【CN技術の社会実装】川崎市

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2022年11月22日

臨海部国際戦略本部成長戦略推進部カーボンニュートラル推進担当課長  篠原 顕氏

水素エネルギーと資源循環で脱炭素化、川崎モデルを構築

 川崎臨海部は、港湾・工場一体型の工業地帯として、化学産業・素材産業など約2700もの事業所が集積している。社会に必要な素材や製品を提供するとともに、首都圏に電力や燃料などのエネルギーを供給するなど、日本経済にとって重要な役割を担っている。カーボンニュートラル(CN)への対応についても、次世代エネルギーとして期待される水素のインフラが整備され、資源循環の設備も充実しており、高いポテンシャルをもつ。

 こうした中、今年3月末に産業発展と脱炭素を両立させる「川崎CNコンビナート構想」を策定し、国内最大級の官民協議会をスタートさせた。篠原顕担当課長に、水素や炭素循環の戦略について話を聞いた。

 ━川崎市は脱炭素に積極的に取り組んでいます。

 当市は、日本政府の「CN宣言」と同じ年の2020年に脱炭素戦略「かわさきカーボンゼロチャレンジ2050」を発表し、脱炭素社会に向けた取り組みを開始した。今年3月末には「川崎市地球温暖化対策推進基本計画」を改定し、当市全体の約4分の3を占める産業系CO2排出量について、2030年度までに50%以上削減(2013年度比)する目標を掲げている。

 ただ、エネルギーや素材といった産業は、

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