ブルーイノベーション、東京電力ホールディングス、テプコシステムズの3社はこのほど、「送電線点検用ドローン自動飛行システム」を開発したと発表した。
東京電力パワーグリッドは、送電線の点検業務に同システムを6月から導入する。東京電力PGはこれまで、送電線の点検作業は主に高倍率スコープやヘリコプターなどを使い目視で行っていた。ただ、膨大な作業時間と作業員の高い技能に支えられており、少子高齢化に伴う将来的な作業員の不足、設備の高経年化による点検数増加への対応などが課題となっている。
こうした中、3社は、ブルーイノベーションが開発した「ブルー・アース・プラットフォーム」をベースに、送電線の位置を検知する対象物検知センサー技術、ドローンと送電線との距離を一定に保ち飛行する制御技術、送電線をブレなく撮影するための振動制御技術などを共同で開発。加えて、現場の作業員の使いやすさを追求し、送電線撮影に特化したアプリケーションも開発した。
同システムの導入により、一般的なドローンにも搭載可能な対象物検知センサーで送電線を検知し、カメラを搭載したドローンが自動飛行しながら、最適な画角で送電線の異常(腐食、劣化など)などを撮影することで、点検作業の大幅な効率化とコスト低減が可能となる。