新設備稼働で供給増加も、需要の堅調さが下支え
ABS樹脂やアクリル繊維の原料であるアクリロニトリル(AN)は、3月上旬のアジア市況が1800ドル程度となり、高水準を維持していた昨年から落ち着きつつある。中国市場において、設備トラブルの解消や新設備の稼働により、
2022年3月24日
2022年3月24日
DICは23日、同社グループが取り扱う顔料製品について、4月1日出荷分から「サーチャージ制」を導入し、価格改定することを決定したと発表した。4月1日出荷分からのサーチャージ額は「22~165円/kg」となる。
昨今の世界経済の悪化により、顔料事業における原材料や資材などのあらゆるコストが高騰。とりわけ海運や陸運などの運賃やエネルギー価格はこれまでに前例がない水準にまで達している。同社は、引き続き自助努力による吸収を続けているが、昨今のコスト上昇を吸収することは極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るために、運賃やエネルギー価格の値動きを製品価格に付加する「サーチャージ制」を導入し、それに伴う価格改定が必要と判断した。
なお、「サーチャージ制」は、輸送サーチャージとエネルギーサーチャージで構成し、設定基準は四半期毎に見直すとしている。
2022年3月24日
三井化学は23日、ポリオレフィン合成パルプ「SWP」を4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定方法は、足元ナフサ市況を適時価格に反映することを目的に「価格フォーミュラの改定期間・適用諸元参照期間を変更する」としている。
国産ナフサの価格高騰が継続する中、ロシアのウクライナ侵攻開始により、エネルギー需給がひっ迫する状況に陥り、原油・国産ナフサ価格が急騰している。この影響を受け、同社合成パルプ製品の主原料であるポリプロピレンやポリエチレンの樹脂価格に加え、用役費、物流費なども高騰が継続、今後も高水準の推移が予想されている。
こうした厳しい環境下、同社はコスト削減に注力しているが、自助努力のみでの吸収は困難なことから、価格改定せざるを得ないと判断した。
2022年3月24日
三菱ケミカルは23日、エポキシ樹脂およびエポキシ硬化剤について、4月1日納入分から値上げすることを決定し、取引先との交渉を開始したと発表した。対象製品と改定幅は、ビスフェノールA型/F型エポキシ樹脂が「70円/kg」、上記以外特殊エポキシ樹脂が「43~600円/kg」、エポキシ樹脂硬化剤類が「20~42円/kg」。
エポキシ樹脂およびエポキシ硬化剤の主原料であるエピクロルヒドリンの価格が高騰しており、同様に副原料やユーティリティコスト、物流費についても上昇が続いている。同社は、原燃料価格の上昇に伴うこれらのコスト上昇分を自助努力のみで吸収することは困難であり、今後の安定供給体制を維持するため、値上げせざるを得ないと判断した。
2022年3月24日
2022年3月24日
日鉄ケミカル&マテリアルは23日、ビスフェノールA(BPA)について、4月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「50円/kg以上」。
BPA需要は、ポリカーボネート樹脂向けは半導体不足・物流ネックにより需要の一部には陰りが見え始めている反面、エポキシ樹脂向けは、依然として中国を中心に風力発電用途向けなどの需要が堅調に推移している。加えて、今後春の定修シーズンを迎えることもあり、足元の需給バランスを維持すると見られる。
こうした中、原油上昇を発端に原料となるベンゼン市況が1200ドル、国産ナフサも8万5000円を超えるレベルまで上昇。加えて燃料となるC重油も上昇するなど原料費および用役費の高騰が継続している。同社は、原料費高騰や用役費の上昇、設備老朽化によるメンテナンス費用増大など、これらのコストアップを価格転嫁せざるを得ないと判断した。
2022年3月24日
2022年3月23日
2022年3月23日
2022年3月23日