三菱ケミカル 赤色蛍光体特許侵害訴訟で中国企業に勝訴

,

2018年11月13日

 三菱ケミカルは12日、中国での赤色蛍光体特許侵害訴訟で、被告である煙台希爾徳新材料(Shield社)による同社特許の侵害を認める一審判決が、10月30日に出されたと発表した。

 三菱ケミカルは、2015年1月23日付でShield社に対して、物質・材料研究機構(NIMS)と同社が共有する赤色蛍光体に関する特許を侵害しているとして、中国での蛍光体製品の生産や販売などの侵害行為の差し止めと、損害賠償を求める訴訟を深圳(セン)市中級人民法院に提起していた。

 これに対し、同法院は同社の主張を認め、Shield社による当該侵害行為の差し止めと同社への合計600万元(約1億円)損害賠償金の支払いを命じる判決を下した。

 中国はLEDパッケージの最大の生産国であり、赤色蛍光体の主用途である白色LEDパッケージでも最大生産量を誇る。その中国で同社の主張を認めて差し止めと損害賠償を命じた今回の勝訴判決は、長年積極的に投資、事業展開を行ってきた同社にとって非常に意義深いものとなる。

 また、今回の勝訴判決は蛍光体産業のみならず、白色LED産業全体でも重要な意味をもち、今後の両産業の健全な発展と秩序維持につながる。同社は今後も、他社が同社特許を侵害する製品を実施するようなことがあれば、適正な対応を取る考えだ。

 

三菱ケミカル 人事(19年4月1日)

2018年11月12日

 [三菱ケミカル・人事](2019年4月1日)▽茨木研究所長加藤 邦泰▽技術部副部長高機能ポリマー部門高機能ポリマー企画部部長付宮忠司▽同部大垣事業所長松本良弘▽同部熊本事業所長勝浦章夫▽水島事業所事業所長付勝田一。

昭和電工 人事(11月16日)

2018年11月12日

 [昭和電工・人事](11月16日)▽川崎事業所生産技術部長後藤修一▽大分コンビナート生産技術部長桜井和宏▽情報電子化学品事業部ソルファイン部藤岡一孝▽同事業部同部長佐々木透▽出向昭和電工アルミ販売同社取締役藤丸一男▽アルミ圧延品事業部営業部長了木隆広。

旭化成 19秋冬「ベンベルグ」アウター素材展示会を開催

, ,

2018年11月12日

 旭化成は「2019 Autumn & Winter『ベンベルグ』アウター素材展示会∼Bemberg Outer Collection∼」を14、15日の2日間、The Garden Room(東京都目黒区)で開催する。

 同展示会では、世界の最先端を走る日本の産地企業が生地開発してきたこだわりのベンベルグ・アウター素材を、集大成して提案する。展示内容は①コンセプトコーナー「Experience Bemberg」②Feel Sustainability③3つの素材テーマ④4つのベーシックス⑤産地企業の生地ハンガー-の5つで構成。

 展示会場の中央にベンベルグを体感できるExperience Bembergコーナーを配置し、その周りを囲むようにFeel Sustainabilityと3つの素材テーマを展示。アパレルメーカーや小売店向けに、ベンベルグを分かりやすく提案するための4つのベーシックス・コーナーは、今回もアイテムごとに最適な素材を紹介、壁面には産地企業の生地ハンガーを、5つのカテゴリーに分けて展示する。

カネカの4-9月期 グローバル事業の成長が牽引し増収増益

,

2018年11月12日

 カネカの2019年3月期第2四半期の連結決算は、生産能力の増強を進めたグローバル事業の成長が牽引し増収増益となった。売上高は前年同期比5%増の3061億円、営業利益は同14%増の180億円、経常利益は同10%増の159億円、純利益は同11%増の107億円。

 Material Solutions Unitについては、Vinyls and Chlor-Alkaliで、塩化ビニル樹脂・カセイソーダの販売が国内外とも好調。塩ビ系特殊樹脂は国内の販売が堅調に推移した。

 Performance Polymersのモディファイヤーでは、非塩ビ向けなどの用途拡大が進み、アジア市場での旺盛な需要に応じて好調な販売となった。昨年稼働したマレーシアの第2系列も寄与した。変成シリコーンポリマーについても、マレーシア新設備が本格的に寄与し、販売が大きく伸びた。

 エポキシマスターバッチは、自動車向け構造用接着剤での採用が増加。生分解性ポリマーPHBHは、果物・野菜袋用途での採用が進んでいる。

 Quality of Life Solutions Unitのうち、 E &  I Technologyの超耐熱ポリイミドフィルムは、スマートフォンの高機能化に伴い需要量が増加。ポリイミド新製品の市場も拡大している。

 Performance Fibersについては、アフリカ市場で頭髪分野の需要が本格的に回復。難燃分野は欧米で作業服向けの販売が拡大した。Foam & Residential Techsは、台風や地震などの影響による漁獲量減少、土木・建築工事遅れに伴う需要低迷の中、販売が拡大した。

 PV & Energy managementについては、高効率太陽電池新製品の販売が拡大し、構造改革の進展と合わせ収益力が改善した。

 なお、通期の業績予想は前回発表から変更していない。

クラレの1-9月期 減価償却方法の変更などで減益に

,

2018年11月12日

 クラレの2018年12月期第3四半期の連結決算は、有形固定資産の減価償却方法の変更などで、ビニルアセテートセグメントが減益となったことなどにより、増収減益となった。

 売上高は前年同期比19%増の4499億円、営業利益は同2%減の572億円、経常利益は同4%減の548億円、純利益は同7%減の351億円。営業利益については、数量・操業度では同185億円のプラスとなったが、交易条件で同マイナス25億円、経費その他がマイナス172億円となり、全体として同11億円の減益となった。

 セグメント別では、ビニルアセテートは増収減益。各事業とも販売を伸ばしたが、有形固定資産の減価償却方法と耐用年数、全社共通費の配賦方法の変更が響き減益となった。

 ポバール樹脂・光学用ポバールフィルム・水溶性ポバールフィルムは、順調あるいは販売数量が拡大。PVBフィルムは原燃料価格上昇の影響を、EVOH樹脂「エバール」は、米国工場の定期修理と能力増強工事遅延の影響を、それぞれ受けた。

 イソプレンも増収減益。イソプレン関連では、ファインケミカル・熱可塑性エラストマー「セプトン」・液状ゴムともに数量が伸びたが、原燃料価格上昇の影響を受けた。 耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」も、自動車用途などで販売が拡大したが、原燃料価格上昇の影響を受けた。

 機能材料は増収増益。メタクリルは好市況が継続したことに加え、高付加価値品の販売が拡大。メディカルは歯科材料のジルコニア系製品の拡充が寄与した。カルゴン・カーボンは米国を中心に販売量が増加したが、炭素材料は汎用用途の販売量が減少した。

 繊維は減収減益。人工皮革「クラリーノ」は、ラグジュアリー商品用途への拡販が進んだ。生活資材では「クラフレックス」で高付加価値品の販売が拡大した。ビニロンは原燃料価格上昇の影響を受けた。通期の業績予想は、前回発表から変更していない。