トクヤマは14日、障がい者の自立支援と地域社会への貢献に向けてサラダボウル(山梨県中央市)との合弁会社、「農業法人トクヤマゆうゆうファーム」を山口県柳井市に設立したと発表した。山口県農業協同組合が柳井市の遊休農地に建設する、周年安定生産が可能な水耕栽培施設を使用し、年間約500万株のリーフレタスの栽培する。操業開始は2023年4月を予定。
トクヤマは2021年10月に障がい者雇用施設を徳山製造所に開設し、障がい者の自立支援に注力してきた。こうした中、同ファームを設立することで、障がい者に農業の特性を生かした就業の場を提供し、最終的に20人の雇用を創出する。農園の運営にあたっては、サラダボウルから提供される事業企画や農業の生産技術・栽培ノウハウなどを適用。効率的で高い生産能力を備えた近代農法を導入することにより、障がい者に働きがいのある職場づくりを目指す。
今回の取り組みは、農林水産省が推進する農業と福祉の融合「農福連携」の実現に寄与するもの。障がい者の就労や生きがいづくりの場を生み出すだけでなく、担い手不足や高齢化が進む農業分野での新たな働き手の確保につながるなどの相乗効果が期待される。