帝人フロンティア タイで機能性ポリエステル長繊維の製造設備導入

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2022年10月26日

 帝人フロンティアは25日、タイでポリエステル繊維の製造・販売を展開するグループ会社のテイジン・ポリエステル(タイランド)社(TPL社)内に、自動制御が可能で高効率な最新鋭の、機能性ポリエステル長繊維の製造設備を導入し、今月から生産を開始したと発表した。生産能力は年産1500t(2023年度予定)。設備導入には約10億円を投じた。

「テイジン・ポリエステル(タイランド)」の外観

 今回導入した製造設備は、紡糸工程の効率化を図るとともにマルチフィラメントの均一乾燥工程の自動化を可能にした。特殊異形断面糸「OCTA(オクタ)」や吸水速乾糸「CALCULO(カルキュロ)」などの衣料用途と、インテリア用途の独自の機能性ポリエステル長繊維を生産し、取り扱い銘柄のさらなる高付加価値化を図った。

「オクタ」(左)と「カルキュロ」(右)の断面顕微鏡写真

 さらに、TPL社で今年1月に運用開始したタイ国産のボトルフレークスを使用するマテリアルリサイクルチップ生産設備と連動させることで、一貫生産によるリサイクル繊維「ECOPET(エコペット)」の銘柄拡大や高機能化にも対応する。また、多様な特殊ポリマーとリサイクル原料に対応可能な設計と、原糸に機能剤を付与できる設備も備えるため、新たな機能性ポリエステル長繊維の生産にも対応していく。