年頭所感

　昨年10月に社長就任以来、初めての挨拶となり光栄だ。

　昨年は、自動車業界など一部産業で需要が回復したが、化学産業では需要が低迷し、中国でも需要回復は見られず、ドイツではエネルギーコストの急増などの過酷な経営環境が続いている。

　ランクセスは「FORWARD！」アクションプランに

　三洋化成グループの経営方針のありたい姿「全従業員が誇りをもち、働きがいを感じるグローバルでユニークな高収益企業に成長する」の実現を目指し、昨年、新たに「中期経営計画2025」を策定した。外部環境の

　プラスチック業界では、INC（プラスチック汚染に関する法的拘束力のある国際条約の策定に向けた政府間交渉委員会）の動向が気にかかる。一部にはプラスチックの生産や使用に世界一律の規制をかけるべき、との主張が出ており、果たしてそれが世界にとって本当に良い結論なのか、疑問を感じざるを得ない議論になっている。

　当連盟としては、政府や関係業界団体・企業と連携を取りながら、問題の核心は

　昨年は、国内では個人消費や設備投資が上向くなど景気は回復しつつあるが、イスラエル・パレスチナやロシア・ウクライナ問題、中国の個人消費や輸出の低迷、欧米の物価高や金融引き締めに加え、世界的な気候変動による自然災害の頻発など、世界経済は不確実性の高い状況が続いている。

　昨年は新しいビジョンと

　昨年は、石油化学産業にとって多くの困難が続いた。世界経済全般が低迷した。インフレと高金利政策が景気を冷やし、米中対立、ウクライナ紛争、パレスチナでの武力衝突などの地政学的リスクが高まり、先行きの不透明感が出た。そして中国経済の停滞と円安・物価高に伴う内需の低迷だ。これら内外要因で、エチレンの実質稼働率は2022年8月以来16ヵ月連続で90％割れの状況だ。

　一方、国内経済は