三菱ケミカル 上海市に食品パークを設置、市場ニーズを開拓

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2021年10月1日

 

上海市に設置するMTC 食品パーク(イメージ)①

 三菱ケミカルは30日、中国・上海市に食品関連の製品を対象とした市場・技術開発の拠点「マーケティングテクニカルセンター食品パーク(MTC食品パーク)」を設置することを決定したと発表した。三菱化学(中国)管理(MCN)の分公司としての位置づけで、竣工時期は2022年7月を予定している。

 中国の食品市場は近年目覚ましい速度で拡大している。今後も継続的な発展が見込まれる中、賞味期限延長や加工食品のさらなるおいしさの追求といった様々なニーズが生まれている。

 今回、顧客との試作立ち会いなども可能とする「MTC食品パーク」を中国国内に設置することにより、日々変化し多様化する市場ニーズに対して、同社がもつ幅広い技術や製品群の組み合わせによる多彩なソリューションを提供できる体制を構築する。

上海市に設置するMTC 食品パーク(イメージ)②

 同パークで対象とするのは、食品関連製品では①食品機能材「リョートー シュガーエステル」など(飲料や小麦粉製品など幅広い食品に使用)、②エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂「ソアノール」(高いガスバリア性をもち食品包装などに使用)、③ゼオライト膜「ZEBREX」(香料・油脂化合物原料などの脱水・精製に使用)。

 一方、主要設備では①食品機能材を使った食品(ベーカリーなど)の処方開発用試作設備、②食品物性評価設備、③食品包装およびその樹脂材料の分析設備、④ゼオライト膜での脱水試験設備。

 同社は、顧客とのオープンイノベーションを通じて、より技術的なハードルの高い顧客ごとの課題に迅速に対応していき、中国の食品市場でのさらなる成長を目指していく。