《化学企業トップ年頭所感》旭化成 小堀秀毅社長

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2021年1月6日

  旭化成グループは創業以来、時代に合わせポートフォリオの転換を図り、変化する社会へ柔軟かつダイナミックに対応し、新たな価値を提供し続けた歴史をもつ。そして来年、当社はいよいよ創業100周年を迎える。この大きな節目を機に、未来のあるべき姿を皆さんと一緒に描き、その姿を実現するための施策を構築していくが、その重要な一歩となるのが2022年度から始まる次期中期経営計画だ。

 今年は、次期中計が良い形でスタートダッシュを切れるよう、今後の事業戦略構築のベースとなる3つの取り組みを強力に推進していく。

 まず、「サステナビリティ」の実現に向けた取り組みの実行だ。気候変動対策やカーボンニュートラルへの取り組みなど、環境・エネルギー分野への貢献がいっそう求められている。脱炭素社会や水素社会の実現に向けて、アルカリ水電解水素製造やCO2関連技術といった当社の強みを生かした上で、社外とのコネクトを今まで以上に強く推進し、挑戦し、新たな社会価値創造に向けて邁進していこう。また、レジリエントな住まいや健康・安全なくらし、人の命を守るという視点でサステナビリティを追求していこう。

 次に、DX(デジタルトランスフォーメーション)のさらなる進化・加速だ。新型コロナの影響で世界ではデジタル化が急速に進んでいる。当社グループの強みである多様性を生かしてビジネスモデルを変革し、価値を創造していくためにDXの推進は必須だ。そのため、東京・田町に新しい実験室としてデジタル共創ラボ「CoCo-CAFE」を開設した。デジタル人財を集結させ、研究・開発、生産、販売、ビジネスモデル構築など各機能におけるDXの加速を目指す。今後はグループ横断組織の設置や2030年を見据えたDXビジョンを制定していく。

 最後に、「働きがい改革」の実行だ。生き生きと働ける環境づくりを通じて、皆さん一人ひとりが〝We want to work together(みんなと一緒に働きたい)〟という想いをもって、事業を通じた社会貢献の担い手であることを実感できる会社をつくっていく。実現に向けて制度やルール改革にも取り組んでいくので、皆さんも自らの目標を考え、達成に必要な専門性を身につけることを心がけてほしい。

 2021年のキーワードは〝変革〟だ。環境変化への危機感をもつと同時に、変化はビジネスのチャンス、業務改善のチャンスと捉えられる。これまでの延長ではなく、当社グループの良さを大切にしつつも、一人ひとりの成長と今後のグループの価値向上に向けて、大胆に挑戦し〝変革〟していこう。

《化学企業トップ年頭所感》住友化学 岩田圭一社長

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2021年1月6日

 昨年は、新型コロナウイルス感染症により、政治や経済、医療体制など広範囲に影響を受けた。今年は、2022年度からの次期中期経営計画を策定するが、アフターコロナの社会経済情勢を見据え、将来も社会から信頼される企業として存在し続けるためにどう進んでいくのかを考える年となる。まさに企業の真の力が問われる1年になるが、企業の力のベースとなる組織力を磨き上げていくために、次の3点の実践をお願いしたい。

 まず、自らイノベーションを起こすことだ。課題を見つめ直し、あるべき姿と現状の差を縮めようと苦闘する中からイノベーションは生まれる。一人ひとりが「自分ごと」として、変化を続ける環境において自分が担当する業務はどうあるべきかを考え、仕事の進め方の変革を含めたイノベーションの担い手となってほしい。

 次に、スピードを意識することだ。今は時代が大きく変化する過渡期にある。時代の変化を常に実感し、その変化に負けないスピードで行動することを意識してほしい。そのためにも、変化の底流にある方向性を押さえ、素早く着手し、プロセスを進める過程で機敏かつ柔軟に軌道修正する能力を身に付けてほしい。

 最後に、多様性を高めることだ。組織の力を最大化する上で重要なことは現場力の一層の向上だ。変化していく社会では、自分の価値観や従来のやり方に固執していては決して飛躍や成功は望めない。また、コロナ禍で対面のコミュニケーションが制限される中では、相手の気持ちに思いを致すことが重要になる。国籍や性別をはじめ各々がもつバックグラウンドにかかわらず、全ての社員がお互いを尊重し、多様性がしっかり根付いた組織を目指してほしい。

 新型コロナは様々な変化をもたらした。中でも、「デジタル革新の社会実装の加速」と「サステナビリティ」の2つの長期的なトレンドが、今年はさらに大きなうねりとなり、当社グループの事業にも大きな影響を与えるだろう。社会基盤を支えるとともに、革新的な素材や技術を開発し新たな価値を創造する「イノベーションの先兵」として、化学産業の役割はますます拡大する。化学産業に従事する誇りと責任感をもって、引き続き、社会価値と経済価値を共に創出していくことを目指し、諸課題に取り組んでいこう。

《化学企業トップ年頭所感》三菱ケミカルホールディングス 越智仁社長

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2021年1月6日

 昨年は、新型コロナウイルス感染症によりリーマンショックを上回るダメージが生じた。世界経済の本格的な回復は2022~2023年まで遅れるという見方も強い。コロナ感染症の影響で最も変化が実感されたのは「働き方」だ。急速にテレワークの比率が高まり、製造やR&Dにおいても自動化やリモート化が進み出している。コミュニケーションや仕事自体のあり方に本質的な変化が生じている以上、私たち一人ひとりが満足いく仕事をできているか、充実感を得るためにはどうしたらいいかが、いっそう深く問われていると強く感じている。

 KAITEKI健康経営は、個人の健康と働き方改革を車の両輪とする取り組みだ。コロナ感染症は健康経営の意義をあらためて際立たせており、変化を奇貨として、さらに推進をしていく。

 三菱ケミカルでは4月から新人事制度が始まる。従来の制度を、独自の「ジョブ型」制度に変革していくが、欧米型の制度とは一線を画し、従業員の向上心と仕事への満足度を高めていくことを主眼としている。健康経営と相まって、一人ひとりの多様性を生かし、活力ある職場をつくりあげてほしい。

 世界を見ると、環境問題や社会問題は深刻さを増し続けている。地球温暖化、食糧・水、社会保障の持続可能性、経済的格差、文化的断絶といった難問が山積しており、早急な対処が求められている。一方で、デジタル、通信、バイオ、医療分野など、科学技術の急速な進化が、大きな変革を呼び起こしている。

 当社は、2030年にあるべき姿を見定めた中長期的な経営基本戦略「KAITEKI Vision30(KV30)」を策定した。KV30を基盤として、新たな中期経営計画(2021~2025年度)の策定を進めているが、最初の2年間はコロナ感染症がもたらした事象に即応しつつ、集中的なダメージからの回復と経営基盤の強化、事業成長施策の実行に重点を置く考えだ。

 私たちを取り巻く環境は、常に先行き不透明なため、当社の企業理念「人、社会、そして地球の心地よさが続いていくことをめざし、Sustainability、Health、Comfortを価値基準として、グローバルにイノベーション力を結集し、ソリューションを提供していくこと」を達成するという強固な意思が、より重要になる。4月からジョンマーク・ギルソン新社長の下で、三菱ケミカルホールディングスグループがますます成長していくことを期待している。

《化学企業トップ年頭所感》信越化学工業 金川千尋会長

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2021年1月6日

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行が続く中、皆さんには国内および海外の事業所で工場の安全かつ安定した操業に力を注いでいただき、感謝申し上げます。

 さて、新型感染症は世界経済にも深刻な影響を及ぼしていますが、皆さんの献身的な取り組みとご努力により、当社では底堅い業績を維持してまいりました。その結果、当社はお客様や投資家をはじめ社会の多くの方々から大きな信頼と期待を寄せていただいております。これにお応えするためにも、本年は昨年10月に公表した業績目標を何としてでも達成することが重要です。現在の経済情勢を考えますと、決して容易なことではありません。しかしながら私たちは、逆風の中にありましても不屈の精神により、問題を乗り越えながら成長してきた実績があります。今こそ私たちの底力を発揮し、力強く前進してまいりましょう。

 そのためには、まず既存事業をさらに強くすること、そして新しいお客様の開拓、新しい用途の開発、新しい製品の事業化が欠かせません。同時に、日々の仕事の中では、安全で安定した操業と徹底した品質の管理に全力を注ぐことが重要です。安全と品質こそが私たちの競争力の源泉です。この点を常に意識し、毎日の仕事の着実な積み重ねを大切にしてください。

 また、私たちが引き続き事業を発展させていくためには、地球温暖化対策をはじめとした地球環境への配慮や貢献が欠かせません。すでに、当社では環境に貢献する数多くの製品や技術を世界へと送り出しています。こうした実績の上に立って、皆さんは自信をもって地球環境への負荷を減らす製品の開発、販売ならびに生産過程での環境負荷の低減に一層力を発揮してください。お客様や社会が求める製品の安定供給、独創的な新製品の開発や新サービスの提供を通じて、2021年を信越化学グループの飛躍の年といたしましょう。

出光興産 出光ライオンコンポジットを連結子会社化へ

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2021年1月6日

 出光興産はこのほど、持分法適用会社である出光ライオンコンポジット(ILC)の合弁契約締結先であるライオンが保有する全株式を譲り受け、合弁契約を解消すると発表した。なお、合弁解消日は4月1日を予定している。

 ILCは1979年に出光興産とライオンとの合弁会社「カルプ工業」として設立。難燃性や耐熱性、高剛性などの機能をもつプラスチック複合材料専門メーカーとして、幅広い産業分野に数多くの新素材を提供してきた。

 今回、出光興産は、事業ポートフォリオでの高機能材事業拡大を企図したエンジニアリングプラスチック分野の中期的戦略などに鑑み、ILCを連結子会社化することが両社の企業価値向上に資するものと判断し、ライオンと株式譲渡契約を締結した。出光興産は合弁解消後も、ライオングループとプラスチック原料の提供などを通じて連携していく考えだ。

 

出光興産 シェルルブリカンツジャパンの株式譲渡を完了

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2021年1月6日

 出光興産は5日、予定通り昨年12月30日付で、同社の完全子会社であるシェルルブリカンツジャパン(SLJ)全株式の、シェル・オーバーシーズ・ホールディングスへの譲渡手続きが完了したと発表した。

 出光興産は2019年4月に昭和シェルと統合し、潤滑油では出光ブランドとSLJが手掛けるシェルブランドの両方を手掛けていた。こうした中、出光興産は競合するブランド事業を独立させるため、昨年8月に、SLJの株式をシェル・オーバーシーズ・ホールディングスに譲渡する契約を締結していた。

 今後、出光興産は出光ブランドに経営資源を集中し、グローバルサプライヤーとして事業拡大を目指す。

東ソー 周南市の永源山公園、ネーミングライツを取得

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2020年12月28日

 東ソーはこのほど、山口県周南市の永源山(えいげんざん)公園のネーミングライツ(命名権)取得について、周南市と契約を締結した。これにより当公園の愛称は、2021年4月1日から社名を冠した「TOSOH PARK 永源山」となる。

ネーミングライツを取得した永源山公園
ネーミングライツを取得した永源山公園

 東ソーは、創業以来85年の長きにわたり、同市に所在する南陽事業所を主力生産拠点として企業活動を行ってきた。

 永源山公園は、南陽事業所から徒歩圏内に位置し、四季折々に数多くのイベントが開催されるとともに、市民の憩いの場として親しまれている周南市を代表する都市公園。

 地域に根差して事業活動を行ってきた同社としては、多くの市民に利用されている地域社会の交流拠点である公園へのネーミングライツによる支援を通じて、地域社会に一層貢献するとともに、同社グループのCSR活動の充実にもつなげていく考えだ。

住友化学 CDPの気候変動と水セキュリティ対応で最高評価

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2020年12月25日

 住友化学はこのほど、気候変動および水セキュリティ対応で、目標設定、行動、透明性の点で特に優れた活動を行っている企業として、CDPにより「気候変動Aリスト2020」と「水セキュリティAリスト2020」に選定された。最高評価であるAリストへの選定は、気候変動は3年連続、水セキュリティは初となる。

 2000年に設立されたCDPは、企業や政府などによる温室効果ガス排出削減や水資源管理、森林保全を促進している国際NGO。現在、世界の機関投資家を代表して、主要企業の環境分野に関する取り組みの情報を収集し、評価している。今回、CDPに環境情報を開示した約9600社のうち、気候変動および水セキュリティの両方で最高評価を獲得したのは世界で64社(日本企業は17社)。

 住友化学は、環境負荷低減への貢献を重要課題(マテリアリティ)の1つと位置付けている。気候変動対応では、2018年に総合化学企業として世界で初めてSBTイニシアチブによる認定を取得したほか、「Sumika Sustainable Solutions(SSS)」などを通じて、製品ライフサイクル全体での温室効果ガス排出削減に取り組む。水セキュリティ対応では、各生産拠点において水リスク評価を実施の上、水使用量削減の取り組み強化や、工業排水浄化の高度化を図るとともに、気象災害の激甚化に対応するための防災対策を強化し、安定供給に努めている。

気候変動と水セキュリティ対応でCDPから最高評価
気候変動と水セキュリティ対応でCDPから最高評価

日本触媒 化粧品素材分野で共同開発、住商コスメと協業

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2020年12月25日

 日本触媒と住商コスメティクスはこのほど、化粧品素材分野で次世代商品の共同開発と販売を目的とした覚書を締結し、協業を開始すると発表した。

 近年、グローバル化粧品市場において求められる機能は、美白やスキンケア、アンチエイジングなど、地域やトレンドによって多様化している。また、肌にやさしい素材を使用した化粧品を使おうという潮流「クリーン・ビューティー」が広がり、効能だけでなく素材への関心も高まっている。最近では、ウイルスやPM2.5、花粉などが地肌や髪に付着するのを防ぐ素材や抗菌性のある素材の需要が急増するなど、多様化する消費者のニーズに応える新素材の開発が求められている。

 こうした中、両者は、多様化する消費者のニーズに応えるため、化粧品素材の共同開発と販売に関する検討を開始した。バイオポリマーやアクリル系ポリマーなどの皮膜形成剤や増粘剤で検討を始めており、他のアイテムについても検討を進めていく。

 住商コスメティクスは、グローバルな顧客網を生かして市場や顧客のニーズをくみ上げ、日本触媒が、触媒技術をベースとした合成技術と重合技術をはじめとする独自技術を活用した研究・開発を行うことで、多様なニーズに応える新素材を開発し海外化粧品メーカーへの販売を推進していく考えだ。