旭化成は20日、未来の車の快適空間を提案し、ユーザーとともにこれからの素材・部品・材料を開発していくことを目的に、車室空間のコンセプト・モックアップ(実物大模型)を制作したと発表した。
「AKXY POD(アクシーポッド)」と呼ばれるモックは、軽自動車大の大きさがあり、室内は2人がゆったりとくつろげる空間があるという。今月22~24日にパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2019」で初公開される(ブース番:253)。
「AKXY POD」は、同社が考える搭乗者にとって快適・安全・安心な未来の車室空間を、さまざまな繊維製品や樹脂製品、センサーなどを用いて具現化したもの。
展示会場では実際に、靴を脱いで乗車し、数分間の体験搭乗ができる。頭上に配したディスプレイから足裏の素材の感触まで、触感・視覚・聴覚・嗅覚など五感で未来の車室空間を体感・イメージしてもらい、体験者の未来の車への新たな発想を促していく。
モックのデザインは、同社ビジョン「環境との共生」の思いを込め、自動車と素材、搭乗者と自然とのつながりを表現した。
同社は昨年、米国の自動車内装材メーカーであるセージ社を買収した。旭化成は今後も、セージ社がもつマーケティング・デザイン力と、旭化成の各製品・技術を組み合わせ、顧客に対する車室空間の総合的なデザインやソリューションを目指していく考えだ。