【化学企業 入社式訓示⑦】DIC 猪野薫社長

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2023年4月12日

 スペシャリストと企業をつなぐ会社を起業した端羽英子(はしばえいこ)さんの記事から「信頼貯金」という言葉を知った。〝信頼貯金が不足すると、正論を聞いてもらえない場合があることを若い人たちに知ってほしい〟と、彼女は言う。さらに、〝失敗を恐れることはありません。失敗は、自分がへこむためでなく、次に何をすれば良くなるかを知るためのもの〟だと。

 この「信頼貯金」は、

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【化学企業 入社式訓示⑤】DIC 猪野薫社長

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2022年4月8日

 私は「働きがい」とは〝やりがい〟と〝働きやすさ〟の掛け算だと考えている。

 皆さんはこれから各職場に配属され、職種によっては最初からテレワーク勤務となり、職場という実感が持てない中で就業していく。1 on 1ミーティングを通じて、職場の先輩、上司には単に新入社員をケアするということでなく、双方向のコミュニケーションを心掛けることを励行している。最初は戸惑いも多いと思うが、

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《化学企業トップ年頭所感》DIC 猪野薫社長

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2022年1月13日

 昨年は、ウィズ・コロナへの移行による需要回復が顕著となった1年だった。半導体不足に伴う自動車生産数の減速懸念が下期までおよび、主要化学原料の調達難と物流停滞、原油価格高騰に伴うコスト上昇など、サプライチェーンに起因するトラブルが目白押しではあったが、総じて底堅い受注を維持した。第4四半期はさらなる原油価格の上昇に見舞われながらも、当初計画達成に向け、力戦奮闘した社員の皆様に改めて感謝する。

 昨年6月末には当社のグローバル顔料事業を盤石化するColors & Effectsの買収がクロージングし、DICグループに約2600名の新たな仲間が加わった。心より歓迎の意を表したい。すでにDICグループは世界60数カ国で事業展開しているが、グローバル運営を先駆けてきた仲間が加わることで、様々な幅広いシナジーが創出され、一層の事業拡大と繁栄をもたらすものと期待している。

 今年は新たな中長期経営計画がスタートする。昨年までの中計で掲げた事業ポートフォリオの転換は、引き続きスピード感をもって臨まなければならない。そして、①サステナビリティへの貢献:持続可能な社会に向けたサステナビリティ戦略の推進、②働き方改革の推進:社員・組織の「働き甲斐の向上」と「生産性の向上」を通じて、レジリエントな企業体質へ変革、③デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進:デジタル技術の活用による新たな付加価値の提供と企業構造の変革、を急ぎたいと考える。社員と会社がもつべき視点は、「財務的利益の極大化」だけに捉われるのではなく、より社会に目を向けた「社会的意義の最大化」だ。理性と感情に響く使命と企業理念を掲げる組織の下で、存在意義に共鳴する社員の皆様が働きがいを感じられる「エンゲージメントの高まり」を期待する。

 「DICグループで働いてよかった」と誰もが思う会社にしたいと思う。

【化学企業 入社式訓示⑤】DIC 猪野薫社長

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2021年4月8日

 62名の皆さんを迎えることができ、大変嬉しく深く感謝し、心から歓迎する。

 新型コロナウイルスの出現で生活は一変した。テレワークが常態化し、これまでと異なる「もの作りの現場」を真剣に考えるきっかけとなった。「生産性の向上」と「働きがいの向上」を目指した「働き方改革」の全社横断的プロジェクトをスタートした。これからはワークライフバランスはもちろん、「能動的に取り組めて、働きがいある」職場が求められる。「やりがい」と「働きやすさ」を掛け合わせ、働くことに誇りをもち、能力と意欲ある「個」と「多様性」が正当に評価されていると実感できる「自己実現の場」を構築したい。

 デジタル化が進んでも、仕事は「人」が進め「人」がつながる中で進むという意味で、「働き」の本質は変わらない。「つながる」ことに知恵と工夫が必要だ。上司・先輩・同僚との「信頼関係」構築にはコミュニケーション能力が一層重要になる。高める努力をすれば「信頼貯金」が殖え、不足すると正論を聞いてもらえない場合もある。会社においても「信頼貯金」は大事で、社会に貢献する企業として尊敬されるには、社会課題に取り組む姿勢と正しい企業姿勢が重要だ。

 DICはESG経営を推進し「社会的価値の向上」と「経済的価値の向上」のシンクロ領域を進むべき事業領域とし、気候変動、海洋プラスチック問題、食の安全、デジタル化などの社会課題と社会変革にフォーカスし、事業ポートフォリオの質的転換を目指している。そして10年後のあるべき姿「ユニークで社会から信頼されるグローバル企業」を実現させる。

 毎年新入社員には「企業は誰のためにあるか」を考えてもらっている。会社は「個人が活躍する場」であり、経営のあり方として、意欲や能力のある全ての個人への「活躍の場」の提供と「正しいことを正しく行う」企業風土の醸成を重視している。それを踏まえ、真のDICパーソンになるために「異文化を受け入れる懐の深さと柔軟性をもつこと」「多様性(異なる性、国籍、意見をもつ人)とのコミュニケーション能力を身につけること」「常に『社会から信頼されるDICブランド』を意識すること」の3点をお願いする。個の多様性を結集し、素晴らしい会社を一緒に創っていこう。

 

 

《化学企業トップ年頭所感》DIC 猪野薫社長

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2021年1月14日

 昨年は新型コロナウイルス一色で、あっという間に過ぎた1年だった。各国のDICグループ社員の努力で、グループ内の罹患者を最小限に抑えて事業運営できたことに、感謝を申し上げる。

 新型コロナウイルスの影響にかかわらず「マクロ環境の変化に強い企業体質」を構築する決意を込め、中期経営計画「DIC111」では「Value Transformation」と「New Pillar Creation」という基本戦略を掲げた。昨年までの中計2年間を終えた状況を鑑みると、この戦略に基づく諸施策の遂行と実績化を急がねばならないことは自明で、具現化に向けて最大限注力すべきであるとの思いを共有したい。

 昨年の米国大統領選以降、世界全体が「多国間主義と自由貿易への回帰」に再挑戦することが明らかであり、新たな民主主義とまで言われる「ESG」も人類が後戻りできない不退転の決意表明である、と認識する必要がある。

 特に世界が歩調を合わせる「環境社会」と「デジタル化経済」の到来は待ったなしで、当社グループが活躍できる事業領域は、今後ますます広がると思われる。これらのビジネス環境の変化を新たなチャンスと捉え、今一度、当社の社会的提供価値の向上と経済的価値向上の両立に真摯に向き合い、グローバルな事業展開につなげていきたい。

 ウィズコロナの中で、経済成長とコロナウイルス感染拡大防止を両立させる各国の基本戦略に沿って、決してネガティブにならず、2021年に対してポジティブに臨んでいきたい。全世界の従業員の皆さんにも前向きな一歩を歩むよう切にお願いする。