デンカはこのほど、令和2年7月豪雨の被災地である福岡県大牟田市に義援金1000万円を寄付すると発表した。同社は、電子材料や高機能セラミックス製品の生産拠点を大牟田市に保有しており、被災者の救援および被災地の復興に義援金を役立ててもらう。同社は、「被災された地域の1日も早い復興をお祈り申し上げます」とコメントしている。
デンカ 7月豪雨被災地の大牟田市へ義援金を寄付
2020年7月30日
2020年7月30日
2020年7月30日
ADEKAはこのほど、同社の事業や姿勢を端的に表現する、コーポレートスローガン「Add Goodness」を制定した。
1917年の創立以来、大切にしてきた「人々の豊かなくらしに貢献する」という姿勢を今後も受け継ぎ、持続可能な社会に貢献していくという決意を示している。今後、新スローガンを展開し、ADEKAブランドの浸透とさらなる企業価値向上を目指す。
「AddGoodness」は、同社の製品・技術・サービスを通じて、〝くらしのすべてをより良く〟する姿勢を表現。さらに、BtoB企業として、顧客・取引先の〝縁の下の力持ち〟となるだけではなく、いち早く社会の変化やニーズを捉え、顧客・取引先とともに、新しい価値を創造し続けるという意思を持った人財が集う企業集団でありたい、という想いを込めている。
一方、ステートメント「すべてのものは、今より良くできる。くらしに、さらなる豊かさや便利さ、安心をもたらすために。素材に、さらなる機能性や耐久性、環境性能をプラスする。私たちは、素材の価値を高める。そして、素材を「素財」に変える。」には、具体的にどのように〝くらしをより良く〟するのかを表し、単なる素材ではなく、高い技術やサービスを結集した「素財」を提供することを表現している。
ADEKAグループは新スローガンの下、「素財」の提供を通じて、ステークホルダーとともに、世界中の豊かなくらしの実現に貢献していく方針だ。
2020年7月29日
三井化学はこのほど、2020年「三井化学 触媒科学賞」の受賞者に、ミュンスター大学教授のFrank Glorius博士を決定した。
同氏は、効率的な有機合成反応を実現するための様々な触媒を開発。N複素環カルベン(NHC)配位子にいち早く着目し、金属・NHC錯体を使った選択的なアレーン水素化を実現し、ナノ粒子触媒にも適用できることを明らかにした。さらに、C‐H結合活性化のための触媒開発でも顕著な功績を残し、独創的な可視光フォトレドックス触媒や有機触媒も開発している。最近ではスマートデータ生成の方法や機械学習でも成果を挙げている。
これらの幅広い研究が触媒科学の発展に大きく貢献していることから、今回の受賞に至った。同賞は、三井化学グループが2004年に制定。化学と化学産業の持続的発展への寄与を目的に、世界の触媒科学分野で特に優れた業績のある研究者を表彰している。2005年に第1回の表彰を行っており、今回は第8回目となった。授賞式と記念講演は、新型コロナウイルス感染拡大を鑑み、来年秋の実施を予定している。
なお、「三井化学 触媒科学奨励賞」は2氏が受賞。スタンフォード大学助教授のMatteo Cargnello博士は、触媒構造と触媒活性の関連をこれまでにない精度で解明した固体触媒科学の進展への寄与により受賞。
また、東京大学准教授の岩﨑孝紀博士は、遷移金属アニオンと典型金属カチオンの協調触媒を用いる様々な有機合成反応を開発した点が高く評価された。
2020年7月28日
2020年7月28日
帝人はこのほど、新素材の研究開発でのデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けて、日立製作所との協創を開始すると発表した。
帝人は中期経営計画の中で、イノベーション創出基盤の強化による事業機会創出の加速を掲げている。デジタル技術の活用はその重要施策であり、新素材の研究開発についてもデジタル技術を駆使して多様性・生産性・創造性を高め、研究開発力の強化を図っている。
こうした中、同社は固有の研究開発プロセスにまで踏み込み、進化し続けるデジタル技術を幅広く活用する仕組みを構築するため、ICT分野で先進の技術群をもつ日立製作所との協創を開始することを決定。この取り組みによって研究開発のDX化を進め、データの可視化と予測に基づく新しい研究開発スタイルへの転換を図り、新たな知見の獲得や新素材の迅速な探索を可能とするなど、新素材や複合化素材の開発で、さらなる多様化・効率化・高度化を目指す。
具体的には、①マテリアルズ・インフォマティクス(MI)の活用を加速することにより、研究開発の高速化と高度化、さらに新たな発想を創出、②社内外の技術情報や特許情報を単語抽出AIで統合データベースに自動蓄積し、社内で共用することにより、研究開発をより進展させる情報基盤を強化、③R&Dポータルサイトを構築し、統合データベースに蓄積された情報や各部署の技術の見える化により人や組織の連携を活性化することで開発スピードを向上、などの実現を目指す。
帝人グループは、多彩な高機能素材技術を活用し、社会と顧客のニーズに応え、新たな製品を送り出してきた。これからも、先進的なデジタル技術と様々なデータを駆使することにより、新素材の開発を加速し、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」の実現に向けて、社会に価値ある新たなソリューションを提供し続けていく考えだ。
2020年7月27日
2020年7月27日
2020年7月27日
日本触媒はこのほど、事業創出本部の吹田地区研究所内に「データサイエンス&インフォマティクス推進室」(DS&I推進室)を6月1日に新設したと発表した。
同社は過去10年にわたり、データサイエンス(DS)とマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を独自に運用しており、製法・物性・計測など多角的な研究データをベイズ推定(数値データから過去の経験まで様々な情報を確率的に統一して扱う方法論)により統合的に解析することで、アクリル酸触媒や高吸水性樹脂をはじめとする材料開発を推進してきた。
近年、製品開発全般で多様化する顧客ニーズへの対応と事業化までのリードタイム短縮への要求が益々高まっていることから、DS&I推進室を新設し、これまでDSやMIで蓄積した技術と知見をさらに発展させ、データ駆動型の研究開発を全社的に強化していく。
DS&I推進室では将来を見据えた設備投資と技術実証を行うとともに研究開発者のデータリテラシーの醸成を重要視し、当該人材の継続的育成と全研究部門への適切な配置を進めていく。中長期的には組織横断的な情報基盤の構築に取り組むことで、同社のデータ資源を研究開発戦略上のさらなる協みへと変革し、探索研究から事業化までの飛躍的な確度向上と期間短縮を目指す。
2020年7月27日
小河社長「利益で数百億円規模の事業機会を創出」
ダイセルは、連結子会社であるポリプラスチックス(出資比率:ダイセル55%、セラニーズ45%)を完全子会社化すると発表。セラニーズが持つ全株式を約1685億円で取得する。ダイセルは、ポリプラのエンジニアリングプラスチック事業を中核として、合成樹脂分野の事業再編を加速し、グループ内にある様々な製品群とのシナジー効果を追求していく方針だ。
電話会見を行った小河義美社長は「昨今のグローバル化の中で、特に同じ製品を持つセラニーズとポリプラの関係はかなり変貌を遂げてきた。ここ数年は様々な意見の相違が生じ、
2020年7月22日
日立化成はこのほど、同社および子会社の日立エーアイシー(HAIC)の小型フィルムコンデンサ事業を、タイツウ(川崎市中原区)に譲渡すると発表した。日立化成とHAICは、対象事業を今年10月1日付で承継準備会社(TAMC)にそれぞれ会社分割で承継し、同日付で全株式をタイツウに譲渡する予定。
HAICが製造し、日立化成が販売する小型フィルムコンデンサは大電流・高耐久で、高信頼・高品質が必須な車載用途を中心に評価が高い。顧客ニーズに応える製品改良などの差別化戦略を継続しているものの、コモディティ化の進展や競合の増加などが急速に進み、安定的な収益確保が難しい状況になってきた。
そうした中、日立化成はフィルムコンデンサの専業メーカーであり、OEMなどで長年の取引実績があるタイツウに対象事業を譲渡することを決定。タイツウは、対象事業の技術力と幅広い販売網を組み合わせ、車載用小型フィルムコンデンサ市場での競争力と販売力の強化により、さらなる事業拡大を図る。
一方、日立化成は、事業ポートフォリオの変革を進め、高収益基盤の確立に向けた施策を実行し、経営体質の強化を図っていく考えだ。