ENEOSはこのほど、植物由来の原料を使用したカーボンニュートラル(CN)社会の実現に貢献する潤滑油・グリース商品を「ENEOS GXシリーズ」として新たにシリーズ化し、5月から省エネルギー型バイオマス油圧作動油「GXハイランド SE32」と、省エネルギー型バイオマスグリース「GXグリース MP2」の販売を開始する。商品名の「GX」はグリーン・トランスフォーメーションの略で、植物由来のグリーンな基材を使った商品を通じCN社会への転換を図る意味合いを込めた。
今回新たに販売を開始する商品は、炭素と水素のみで構成される植物由来のベースオイルを100%使用した。同社によれば、商品ライフサイクルに対する原料調達から商品出荷までのCO2排出量を、従来の一般的な潤滑油対比で約87%、グリース対比で約58%削減する。また、両商品は省エネルギー性能をもつことから、顧客が使用することで、社会のCO2排出量削減に貢献する。
同社はこれまでに、サトウキビや大豆を原料とする植物由来のベースオイルを使用した潤滑油・グリースの開発に成功していた。今回、原料調達や製造に関する検討が完了したことから、当該商品の販売開始に乗り出した。今後は市場のニーズに応じて、自動車用潤滑油や工業用潤滑油、グリースなど、GXシリーズのラインアップを拡充していく。