旭化成は1日、ポリエチレン「サンテック」「クレオレックス」の全製品について、今月15日出荷分から値上げする、と発表した。対象製品は、「サンテック‐LD」「サンテック‐HD」「サンテック‐EVA」「クレオレックス」で、改定幅は「10円/kg以上」となっている。
ナフサ価格の上昇により、来年第1四半期(1―3月)以降はさらなるコスト上昇が予想される。厳しい経営環境の下、同社は、継続的にコストダウンに取り組んでいるが、コスト上昇分の吸収は極めて困難なことから、値上げせざるを得ないと判断した。
2021年12月2日
2021年12月1日
環境貢献製品に注力、社会貢献と事業成長を両立
旭化成は29日、サステナビリティ説明会をオンラインで開催した。小堀秀毅社長は「サステナビリティの重要性が高まっている。当社は『持続可能な社会への貢献』と『持続的な企業価値向上』の2つの持続可能性(サステナビリティ)の好循環を追求することで、社会からの期待に応えていく」とし、カーボンニュートラル(CN)でサステナブルな世界の実現に向けた取り組みを説明した。
温室効果ガス(GHG)排出削減では自社と社会貢献の2つの取り組みを推進。自社内では2030年度に30%以上の削減(2013年度比)を目指し、2020年のGHG排出量389万tを、2030年に360万t未満に引き下げる。自家発電の低炭素化で約30万t、購入電気の非化石化で10~20万t、プロセス改善・革新で10~20万tの削減を掲げた。
事業ポートフォリオ転換による削減については
2021年11月30日
旭化成および旭化成ホームズは29日、両社が本社を置く東京ミッドタウン日比谷と神保町三井ビルディングにおいて、旭化成ホームズの集合住宅「ヘーベルメゾン」に設置した太陽光発電設備で創出する環境価値を活用し「非FIT非化石証書付電力」を調達することで、本社使用電力のグリーン化を推進すると発表した。今回の取り組みは、両ビルディングを賃貸している三井不動産、電力を供給する東京電力エナジーパートナー(東電EP)との協業によるもので、2022年4月から開始する予定だ。
三井不動産と東電EPは「使用電力のグリーン化に関する包括協定」を昨年12月に締結し、オフィスビルなどのテナント向けに「グリーン電力提供サービス」を構築しており、テナントはグリーン電力の調達が可能となった。
今回の概要として、旭化成ホームズが、集合住宅「ヘーベルメゾン」の屋根をオーナーから賃借して太陽光発電設備を設置。そこで発電された電力を東電EPが買い取り、その電力に含まれる環境価値を使用した「非FIT非化石証書付電力」として三井不動産を介して、旭化成および旭化成ホームズの本社に供給される。
昨年8月には、「ヘーベルメゾン」の太陽光発電の電力を東電EPが買い取り、環境価値を非FIT非化石証書として使用することで、旭化成の川崎製造所に実質再生可能エネルギー由来の電力として供給する取り組みを開始。この非FIT非化石証書を同一企業グループ内で有効活用するスキームとして国内初となった。
今回、グループ内活用をさらに拡大するにあたり、本社での活用を志向する旭化成および旭化成ホームズと、オフィスビルでの使用電力のグリーン化を推進する三井不動産と東電EPの意向が合致した。なお、旭化成ホームズは同社が参加する、2025年度の「RE100」達成に向けて、「ヘーベルメゾン」の太陽光発電電力の活用に加え、戸建住宅「ヘーベルハウス」も併せて太陽光発電設備の設置などを推進していく。今後も四社は、地球環境を重視し、再エネの拡大・活用を検討し、持続可能な社会の実現に貢献していく。
2021年11月29日
2021年11月29日
2021年11月25日
旭化成は24日、Shell Eastern Petroleum(シンガポール)と、廃プラスチックおよびバイオマス由来のブタジエン(サステナブルブタジエン)の購入に関する売買契約を締結したと発表した。旭化成は、2022年3月末までにシンガポールにある合成ゴムプラントにサステナブルブタジエンを投入すると同時に、これらを原材料としたサステナブルS‐SBR(溶液重合法スチレンブタジエンゴム)の生産とマーケティングを開始する予定。
S‐SBRは、タイヤの安全性能を確保しつつ省燃費性能を同時に向上させるエコタイヤに最適な材料として認められている。また昨今、カーボンニュートラル(CN)実現に向け、タイヤ業界では省燃費・耐摩耗性能向上など脱炭素社会を目指す取り組みが加速しており、S‐SBRに対してサステナブル対応のニーズが高まっている。
こうした中、旭化成は自動車の航続距離増加やEV化による車両重量増への対応といったニーズに応え、特に省燃費性能や耐摩耗性能の向上を重視した高性能品の開発を推進。また、サプライチェーン(SC)全体でのCO2削減を目指しサステナブルな原材料への転換も検討している。
一方、化学品生産時のCO2排出量削減とCE実現に取り組むShell社は、マスバランス管理されたサステナブルブタジエンを、①廃プラを熱分解油に変換、②バイオ原材料、の2つを同社のナフサクラッカーに投入する製法で生産。廃プラ由来のブタジエンを使用するS‐SBRの生産は世界初、また、バイオマス由来のブタジエンを使用するS‐SBRの生産は日本企業初の試み(旭化成調べ)。このサステナブルS‐SBRを使用した場合、タイヤのライフサイクルで見たCO2排出量は、従来のS‐SBRに比べて大幅に削減されることが期待される。旭化成は、サステナブルブタジエンによるS‐SBR生産を通じて、サプライチェーン全体のCO2削減に貢献していく。
旭化成は今後、バイオマス由来原材料およびリサイクル原材料に関する国際的な認証の取得を目指し準備を進める。また、社会のCNに向け、S‐SBRの製品性能向上と製品ライフサイクル視点の両面からのCO2削減に引き続き貢献を果たし、顧客にとってのグローバルリーディングサステナブルパートナーを目指していく。
2021年11月19日
2021年11月17日
旭化成はこのほど、製造統括本部である水島製造所(岡山県倉敷市)が、令和3年度高圧ガス保安経済産業大臣表彰の「優良製造所」を受賞した。
同表彰は、経済産業省が高圧ガス保安に関し、高圧ガスによる災害防止のため不断の努力を重ね著しい成果を収めた事業所や、長年にわたり極めて顕著な功績を上げた保安功労者などに対し表彰する制度。
今回、水島製造所は、高圧ガス製造施設の設備構造、製造方法に関し、保安上の措置が特に優れている「優良製造所」として表彰を受けた。特に、事故防止のための保安管理活動について、「安全」「人材育成」「設備管理」を三本柱として活発に活動し、保安に影響を与える危険源に対して様々な手法を活用し網羅的にリスク低減に努めている点や、製造現場へのIoTなど先進的な技術の導入による改善の取り組みなどが高く評価された。
なお、同製造所は昭和50年に旧旭ダウ水島工場(現旭化成)として受賞しており、今回は2度目の受賞となる。
2021年11月17日
販売数量増と市況上昇が要因、ROSも大幅改善
総合化学大手5社(三菱ケミカルホールディングス、住友化学、三井化学、旭化成、東ソー)の上期(4-9月期)業績は、コロナ禍で厳しい状況となった昨年同期に比べ、大幅に利益が伸長した。
昨年度後半からの自動車生産の回復や巣ごもり需要が拡大したことで、各製品の出荷が好調となったことが背景にある。特に、ボラティリティが高いとされる素材セグメントの利益が大きく伸長したことで、各社のROS(売上高利益率)の改善につながった。
各社の利益を見ると、コア営業利益(IFRS)では、三菱ケミHDは前年同期比186%増の1561億円、住友化学は同178・4%増の1489億円、三井化学は同408%増の943億円となり、営業利益では旭化成が同47%増の1131億円、東ソーが同270%増の653億円と、揃って大幅な増益となっている。
中でも石化事業は、
2021年11月15日