中外製薬はこのほど、海外事業のさらなる基盤強化を目指し、中国ビジネスの推進体制を再編すると発表した。中国に保有する子会社のうち、CPSとCPCCを4月1日付で統合・再編し、中国事業におけるガバナンス強化、組織効率化、個別機能高度化を推進する。
奥田修社長CEOは「革新的な医薬品とサービスの提供を通じ、世界の医療と人々の健康に貢献することが中外製薬の使命だ。今回の再編により、中国で早期開発から販売までの一貫したバリューチェーンを構築し、新たな治療を待ち望む同国の多くの患者に、イノベーションをいち早く届けることを目指す」と述べるとともに、「当社は、2030年に目標とするトップイノベーター像の一つとして、『世界の患者さんが期待する』会社を目指している。引き続きイノベーションを徹底的に追求するとともに、これを支える事業基盤の強化に努めていく」と語った。
今回の再編では、重複していた機能を最適化し効率的な事業運営体制を目指すとともに、早期開発機能の新設、開発から販売まで一貫したバリューチェーンの構築により、中国における事業活動を支える基盤の強化と部門横断的な連携の加速を実現させる。また、各部門から独立した信頼性保証部を新設し、各部門の薬制管理機能を統括・監督する機能をもたせることで、ガバナンス・コンプライアンスの一層の強化を図る。