ADEKA 情報・電子化学品、積極投資で利益増

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2021年9月15日

半導体は領域拡大、次世代ディスプレイにも注力

城詰秀尊社長

 ADEKAはこのほど、情報・電子化学品事業についてオンライン説明会を開催した。城詰秀尊社長は「前中計において、同事業は利益面で大きく貢献した。昨年度の営業利益は全体の26%にまで成長している」と振り返った。

 主要分野別の売上比率では、

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ADEKA 光酸発生剤を能増、先端フォトレジスト向け

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2021年8月31日

 ADEKAは30日、EUVをはじめとする半導体の先端リソグラフィ工程で使用される光酸発生剤について、千葉工場の生産能力を従来比二倍以上に増強すると発表した。投資金額は27億円。2022年3月に着工し、2023年度中の稼働を予定している。

光酸発生剤を増強する千葉工場
光酸発生剤を増強する千葉工場

 5G通信の普及とテレワークなどのライフスタイルの変化に伴い、半導体需要が活況であることを背景に、同社の光酸発生剤「アデカアークルズ」シリーズの販売が好調に推移している。同製品は、微細なパターニング形成とppb(10億分の1)レベルの低メタル管理を特長とし、世界トップクラスの性能をもつ。

 今後、半導体の微細化進展に伴い、最先端リソグラフィ技術であるEUV露光の拡大が予想されており、従来のリソグラフィ向け光酸発生剤の技術革新が必要とされている。今回の投資ではEUV向け製品の提供を加速するため、従来では対応することが難しいppbレベルの低メタル管理を実現する最新の設備を導入。また、導入を決定した生産設備では、微細化進展に伴い新たに必要となる半導体周辺材料の生産も計画している。

 同社は、先端の半導体材料の提供を通じて、ICT社会の実現に貢献していく。

ADEKA 新中計策定、営利益目標350億円

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2021年6月9日

環境貢献製品に注力、カーボンニュートラル目標

 ADEKAは今年度からスタートした、新中期経営計画「ADX 2023」(2021~2023年度)についてビデオ会見を開催した。

 城詰秀尊社長は前中計を振り返り、「売上高3000億円を目標に掲げていた。日本農薬グループを買収したことでクリアすることができたが、オーガニックグロースでは未達に終わっている。3本柱の規模拡大を目指したが、自動車産業の低迷やコロナ禍がマイナス要因となった」と語った。新規領域への進出については

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ADEKA 3月期決算(13日)

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2021年5月14日

[ADEKA/3月期決算](13日)単位100万円、カッコ内は対前期増減率。▽連結=売上高327,080(7.5%)、営業利益28,979(28.7%)、経常利益29,270(33.2%)、純利益16,419(7.9%)。

ADEKAなど 合弁会社「関東珪曹硝子」の解散に合意

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2021年2月22日

 ADEKA、日本化学工業、富士化学は18日、合弁会社である関東珪曹硝子(関珪硝)を解散することに合意したと発表した。

 関珪硝は昭和44年からケイ酸ソーダガラスの製造を中心に事業を展開。しかしながら、情報の電子化に伴うペーパレス化や家庭用洗剤の液体化などを背景に主要用途である製紙・洗剤向けの数量が大きく落ち込んだ。また、原料価格の上昇や海外品の国内市場への参入、競争激化など事業を取り巻く環境は悪化の一途をたどっており、今後も回復が見込めない状況が続くことが予想される。

 こうした事業環境の変化を受け、出資者である3社で協議を続けてきたが、関珪硝の事業継続は困難との結論で一致し、今回、解散することに合意した。3月末をめどに関珪硝で製造しているすべての製品の生産を終了させ、その後生産設備の解体・撤去を経て、遅滞なく解散、清算を結了させる予定。

ADEKA 4-12月期決算(12日)

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2021年2月15日

[ADEKA/4-12月期決算](12日)単位100万円、カッコ内は対前年同期増減率。▽連結=売上高213,844(▲2.1%)、営業利益15,724(12.1%)、経常利益15,164(13.9%)、純利益10,404(2.9%)。

ADEKA 環境対応型の樹脂添加剤、新ブランドを展開

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2020年12月15日

 ADEKAは14日、環境対応型の樹脂添加剤ブランド「アデカシクロエイド」を新たに展開すると発表した。同ブランドでは、リサイクル樹脂向けワンパック添加剤の2製品(酸化防止剤および核剤)とバイオ由来原料塩ビ用可塑剤を開発し、サンプル提供を開始。今後、リサイクル樹脂やバイオプラスチックといった境対応型プラスチック市場に製品を積極投入することで、プラスチック資源の循環型社会への貢献を通じて樹脂添加剤での真のグローバル・トップメーカーを目指す。

 同社の「樹脂添加剤」は、プラスチックに添加するだけで、熱や光による劣化から守り、強靭さ、透明性、難燃性など様々な機能性を付与する。例えば、自動車の軽量化による燃費の向上や家電製品の難燃性付与など、くらしのあらゆる場面でなくてはならない〝素財〟であり、同社はグローバル・トップメーカーとして〝プラスチックの長寿命化〟に貢献してきた。

 一方、プラごみによる環境汚染が地球規模で社会問題化。リサイクル技術やバイオプラ開発など環境負荷低減を目指す取り組みも進歩してきたが、循環型社会の実現に向けてさらなる機能性向上が求められている。こうした中、同社は新ブランドを開発。環境対応型プラに従来のプラスチックと同等もしくはそれ以上の機能を付与することで、環境負荷低減と人々の豊かなくらしを同時に実現する。

 同社は、この新製品ラインアップ拡充とグローバル規模の販売拡大を目指し、環境対応型プラスチック分野の樹脂添加剤の市場を新たに形成することで、持続可能な社会に貢献していく。

アデカシクロエイド
アデカシクロエイド

ADEKA 反応性乳化剤、使用量上限拡大で認証を取得

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2020年11月27日

 ADEKAは26日、昨年に反応性乳化剤として世界で初めて米国食品医薬品局(FDA)の認証を取得していた「アデカリアソープ」シリーズについて、今年9月に使用量上限を3%に引き上げて認証取得したと発表した。これにより、粘・接着性樹脂に対する反応性乳化剤の使用量を従来認証の1%から、最大3%まで添加することが可能となり、樹脂の重合安定性と機能性を高めることが期待される。

 反応性乳化剤「アデカリアソープ」シリーズは、塗料や、食品包装用フィルムに使用される粘・接着剤の密着性や耐水性を高める「素財」。同製品を使用することで、水に濡れる環境や結露などによる接着力の低下やラベルの白濁汚染を防ぎ、意匠性の低下を抑えることができる。冷凍・冷蔵商品や菓子類をはじめとする幅広い食品包装用途や近年、欧米でニーズが高まっている透明ボトルのクリアラベル用途で高い効果を発揮する。

 一方、人や環境にやさしい「素財」でもある。粘・接着剤の剝離性が高く、食品包装などのラベルを綺麗にはがすことが容易になり、これまで以上に効率的に品質の高いリサイクルを行うことができる。また非反応性の乳化剤に比べて樹脂から食品などへの溶出もほとんどない。

 同社は、ADEKA USA CORP.と連携し、日本国内ならびに米国市場に向けた商品への提案を強化するとことで、販売拡大に努めていく考えだ。

 

 

ADEKA プラスチックに自己修復性、架橋剤を開発

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2020年11月17日

 ADEKAは16日、東京工業大学物質理工学院応用化学系の 大塚英幸教授と共同で、プラスチックに自己修復性を付与できる架橋剤を開発したと発表した。なお同件は、高分子学会広報委員会パブリシティ賞を受賞、高分子学会が主催する「第29回ポリマー材料フォーラム」(今月26~27日ウェブ開催)での発表を予定している。

 プラスチックといった高分子材料は、暮らしのあらゆる場面で使用されているが、使い捨てプラスチックごみによる海洋汚染が深刻な社会問題となり、生分解性プラスチックなど、環境にやさしい処理技術が発達してきた。一方で、インフラやクルマ、住居などに使用されるプラスチックは、寿命を延ばすことで環境負荷を低減する取り組みが求められている。

 こうした中、同社が開発した架橋剤は、簡便にプラスチックに「自己修復性」を付与でき、プラスチックの傷の修復や切断の復元を可能にする。この自己修復性は、「プラスチックの長寿命化」のキーマテリアルになり得る。例えば、同架橋剤を使ったプラスチックのコーティングは、傷がついても加熱により消失。さらに同架橋剤を使ったプラスチックを切断しても、切断面を張り合わせて熱を加えるだけで、再び接着される。

 これらは、「BiTEMPS骨格」という特殊構造の中にある「動的共有結合」が熱で解離/結合することで、傷ついた分子が組み替わり修復されるメカニズムによるもの。同架橋剤をプラスチック材料の一部として使用することで、容易にプラスチックに自己修復性を付与できることが判明した。

 ADEKAは、この架橋剤のあらゆる用途探索と開発を進め、プラスチックの長寿命化、さらには、持続可能な社会に貢献していく考えだ。

プラスチックに自己修復性を付与する架橋剤
プラスチックに自己修復性を付与する架橋剤