負荷低減に資する同社グループの製品や技術を「スミカ・サステナブル・ソリューション」として認定する制度を、2016年から実施しているほか、2017年には気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)がまとめた「気候変動に関する情報開示を促進する提言」をいち早く支持した。

 同社グループは「事業活動を通じて人類社会の発展に貢献する」を経営理念に掲げ、引き続きグループ一丸となって、気候変動問題をはじめとする社会課題の解決に取り組んでいく。

住友化学 ベンチャー企業を支援する米ファンドへLP出資

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2019年5月24日

 住友化学は23日、100%子会社の住友化学アメリカ社(SCAI)が、カルティビアン・サンドボックス・フード・アンド・アグリカルチャー・ファンドⅢにLP出資したと発表した。

 同投資ファンドは、米国シカゴに拠点を置くカルティビアン・サンドボックス・ベンチャー・パートナーズⅢ社(CS)が運営する。LP出資とは、ベンチャーキャピタルなどに、 LP(有限責任組合員)として出資すること。

 CSは2008年に設立されたベンチャーキャピタル。次世代の食糧と農業技術を持つ企業への投資を行ってきた同分野のパイオニアの1つ。有望なベンチャー企業への投資実績があるチームで構成されている。

 ファンドⅢでは、持続可能な食糧システムの構築を目指すスタートアップに、1億3500万米ドルの投資を行う予定。すでに食料ロス削減を目指す企業や栄養・食品用途向けに、動物由来ではないコラーゲンの製造開発を行う企業などに出資をしている。

 住友化学は今年度からスタートした中期経営計画で、「ヘルスケア」「食糧」など4つの重点分野で、スタートアップやアカデミアとの連携を通じた次世代事業の創出加速を基本方針の1つに掲げている。

 今回のSCAIが行うファンドⅢへの LP出資により、CSが保有するネットワークを活用することで、有望スタートアップの最新情報の入手や、初期段階での関係構築を図る。

 SCAIは住友化学グループとしてグローバルに事業機会探索を推進するため、4月にコーポレート・ベンチャー・イノベーション・オフィスを、ニューヨークからボストンに隣接するケンブリッジに移転した。同地区は世界最大級のイノベーションハブであり、有望なスタートアップとの価値のある協業を積極的に発掘・提案していく。

住友化学の3月期 石化製品など交易条件悪化で減益

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2019年5月16日

 住友化学は15日、2018年度(2019年3月期)の連結業績(IFRS)を発表した。売上収益は前年度比6%増の2兆3186億円、コア営業利益22%減の2043億円、営業利益27%減の1830億円、親会社の所有者に帰属する当期利益12%減の1180億円。

 セグメント別で見ると、石油化学部門は売上収益7575億円(前年度比834億円増)、コア営業利益616億円(同330億円減)。

 石油化学品は、原料価格の上昇に伴い市況が上昇し、合繊原料やメタアクリルも市況が上昇した。ラービグ第2期計画の製品出荷が増加し増収となった。コア営業利益は、千葉工場やシンガポールでの定期修理の影響や石油化学品の交易条件の悪化などが響いた。

 エネルギー・機能材料部門は、売上収益2829億円(同319億円増)、コア営業利益230億円(同38億円増)。リチウムイオン二次電池用セパレータは需要増により、出荷が増加した。高純度アルミナも電池部材用途を中心に出荷が増加した。

 情報電子化学部門は、売上収益3968億円(同281億円増)、コア営業利益262億円(同139億円増)。偏光フィルムは販売価格が下落したが、テレビ用途、モバイル用途ともに需要増で出荷が増加した。タッチセンサーパネルも出荷が伸びた。

 健康・農業関連事業部門は、売上収益3381億円(同16億円減)、コア営業利益197億円(同242億円減)。医薬品部門は、売上収益4921億円(同81億円減)、コア営業利益808億円(同140億円減)となった。

 なお、2019年度(2020年3月期)の通期連結業績予想では、売上収益2兆4400億円、コア営業利益2050億円、営業利益1900億円、親会社の所有者に帰属する当期利益1000億円を見込んでいる。

 

 

住友化学 27日からPEとPPを10円/kg以上値上げ

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2019年5月14日

 住友化学は13日、ポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)の値上げを前提に需要家との交渉に入ると発表した。値上げ幅はいずれも「10円/kg以上」。5月27日納入分からの実施を予定。

 アジアのナフサ価格が、OPECの減産や産油国の供給不安による原油価格の高まりを受け上昇する中、今年4-6月期のナフサ輸入価格は、1-3月期対比でさらに上昇することが予想されている。

 こうした原料価格の高騰に伴うコスト増は、同社の自助努力だけでは吸収しえないものであり、安定供給を継続するためにも、今回の価格改定を決定した。

 なお、想定したナフサ価格が大きく変動する場合は、価格の改定幅を修正する場合もある、としている。