ジェイ・プラス DOPとDINP値上げ、主原料が高騰

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2024年4月22日

 ジェイ・プラスは19日、フタル酸系可塑剤のDOPとDINPを5月10日以降納入分から値上げすると発表した。改定幅は、ローリー品が「キロ29円以上」、ドラム品が「32円/kg以上」。

 中東地域での地政学リスク継続に伴う原油価格の上昇と円安の影響により、今年第2四半期(4―6月期)の国産ナフサ基準価格は、7万9000円/klを超える水準が見込まれている。加えて、主原料であるオキソアルコールは、製造に関わるユーティリティや設備修繕費などの要因で、大幅にコストが上昇している。

 一方、もう1つの主原料である無水フタル酸についても、その原料のオルソキシレンの生産拠点減少と長期間にわたる定期修理に伴う、需給のひっ迫や輸入品の手当てにより、コスト上昇が必至の状況となっている。また、いわゆる「2024年問題」に端を発した物流費の上昇も同社の収益を圧迫しており、これらを自助努力で吸収することが困難な状況となっている。こうした事業環境下、今後も安定的な供給を維持していくためには、価格改定せざるを得ないと判断した。

新日本理化 フタル酸系可塑剤を21日納入分から値上げ

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2018年10月5日

 新日本理化は4日、フタル酸系可塑剤を21日納入分から24円/kg以上値上げすると発表した。対象製品はDBP、DOP、DINPとその他フタレート。

 同社は6月に原油・ナフサの高騰による原料高を受け、7月2日納入分からの価格改定を発表し、決着させている。

 しかし、その後も中東の地政学的リスクなどを背景に急騰する原油・ナフサ価格が、同社の収益を大きく圧迫している状況だ。

 このような環境の下、新日本理化は、コスト上昇分を自助努力のみで吸収することは非常に困難だと判断。今後の安定供給と事業継続のため、今回、価格改定の実施を要請せざるを得ないと判断した。

 なお、原料などの変動状況によっては、再度の価格改定が検討される模様である。