依然先行き不透明で予断を許さないが、感染拡大防止と経済活動の両立を図る時期に入り、景気は回復局面に入っている。 昨年度は自動車や建築・土木用途の需要減少など厳しい状況の中、医療用アイソレーションガウンや感染防護服の緊急供給など、社会貢献に繋がる企業活動も行った。
昨年度スタートした中期経営計画で「強固な事業ポートフォリオの構築」「グローバル化の推進」「社内風土・意識改革」の方針を掲げた。「強み」のある技術・商品分野を中心とした事業の強化、グローバルでのビジネス拡大・強化、そして「二度と品質保証上の誤りを起こさない」よう意識改革と再発防止策に取り組んでいる。
経営理念「暮らしと技術を結ぶことにより、社会に貢献する」の下、長期ビジョン「G-STEP30」で2030年近傍の社会を想定し、「安全で安心な暮らし」「便利で快適な暮らし」「環境と共生する暮らし」にフォーカスし、それぞれの「暮らし」に貢献する商品やサービスの提供を目指す。そして持続可能な開発目標に貢献することを新たに「ミッション」と位置づけ、取り組みを進めている。
皆さんにお願いしたいことが3つある。1つ目は「チャレンジ精神」。「変化を恐れず新たな発想でチャレンジしよう」という行動指針を掲げている。今皆さんは「変化の真っただ中」でチャレンジ精神旺盛に取り組んでいると思うが、その精神をもち続けてほしい。
2つ目は「コミュニケーション力をつけること」だ。どのような仕事も、1人の力ではできず、チームやグループの一員として取り組むことになる。必ず求められるのがコミュニケーション力であり、自分の考えを伝え、人の考えを正しく理解するためには欠かせない力になる。
3つ目は「プロフェッショナル」を意識することだ。これから様々な職場で、様々な業務や仕事に就くが、これぞという分野を見つけ、その分野での「プロフェッショナルになること」を目指し努力を継続し、数年後には先輩に追いつき追い越せるようになってもらいたい。
皆さんの若さと活力でユニチカグループの新しい歴史の糸を紡いでいくことを期待する。そして健康と安全に十分留意し、充実した社会人生活を送られることを祈念する。