DICグラフィックス インキ・接着剤など再値上げ

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2021年12月20日

 DICの子会社であるDICグラフィックスは17日、主にパッケージ印刷向けに使用されるグラビア・フレキソインキや接着剤製品、食品用金属容器などに使用される塗料やインキ製品について、2022年1月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、グラビア、フレキソインキ全般が「70円/kg」、接着剤が「40円/kg」、硬化剤が「80円/kg以上」、クリヤーが「40円/kg」、ホワイトコーチングが「50円/kg」、金属インキが「70円/kg」となっている。

 同社は今年4月に価格改定を表明し実施したが、その後も石油化学製品の需給バランスひっ迫などに伴い、原料市況が高騰し、インキ製品の原材料価格はさらに上昇している。加えて、物流費、副資材費、ユーティリティなどのコストも上昇を継続している。

 こうした中、同社は、自助努力を続けてきたが、これらのコスト上昇を吸収するのは極めて困難なことから、今後の安定供給とサービスの維持・向上を図るために、値上げが避けられないと判断し、価格改定を決定した。

 

DIC PPS樹脂製品を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年12月13日

 DICは10日、PPS樹脂製品「DIC.PPS」について、今月20日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、PPSコンパウンド(強化タイプ)が「40円/kg」、PPSコンパウンド(非強化タイプ)が「70円/kg」、PPSニートポリマーが「70円/kg」。

 昨今の原材料・副資材価格および物流諸経費の著しい高騰により、製品コストがさらに上昇している。同社は、かねてより様々な合理化施策に取り組んできたが、自社内で吸収できる限界を超える状況にあることから、今後の安定供給と品質の維持・向上を図るために、値上げが避けられないと判断した。

DIC 先端材料技術展に炭素繊維強化プリプレグを出展

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2021年12月1日

 DICは、東京ビッグサイトで開催される「SAMPE Japan 先端材料技術展2021」(12月1~3日)に最先端の速硬化炭素繊維強化プリプレグ「DICARBO(ダイカーボ)LF」を出展する。

先端材料技術展に出展する「DICARBO LF」

 同展は、世界規模で先端材料の情報交換や技術交流などを行う国際的な団体「SAMPE」の日本支部が開催する展示会。また、先端材料の中でも特に各種先端複合材料やセラミック材料などの領域で、産業界の最先端分野の発展に欠かせない新規材料とその製造加工に関する最新の技術情報を広く提供することを目的に開催されている。

 同社は、輸送車両のほか、幅広い産業の省エネルギー化や高機能化に貢献する最先端素材として、世界最速硬化・常温保管を実現する速硬化炭素繊維強化プリプレグ「ダイカーボ LF」を出展。同製品は、炭素繊維複合材料(CFRP)の生産性向上により、その普及を促進し、軽量化による低燃費化、省エネルギー化に貢献する。

DIC 共押出多層フィルムを値上げ、コスト上昇に対応

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2021年11月30日

 DICは29日、共押出フィルム「DIFAREN」の全銘柄について、12月21日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、「一連(500㎡)あたり250円以上」(厚み20㎛換算)。

 同社は、10月に同製品の価格改定を行ったが、その後も原油および国産ナフサ価格は高騰を続け、フィルム製品の原材料価格はさらに上昇。加えて、物流費、副資材費、設備維持費といったコストも事業収益を圧迫している。この様な状況の下、同社は自助努力を続けてきたが、これら費用の吸収は極めて困難な状況にあることから、今後の事業継続のために、値上げが避けられないと判断した。

DIC 生産現場の技術伝承、AIシステムの運用開始

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2021年11月26日

教師型AIシステムによる技術伝承のイメージ

 DICはこのほど、LIGHTz社(茨城県つくば市)と共同で、熟練者の知見を言語化し、新たな不具合発生時に現場オペレーターの要因解決につながる事例を迅速に引き出すことが可能な、教師型AIシステム「Prism(プリズム)」を開発し、運用を開始したと発表した。

 国内の生産現場では、少子高齢化による労働人口の減少や高齢化を背景とした熟練者の技術伝承が共通課題。DICでも生産現場での技術伝承を課題と認識し、その解決策として生産部門におけるDXの活用を検討してきた。

 2019年にプロジェクトを発足し、すでに顔料の生産現場で設備保全の不具合情報をデータベース化しAI導入の下地があった鹿島工場をモデル工場に位置づけた。

 同社は、技術伝承という観点から、単に過去のデータから答えだけを導き出すのではなく、熟練者の複雑な思考を言語化することで「言葉と言葉のつながり」を可視化し、「気づきや閃き」を与えることに長けた〝教師型AIツール〟であるLIGHTz社の「オルジニアス」の導入を決定。同AIツールと鹿島工場の膨大なデータを連携させるため、フロントエンドシステムとして「プリズム」を開発した。

 特長として、①既存の設備保全データをベテラン社員の思考の見える化(言語化)に変換することにより、保全ノウハウをより自然な形で次世代に技術伝承可能、②ノウハウを汎知化することで常に現場オペレーターに学ぶ意識を醸成、③解を導き出すプロセスから新たな気づきを促す「ホワイトボックス型AI」、などが挙げられ、中長期的な視点で同社の生産現場での設備保全に係る課題解決に貢献することが期待される。

 同社は、同システムを今年6月から鹿島工場の顔料生産現場に導入し、まずはシステム定着とさらなる活用方法の検討を進めている。実績と成果を積み上げた後には、同社の他工場や事業所への水平展開も予定している。

DIC 可塑剤の各製品を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年11月16日

 DICは15日、可塑剤について11月25日納入分から値上げすると発表した。対象製品と値上げ幅は、ポリエステル系可塑剤が「61円/kg以上」、アジピン酸系可塑剤(DOA、DINA)が「54円/kg」、トリメリット酸系可塑剤が「69円/kg以上」、特殊可塑剤が「64円/kg以上」となっている。

 可塑剤の主原料である各種酸・グリコール・アルコール類は、原油・ナフサ価格の上昇および国際市況高騰による内外価格差是正を背景とした価格改定が発表されている。またそれに伴い、ユーティリティ・物流費用も上昇し続けている。

 同社では、引き続き自助努力による吸収を続けているが、昨今のコスト上昇を吸収することは極めて困難な状況にあることから、今後の事業継続を図るために値上げが避けられないと判断した。

DICの1-9月期 高付加価値製品が好調で増収増益

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2021年11月15日

 DICは12日、2021年12月期第3四半期(1-9月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比20%増の6158億円、営業利益30%増の333億円、経常利益48%増の339億円、純利益10%増の153億円となった。

 オンライン会見の中で、古田修司執行役員・最高財務責任者は「C&E顔料事業の統合に伴う一時的な費用を計上した影響があったが、高付加価値製品などの出荷が伸びたことで増益を確保した」と総括した。

 セグメント別に見ると、

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DIC 抗菌・抗ウイルスニスを拡充、SIAA認証取得

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2021年11月5日

SIAA認証を取得した抗菌・抗ウイルスニス

 DICは4日、子会社のDICグラフィックスが、グラビア・フレキソ・オフセットの各印刷用インキに対応した抗菌ニスおよび抗ウイルスニスについて、抗菌製品技術協議会(SIAA)の認証を取得し、製品のラインアップを拡充したと発表した。

 新型コロナウイルス感染症の拡大以降、生活空間における衛生面のニーズが高まっており、人々が手に触れる食品や日用品などのパッケージやカタログなどの印刷物においても、感染症予防対策として抗菌性や抗ウイルス性が求められている。

 DICグラフィックスでは、今年5月にパンなどの食品包装フィルム向けの表刷用グラビアインキ「グロッサBM」と組み合わせた抗菌ニスの販売を開始。今回、食品などのフィルム表刷用途に加え、紙器用途に対応した抗菌・抗ウイルスニスを開発した。既に一部製品でSIAA認証を取得し、今後も順次取得する予定。

 同社は今後もさらに、抗菌・抗ウイルス製品のラインアップを拡充する予定だ。

DIC 有機顔料製品を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年10月28日

 DICは27日、有機顔料(アゾ顔料・フタロシアニン顔料)について、11月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「80~400円/kg」。

 昨今、有機顔料の原料において、中国のエネルギー消費に関する規制強化を背景とした化学品の供給量減少、および需要増加などによる需給バランスのひっ迫化を受けた価格高騰が見られている。また、グローバルサプライチェーンの混乱による物流費や生産コストの上昇も継続している。

 こうした中、同社は、これ以上のコスト上昇を自社内で吸収することが極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るため、値上げせざるを得ないと判断した。

DIC エポキシ系可塑剤を値上げ、植物油原料など高騰

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2021年10月7日

 DICは6日、エポキシ系可塑剤を10月21日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、エポキシ化大豆油(ESBO)が「30~35円/kg」、エポキシ化亜麻仁油(ELSO)が「60~65円/kg」、その他エポキシ系可塑剤が「50円/kg以上」。

 主原料の植物油は、中国などの旺盛な需要や世界的な脱炭素の流れを受けたバイオマス燃料需要の高まりにより、価格の上昇が続いている。加えて、鋼材価格の上昇からドラム・缶の包装材料費も高騰している。

 同社は自助努力による吸収を続けているものの、昨今の原料価格と包装材料コストの上昇を吸収するのは極めて困難な状況にあることから、今後の事業継続を図るためには価格改定が避けられないと判断した。