【新社長特集】新日本理化 三浦芳樹社長

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2020年10月2日

マーケットインで、オンリーワンの技術と信用を届ける企業に

 ━まずは社長に就任された抱負をお聞かせください。

  中面新日本理化 三浦社長1.JPG 当社は昨年100周年を迎えた。この節目を新しいスタート地点として捉え、強みと弱みをしっかりと分析した上で、新たな土台を築きながら経営に当たりたいと考えている。強みで言えば、当社の歴史は水の電気分解による水素・酸素製造、油脂化学に始まっているが、当時から培われてきた水素化技術やエステル化技術が今でも当社のベースとなっており、業界内でも評価をいただいている。また従業員の仕事に対する姿勢が非常に真摯で粘り強く、必ず結果を出してくれるといった風土もある。

 一方、弱みとしては、そうした強みを継承すること自体が目的化してしまい、新しい技術や新製品を生み出す力がやや脆弱化していることだ。おそらく30年ぐらい前はスペシャリティとコモディティの比率が3対7ぐらいだった。それが現在は1対9と多くの製品がコモディティ化し、収益力が落ちている。

 また、当社はドメスティックな環境で成長してきた会社という側面から、マーケットの変化に鈍感になっており、グローバル化やデジタルトランスフォーメーション(DX)などへの対応も遅れ気味だ。今後はマーケットへのアクセスを増やし、トレンドにいち早く対応していく必要があるだろう。

 ━前職の商社でのご経験をどう生かされていますか。

 メーカーといえども、今は製品を棚に並べておけば売れるという時代ではない。市場ニーズを捉えるマーケティング力が重要となっており、そこで私の商社時代の経験が生かせると思っている。

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