三菱ケミカルホールディングス AEPWに参画しプラ廃棄物問題解決へ

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2019年1月18日

 三菱ケミカルホールディングス(HD)は17日、環境、特に海洋におけるプラスチック廃棄物問題の解決を目的として世界各国の企業により設立される「Alliance to End Plastic Waste」(AEPW)に、Executive Committeeメンバーとして参画すると発表した。同社は、AEPWの設立メンバー。

 AEPWは、現在、P&G、BASF、Shell Chemicalsほか、南北アメリカ、欧州、アジア、アフリカ、中東など約30の企業で構成されており、当初の5年間で計15億ドルを投じ、プラ廃棄物の抑制、管理、また使用後のソリューションを推進する施策を展開する。

 このアライアンスは、化学品、プラスチックおよび消費財メーカー、小売業者、加工業者、廃棄物管理会社など、バリューチェーン全般にわたる企業で構成される非営利団体。

 政府、国際機関、企業、NGO、地域社会と協力して、今後5年間にわたって投資やプログラムをサポートし、環境中のプラスチック廃棄物を削減するとともに、以下の4つの主要分野、①廃棄物の管理やリサイクルを促進するためのインフラ開発②使用済みプラスチックのリサイクル・回収を容易にし、すべての使用済みプラスチックから価値を創造する新しい技術を開発するためのイノベーション③政府、地域社会、企業、個人にいたるあらゆるレベルで本問題に取り組むための教育④環境中のプラスチック廃棄物が集中する地域、特に河川など陸上の廃棄物を海に運ぶ主要なルートのクリーンアップでの取り組みを支援する。

 同社グループは、「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」を「KAITEKI」と表現し、この実現をビジョンとして企業活動を展開。さまざまなプラスチック素材を世の中に提供する化学産業の一員として、AEPWにおいて主導的役割を果たしていく。

 また、AEPWへの参加を自らの責任として捉えるだけでなく、社会に対し価値を創造するチャンスと考えている。プラスチック廃棄物問題への取り組みを支援するとともに、サーキュラーエコノミーと将来の世代への持続可能な未来に向けて、アライアンスの参画企業や賛同者とともに、この挑戦に取組んでいく方針だ。