三菱ケミカル 抗ウイルス・抗菌スプレーにコロナ不活化効果

, , ,

2021年2月10日

 三菱ケミカルはこのほど、グループ会社である新菱(福岡県北九州市)が、今回新たに開発した抗ウイルス・抗菌スプレーについて、新型コロナウイルスに対する効果確認のための評価試験を行い、99.9%以上のウイルスを不活化した結果を得たと発表した。

 なお、同評価は、日本繊維製品品質技術センターで実施。評価方法(ISO21702:「プラスチック及びその他の非多孔質表面の抗ウイルス活性の測定」準用)では、プラスチック試験片に抗ウイルス・抗菌スプレーを塗布してから4週間放置した後、試験片に新型コロナウイルス液を滴下。その上にフィルムを被せて密着させ、25℃で24時間静置。その後、試験片から新型コロナウイルスを洗い出し、そのウイルス感染価を測定することで不活化効果を確認した。

三菱ケミカル グループ協奏し抗ウイルススプレーを発売

, , ,

2020年6月9日

 三菱ケミカル(MCC)は8日、グループ会社の新菱(福岡県北九州市)が一般消費者向けに抗ウイルス・抗菌スプレー「アンチウイルススプレー」を来月初旬から販売開始すると発表した。

 『アンチウイルススプレー』500mLタイプ(左)と50mLタイプ
「アンチウイルススプレー」500mLタイプ(左)と50mLタイプ

 「アンチウイルススプレー」は、ドアノブやテーブル、ソファーなどの家具、衣類、カーテンなどの布製品の抗ウイルス・抗菌用途を想定。持続型抗ウイルス・抗菌成分(脂肪族カチオン系化合物)がウイルスや菌を寄せつけず、スプレーされた成分が対象表面にとどまることで、乾燥後も効果が14日間持続する特長を持つ。同製品はMCCグループの協奏により生まれた。抗ウイルス・抗菌成分には、同社グループ会社の大阪化成(大阪府大阪市)が製造する「マルカサイド」を使用している。

 MCCグループは今後も、総合化学メーカーとしてウイルス感染防止に関連する製品の供給を通じて社会に貢献していく考えだ。トリガータイプスプレー(500㎖)とプッシュタイプスプレー(50㎖)の2タイプ。Amazonや楽天などECサイトでの販売を予定している。

三菱ケミカル 10月1日にファインケミカル事業を統合

, , , ,

2020年4月1日

 三菱ケミカルは31日、ファインケミカル事業の一部、および関連事業を行うグループ会社2社を、今年10月1日付で同社グループ会社「新菱」(福岡県北九州市)に統合すると発表した。

 統合するのはファインケミカル事業の一部(高純度中間体、精密素材など)と、グループ会社である小名浜蒸溜とMCCユニテックの2社。これにより新菱は、ファインケミカル事業(各種精密化学製品の製造販売および受託品製造など)、エレクトロニクス事業(精密洗浄、ウェハ再生など)、リサイクル事業(ケミカルリサイクル、マテリアルリサイクルなど)を手掛けることになり、売上高は各事業の合算値(2018年度)で約230億円となる。

 三菱ケミカルは今回の統合を通じ、それぞれが培った有機合成をベースとするファインケミカルに関する幅広い開発・製造技術を集約してプラットフォームを構築。これにより、顧客対応力を強化して付加価値の高いソリューションを提供し、ファインケミカル事業の成長を目指していく考えだ。