三菱ケミカルのグループ会社である三菱ケミカルアクア・ソリューションズ(MCAS)は28日、国際協力機構(JICA)から「JICA‐SDGsパートナー」に認定されたと発表した。
同認定制度はJICAが今年7月に創設。パートナーに認定された企業・団体のSDGsへの取り組み強化を後押しするとともに、SDGsを通じてJICAとの連携をさらに深化させるのが狙いだ。
MCASではこれまでグローバルに安全・安心な水を供給するための活動を行ってきており、今回ケニアでの高濁度・水質変動対応型浄水技術普及促進事業について認定を受けた。
表流水を水源とするケニアの浄水場では雨季に濁度が上昇し、従来型の処理方法では所定の水質が担保できず、さらに都市部では人口増加の影響で水道水の供給量が不足している。MCASの膜処理技術を導入することで、より質の高い飲料水が効率的に得られるだけでなく、従来型の処理設備に比べて省スペースで拡張も容易に行えるようになる。また、気候変動の影響で長期化する雨季の急激な濁度上昇など、気候変動適応対策としても有効な技術だ。
同事業を通じて特に、SDGsの17の目標のうち「6:安全な水とトイレを世界中に」「9:産業と技術革新の基盤をつくろう」「13:気候変動に具体的な対策を」に寄与できる。MCASでは今後もJICAと連携しながら、安全・安心な水の供給を行い、三菱ケミカルホールディングスグループの目指すKAITEKI実現に貢献していく。