帝人 自動車向け複合成形材、グローバルブランドを展開

, , ,

2021年9月27日

 帝人は24日、グローバル展開している自動車向け複合成形材料事業について、「テイジン・オートモーティブ・テクノロジーズ(TAT)」にブランドを統合すると発表した。帝人グループは、中期経営計画の中で、マルチマテリアル化による高付加価値用途への展開強化を掲げ、自動車向け複合成形材料の米国でのトップシェア拡大と、欧州・中国市場での展開の強化・拡大を推進している。

 同社は2017年に北米最大の自動車向け複合材料部品メーカーであるCSPを買収して以降、ポルトガルのイナパル、チェコのベネットを相次いで買収、昨年にはCSPの中国合弁会社CSPビクトールを子会社化し、世界各地に拠点を構築。グローバル・ティア1サプライヤーとしてOEMからの要求特性に対応するため、環境配慮型の次世代自動車に求められる軽量で高強度な部品開発を推進している。また、昨年には、テクニカルセンターとしてドイツにTACE、先端技術開発拠点として米国にATCを開設。顧客ニーズに対する、マルチマテリアルでのソリューション提案力を強化している。

 こうした中、今回、TATブランドの下に、グループ会社ならびに組織(世界29拠点、社員約5400人)が結束。事業体制を強化することで、ライフサイクル全体を通じた環境負荷低減を実現する、自動車部品の技術開発、生産、供給を展開していく。またブランド統一に伴い、CSP、イナパル、ベネット、およびTACE、CSPビクトールは、TATへと社名を変更する。なお、日本国内の事業所や部署については、社名は変えず、TATを事業ブランドとして展開していく予定だ。

 TATは、これまで培ってきた素材に関する専門知識や、自動車向けの設計・エンジニアリング能力を融合することで、自動車業界が求める部品をグローバルに提供できる、世界でも稀有なリーディングカンパニーとして確固たる地位を確立していく。また、バリューチェーン全体のライフサイクルの観点から、CO2排出量削減に向けた技術開発や様々な取り組みにも注力していく。

 帝人グループは、環境配慮型の自動車の実現に向けた様々な要求に対応できる存在へと進化し、2030年近傍には、自動車向け複合材料製品事業の売上高を20億ドル規模に拡大していく考えだ。

 

旭化成 グローバル事業説明会、エリア戦略に注力

, , , ,

2021年9月24日

自動車と環境が軸、中国でセパレータ事業を開始

 旭化成は17日、グローバル事業説明会を開催した。同社は事業成長を海外に求めており、海外売上高比率が50.2%にまで高まっている。小堀秀毅社長は「売上高に占める各地域のシェアを見ると、米州が伸長し、欧州や中国も割合が拡大している」と語った。

グローバル事業説明会 小堀秀毅社長
小堀秀毅社長

 こうした中、同社は、GDP(グリーン・デジタル・パーソン)を高めることで企業価値を向上させる意向だ。特にグリーンでは、5月に2050年にカーボンニュートラルを目指すと発表。GHG(温室効果ガス)削減に向け、自社ではエネルギーの脱炭素化に取り組み、世界へは、次世代エネルギー、炭素の吸収・活用、リサイクル、多彩な環境貢献製品で貢献していく。

 今回、その一環として、

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

出光興産 東証プライム市場、選択意向を申請へ

, ,

2021年9月24日

 出光興産はこのほど、東京証券取引所(東証)が市場区分見直しに伴って来年4月に創設する「プライム市場」の選択意向を申請すると発表した。今後、東証が定めるスケジュールに従って、手続きを進めていく。

 同社グループは、今後ともコーポレート・ガバナンスのさらなる充実を図るとともに、中長期的な企業価値向上に努めていく。

JSR シンガポールに半導体材料の現地法人を設立

, ,

2021年9月24日

 JSRは22日、シンガポールを中心とした東南アジアでの半導体材料事業の営業・マーケティング活動強化のため、シンガポールに現地法人「JSR Electronic Materials Singapore」を設立することを決定したと発表した。稼働開始は今年12月頃を予定している。

 シンガポールでは、欧米や台湾の主要半導体メーカー、ファウンドリ―、OSAT(後工程の請負製造サービス)が、大規模なファブ(生産工場)をもつ。既存ビジネスだけでなく、新規メモリやパワー半導体向けなどで新たな事業機会の獲得が期待される重要な市場として位置づけられている。

 同社は、欧州の「JSR Micro」のシンガポール支店を通してシンガポールでのビジネスに注力してきた。今回の現地法人設立により、グローバルでの半導体材料事業の連携を強化し、東南アジア地域での一層のマーケティングと顧客対応力強化を図り、顧客と製品のポートフォリオ拡大につなげていく。

旭化成 LIB用乾式セパレータ、中国で合弁会社を設立

, , , , ,

2021年9月24日

 旭化成は22日、100%子会社のポリポア(米国)が中国で、上海エナジー(SEMCORP)とLIBに使用される乾式セパレータのJV(上海エナジー51%、ポリポア49%)を設立し事業を開始すると発表した。両社は今年1月にJV設立に合意しており、今回、各国当局の許可が得られた。

 このJVはポリポア子会社であるセルガードからライセンス供与される乾式ポリプロピレン(PP)製セパレータに関する技術と知的財産権に基づき、エネルギー貯蔵システム(ESS)やEV向けLIBに使用される高品質・高性能な乾式セパレータを中国で製造・販売する。

 中国は、EVなどの車載用途を中心に急成長している世界最大のLIB市場。今後、中国政府の脱炭素政策を背景に、再エネとESSの組み合わせが普及し、ESS用LIBに使用される乾式セパレータの需要拡大が見込まれている。旭化成はこの市場・用途を開拓・参入するために、JV設立を決定した。セルガードの最先端の乾式セパレータ生産プロセス技術・品質管理能力・知的財産権と、上海エナジーの中国トップレベルの生産工程管理能力・コスト管理能力とを組み合わせることで、主に中国のESS用LIB市場を開拓する。

 セルガードは、LIB用乾式セパレータを発明。40年以上にわたり市場をリードしてきた研究・開発・製造のノウハウをもつ。その薄膜乾式セパレータの製造ノウハウは、高性能LIBの特長であるエネルギーの高密度化を可能にし、高性能LIBの製造に欠かせない安定した品質の最先端のセパレータを顧客に供給してきた。さらに、同社はESSだけでなく車載・民生の幅広い用途に使用される塗工および無塗工LIBセパレータの広範囲な特許網を構築している。

 一方、上海エナジーは、中国における湿式LIBセパレータのトップメーカーであり、10年以上にわたり製造・販売してきた実績を誇る。中国内に製造六拠点を展開し、年産35億㎡の生産能力と、各種のベースフィルム、塗工セパレータなど計百種類以上の製品をもつ。同社の優位性として、安定した品質、高い歩留まり、高い生産効率、卓越したコスト管理能力や大手優良顧客への製品供給実績などが挙げられる。

 JVでは、急増するLIBセパレータ需要に応えるため、PP単層並びに共押出型PP多層品に関する技術ライセンスを通じてセルガード固有の先端的な乾式セパレータ技術・製造ノウハウ・設備を導入し、先進的なソリューションを市場に投入していく。来年に年産1億㎡の能力で生産を開始し、需要の伸びに合わせて2028年頃には同10億㎡まで拡大する計画だ。

 

BASF 中国企業と現地に電池材料の合弁会社を設立

, , ,

2021年9月22日

 BASFはこのほど、中国の寧波杉杉(ニンポー・シャンシャン)と合弁会社BASF Shanshan Battery Materialsを設立したと発表した。出資比率はBASF51%、杉杉49%。2022年までに正極材(CAM)の年間生産量9万tを目指し、全体で16万tのCAM産能力をもつグローバルバリューチェーンを構築する。

 なお新会社は、2003年に杉杉が設立した会社を、今回新たに両社が合弁会社化したもの。生産拠点は中国・湖南省の長沙、寧郷と寧夏省の水山に4カ所、従業員数は1600人以上。長沙サイトには240人以上の科学者・専門家が製品の研究開発、分析、試験を行う研究開発センターも建設されている。すでに原材料、正極材前駆体(PCAM)、CAM、電池リサイクルの電池材料バリューチェーンで、世界最大の電池材料市場である中国に確固たる地位を築き、CAMのリーディングサプライヤーとして、酸化コバルトリチウムや三元系正極材などの業界をリードする製品を提供してきた。

 新会社は、BASFの強固な技術力と開発力、グローバルな事業展開、原材料供給のための戦略的パートナーシップと、杉杉の豊富な経験、包括的な製品ポートフォリオ、優れたスケールアップ能力で、優れた顧客価値と迅速なイノベーション、コスト競争力を提供する。BASFのグローバルな製造・研究開発拠点により、全ての主要市場で効率性、近接性、相乗効果とともに、電池メーカーや自動車メーカーにテーラーメイドの正極材を提供できるようになるとしている。急成長する電気自動車市場に注力し、世界の家電製品やエネルギー貯蔵分野へも継続的に製品・サービスを提供していく考えだ。

岩谷産業など 日豪間でグリーン水素SCの事業化調査を実施

, , , , , , , ,

2021年9月22日

 岩谷産業など日豪6社はこのほど、豪州クイーンズランド州グラッドストン地区を拠点とする、再生可能エネルギー由来の水素を大規模に製造・液化し日本へ輸出するプロジェクト(Central Queensland Hydrogen Project)について、事業化調査を共同で実施すると発表した。同プロジェクトには、岩谷産業、川崎重工業、関西電力、丸紅の日本4社と、豪州のエネルギー・インフラ企業であるStanwell、APAの2社が参画している。

 水素は、将来的に必要不可欠なエネルギー資源としての期待が高い。しかし、ゼロカーボン社会の実現にはCO2フリー水素の製造が求められ、日本は海外輸送を含めた水素サプライチェーンを構築する必要がある。安価な再エネ電源と輸出港の確保が重要になるが、その候補地として豪州に注目が集まる。中でもクイーンズランド州は、年間300日以上晴天が続く気候で再エネのポテンシャルが非常に高く、州政府も指針として化石燃料から再エネや水素へのエネルギー転換を打ち出し、同州の電力公社Stanwellも重要な役割を担っている。

 このような背景から、岩谷産業とStanwellは、2019年から大規模なグリーン液化水素の製造と、日本への輸出に向けた調査を開始。この結果を踏まえ、今回、日豪6社で事業化調査を進めることを決定した。

 調査内容として、主にグリーン水素の製造技術、水素液化プラントの建設、運搬船建造、ファイナンスおよび環境アセスメント、商用化モデルなどの検討を進めていく。また同事業では、長期安定的かつ安価な水素製造と供給の実施を目指している。

 現在の日本の液化水素の生産量は最大1日当たり30tだが、2026年頃に100t規模以上、2031年以降に800t以上(現在の約26倍)の生産規模を想定。Stanwellが水素製造拠点として確保している土地(約235㏊)や、水素液化・積荷拠点として確保予定の土地(約100㏊)を活用することも検討する。さらに製造したグリーン水素は、日本への輸出用だけではなく、豪州の需要先への供給も検討していく予定だ。

 各社は、同事業の活動を通じて日豪両国政府が掲げる2国間の大規模水素サプライチェーンの構築に向けて尽力するとともに、ゼロカーボン社会の実現に貢献していく。

 

JSR EUV用フォトレジストのインプリアを完全子会社化

, , ,

2021年9月22日

 JSRはこのほど、EUV(極端紫外線)リソグラフィ用メタル系フォトレジストの設計・開発・製造会社で世界をリードする米インプリアを完全子会社化すると発表した。

 EUVの最先端のリソグラフィプロセスは、半導体チップの微細化が進むにつれて、使用が大幅に増加するものと予想される。JSRはすでに同社株式の21%を所有しており、完全子会社化は、規制当局の承認などを経て今年10月末には完了する予定。なお、両社はインプリアの事業価値について5億1400万ドル(約565億4000万円)で合意している。

 インプリアは、2007年の設立以来、メタル系EUVフォトレジストの開発に取り組み、EUV露光で世界最高性能の限界解像度を達成している。同社のメタル系フォトレジストにより、ユーザーは製造で求められる低欠陥レベルを満たし、より微細な構造をパターニングすることができる。また同社の材料ソリューションは、EUV工程でのパターニングのコストの大幅な削減に貢献する。

 JSRは、強みである技術革新力を生かしてデジタルソリューション事業とライフサイエンス事業に注力し、今後の事業拡大を図っていく方針を掲げている。今回の買収は、最先端材料の製品ポートフォリオをさらに強固にするだけでなく、顧客やパートナーが技術革新を継続し、効率よく製造することを可能にする戦略的アプローチ。フォトレジストの製品群にメタル系レジストを加えることで、半導体材料のサプライヤーとしてシームレスに価値を提供していく。

 JSRのエリック・ ジョンソンCEOは「インプリアの技術は当社の戦略に合致しているだけでなく、当社と同様にR&Dを中心とした文化をもち、イノベーション主導の考え方で動いている。共通の情熱をもって、業界を前進していける」とコメント。

 一方、インプリアのアンドリュー・グレンビルCEOは「当社のメタル系フォトレジスト技術と、JSRがこれまでに培ってきた品質、製造、顧客対応の比類のない経験を組み合わせることで、より多くの半導体製造現場で当社プラットフォームの本格採用を加速させていく。JSRとともに、高NA(開口率)EUV時代の顧客ニーズに応えていくことができる」と述べている。

太陽石油 秋のオイルフェアを開催、永谷園とコラボ

, ,

2021年9月22日

 太陽石油は、全国のSOLATO SSで「秋のオイルフェア」(9月1日~10月31日まで)開催している。フェア期間中、3000円(税抜)以上の対象オイル購入者に、その場でSOLATO×永谷園コラボレーショングッズの入った商品をプレゼント。さらに、3000円(税抜)以上の対象オイルを含む5000円(税抜)以上の買い物で、オリジナルアクリルキーホルダーをプレゼントする。

秋のオイルフェア
秋のオイルフェア