新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と福島県の浪江町はこのほど、水素の普及拡大に向け連携・協力する基本協定を締結したと発表した。なお、同協定は2022年3月31日までとなっている。
NEDOは、浪江町に建設した再生可能エネルギーを利用した世界最大級の水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」を通じて、低コストでクリーンな水素製造技術の確立を目指している。
一方、浪江町は「浪江町復興計画【第二次】」(2017年3月)に基づき、「エネルギーの地産地消の実現と新しい産業の創出」を目指すとともに、今年3月には「ゼロカーボンシティ」を宣言し「水素社会実現の先駆けとなるまちづくり」に向けた取り組みを進めている。こうした中、両者は、水素の普及拡大を視野に連携・協力する基本協定を締結した。
同協定による初の取り組みとして、浪江町が「道の駅なみえ」に設置した純水素型燃料電池にFH2Rで製造した水素を供給し、今月から施設内の一部に電力供給と熱供給を行う予定。
今後も、NEDOと浪江町はFH2Rで製造した水素の利活用や情報発信に取り組み、水素の普及拡大をけん引していく。