積水化学 圧力管路用のFRP製離脱防止継手を発売

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2020年6月2日

 積水化学工業は1日、環境・ライフラインカンパニーが、FRPM管用の離脱防止継手「エスロンFTR‐N曲管」を発売したと発表した。 同製品は独自成形法のFRP製曲管継手で、業界初となる強化プラスチック複合管(FRPM管)用の離脱防止継手であり、簡単施工でスラストブロックレス配管を実現する。

 同社は、FRPM管「エスロンRCP」と、同製品用の継手「エスロンFT‐R形異形管」を製造・販売している。金属管などの他管種に比べ、軽量性・施工性・耐腐食性・水理性・経済性などの特徴から、農業用水や小水力発電などの圧力管路に多くの実績を持つ。易施工や軟弱地盤対策などのニーズは益々強まっているが、圧力管路の曲管部には水圧の不均衡などによるスラスト力が発生し、高いスラスト力が作用する場合はスラストブロックが必要となる。ただ、スラストブロックの打設は掘削量が大きくなるため環境負荷が大きく、またコンクリートの型枠組みや養生にも多大な時間を要するといった課題があった。

 そこで同社は、「エスロンRCP」と「エスロンFT‐R形異形管」の特徴をさらに強化するため、スラストブロックレス配管の実現が可能な離脱防止継手の開発に注力し、今回「エスロンFTR‐N曲管」の発売に至った。同製品は、簡単施工で離脱防止処理時間の大幅短縮を実現。従来同様に管を接合した後に、スラストブロックを打設することなく、SUSワイヤを挿入するだけで離脱防止処理が工具不要で簡単に完了する。

 同社は、エスロンFTR‐N曲管」の受注拡大を含め、2022年度にエスロンRCP」関連事業の売上高50億円を目指す考えだ。

積水化学 離脱防止継手と構造