新中計1年目に変化を示し、個性派企業へ歩みを進める
━米中貿易摩擦の動きをどう見ますか。
化学産業にとって中国の影響はますます大きくなっています。需要面では化学製品を多く消費する中間層が拡大し、購買力が高まっています。
供給面では、一昨年から政府が強化した環境規制により、環境への配慮に乏しい工場は操業停止に追い込まれ、市況がタイトになりました。
昨年前半まで需要・供給両面の動きから、世界の企業業績に良い影響を及ぼしていましたが、状況に変化が表れています。その要因は中間層の伸びの鈍化、米中の貿易摩擦などが考えられますが、はっきりとは分かりません。
━新年特集でのインタビューの際、景気動向について「遠くに黒い雲が見え始めた」との発言がありました。現在は。
世界経済の先行きが不透明であることは変わらず、黒い雲は