三菱ケミカルグループ 海洋生分解性の樹脂コンパウンドが釣具に採用

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2023年9月13日

 三菱ケミカルグループは12日、植物由来の生分解性樹脂コンパウンド「FORZEAS(フォゼアス)」の海洋生分解性グレードがハヤブサのサビキカゴに採用されたと発表した。釣具への採用は初。サビキカゴは先月から販売されている。

「フォゼアス」を採用した、ハヤブサが販売するサビキカゴ

 「フォゼアス」は、

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三菱ケミカル 植物由来樹脂CPで生分解性リッドを共同開発

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2021年9月8日

 三菱ケミカルと大和製罐は7日、三菱ケミカルの生分解性樹脂コンパウンド「FORZEAS(フォゼアス)」を使用した生分解性リッド(紙コップなどのフタ)を開発したと発表した。

「FORZEAS」を利用した生分解性リッド
「FORZEAS」を利用した生分解性リッド

 現在、リッドは、一般的にポリスチレン(PS)などの非生分解性プラスチックで製造されているが、両社で材料開発や試作を重ね、生分解性リッドを開発した。材料には三菱ケミカルが製造する生分解性かつ植物原料由来の樹脂コンパウンド「フォゼアス」を使用し、大和製罐が成形加工を行う。

 リッドは、ホットドリンクにも対応できる耐熱性や飲み口のヒンジが切れないような柔軟性などが求められる。両社で素材の材料設計やリッドの形状設計の見直しを行うことで、要求性能を満たすリッドの開発に成功した。また、「フォゼアス」は素材そのものに優れた耐熱性があるため、ポリ乳酸など他の生分解性樹脂では必要となる耐熱性を上げるための特殊加工が不要で、既存のPSリッド成形機で成形が可能という特徴ももつ。

 今回の生分解性リッドは、三菱ケミカルの生分解性樹脂「BioPBS」を内側にラミネート加工した紙コップと組み合わせることにより、紙コップ容器とフタを分別せずに、コンポスト設備で一緒に分解可能になる。

 両社は今後、コンビニやカフェでの採用を目指し、生分解性リッドのサンプルワークを進めるとともに、食品包装向けに生分解性素材をトータルで提案できるような体制を整えていく。

三菱ケミカル 生分解性樹脂CP、海洋試験で90%が分解

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2021年4月13日

 三菱ケミカルは12日、植物由来の生分解性樹脂コンパウンド「FORZEAS(フォゼアス)」を使ったフィルムが、かねてから実施してきた海洋生分解性の試験により、1年間で約90%分解されたという結果が得られたと発表した。

「フォゼアス」海洋生分解性試験

 今回の試験は、同社の「BioPBS」を使用した樹脂コンパウンド「フォゼアス」で製膜した厚さ25ミクロンのフィルムについて、国際基準(ISO)に準拠した試験を第3者機関で実施している。

「フォゼアス」中津まちづくり協議会に採用されたレジ袋

 また今回、海洋生分解性が確認されたグレードを使用したレジ袋が大分県中津市のNPO法人中津まちづくり協議会に採用された。レジ袋としては初めての採用となり、4月から同協議会の会員事務所や市内の小中学校に配布される。昨年7月から開始されたレジ袋有料化をはじめ、プラスチックに対する環境配慮への要求がますます高まっている。

 同社は、今回の試験結果と中津まちづくり協議会への採用を足掛かりに、引き続き地方自治体や小売店で取り扱われるレジ袋やごみ袋、その他食品包装材といったシングルユースのプラスチック製品への採用拡大に向けて取り組んでいく考えだ。

三菱ケミカル 生分解性CPD採用のカトラリー、国内初生産

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2021年3月10日

 三菱ケミカルは9日、生分解性樹脂コンパウンド「FORZEAS(フォゼアス)」が東商化学(東京都世田谷区)のカトラリーに採用されたと発表した。国内で「フォゼアス」を使用したカトラリーが生産されるのはこれが初となる。

FORZEASを使用したカトラリー製品
FORZEASを使用したカトラリー製品

 「フォゼアス」は、三菱ケミカルが開発した「BioPBS」をベースとし、その耐熱性の高さや他樹脂との相性の良さという特長を生かしながら、他の生分解性樹脂とのコンパウンドにより単体では発揮できない性能をもつ複合材料。また植物由来で、自然界の微生物によって水と二酸化炭素に分解されるため、自然環境への負荷が少ないという特長も備える。

 東商化学はスプーン、ナイフ、フォークなどのカトラリーを製造・販売する国内トップシェアのメーカー。コンビニエンスストアをはじめ、ファーストフード店、コーヒーショップなどで幅広い採用実績がある。

 今回「フォゼアス」が採用されたカトラリーは耐熱性に加え、なめらかな触感や丈夫さが必要となる製品だが、三菱ケミカルのコンパウンド技術と東商化学の射出成形技術により、材料・成形の両方向から改良を重ね製品化に至った。

 現在、テイクアウトやデリバリー需要の高まりとともにプラスチックカトラリーのニーズも増加している一方、プラスチックに対する環境配慮への要求はますます高まっている。三菱ケミカルは、今後も「BioPBS」や「フォゼアス」をはじめとする生分解性のある植物由来樹脂の研究開発・用途展開を加速させ、循環型社会の構築やSDGsの達成に貢献していく。