クラレ 次世代ガラス中間膜、従来品に比べ加工性向上

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2019年4月10日

 クラレはこのほど、次世代型の合わせガラス用アイオノマー樹脂製中間膜「セントリグラスXtra」の販売を開始したと発表した。 従来の「セントリグラス」の性能を維持しつつ、加工性を向上させた。

 「セントリグラス」は一般的な合わせガラス用中間膜に比べ、100倍の硬度と5倍の強度を誇り、優れた透明度を併せ持つ。世界各地の高層ビルなどをはじめ、著名な建築物、構造物への採用が進んでいる。

 一方で、従来の「セントリグラス」は、ガラスを加工する顧客から加工性の向上を求められていた。新製品はガラスへの接着に際し、接着前に塗る下地処理剤であるプライマーを必要としないため、従来品より積層ガラスの多層加工が容易となる。

 また、加工過程における不適切なタイミングでの冷却による、大気中に乾いた微粒子が浮遊することで発生する、霧に覆われたような空気の濁りや視界不良であるヘイズ(空気の濁りや視界不良)発生を低減。ガラスと中間膜の接着加工で、オートクレーブ内に入れるガラスの枚数を増やすことができる。

 さらに、従来品同様、透明性や破片などの飛び散りにくさ、オープンエッジ性能、耐剥離性を持つほか、より大きなガラスサイズ、困難な設計要件による再試験の必要性の低減などを実現した。

 シートタイプは2月に発売しており、ロールタイプを今年後半に発売する予定だ。