ランクセス 米国エメラルド・カラマ買収で成長戦略加速

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2021年4月12日

 ランクセスはこのほど、米国のコンシューマー向け特殊化学品の世界トップメーカーの1つエメラルド・カラマ・ケミカル社を完全買収することに合意したと発表した。負債類似項目差し引き後の買収額は約10億4000万米ドルで、今年下半期に完了予定だ。昨年のエメラルド・カラマ・ケミカル社の売上高は約4億2500万米ドル、特別項目を除いたEBITDAは約9000万米ドル。ランクセスは、買収完了後3年以内に相乗効果によるEBITDAの上積み約3000万米ドルを見込んでいる。

 エメラルド・カラマ・ケミカル社は米国、オランダ、英国に生産拠点をもち、売上の45%が北米だ。食品保存料、家庭用・コスメティック用製品、香料、家畜飼料向け製品などコンシューマー向け特殊化学品が売上の約75%を占め、残りはプラスチックや接着剤産業向けの工業用特殊化学品だ。

 ランクセスはグローバルビジネスで、コンシューマープロテクション部門の製品や畜産衛生市場での製品を含む抗菌有効成分やバイオサイド製品などを強みとしており、今回の買収でこの分野のポートフォリオ拡大にさらに力を入れる。食品産業や畜産衛生など収益性の高い新たな応用分野を拡大し、さらに成長地域である北米での存在感を高めていく考えだ。

 

クレハ 「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定

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2021年4月12日

 クレハはこのほど、経済産業省と日本健康会議が共同で選出する「健康経営優良法人2021(大規模法人部門)」に認定されたと発表した。特に優良な健康経営を実践している法人を「見える化」し、社会的に評価を受ける環境を整備することを目標とした顕彰制度だ。

 同社は、働き方改革の重点テーマに「健康増進」を掲げ、従業員が健康で生き生きと働き続けることができるように「健康基本方針」を定めている。従業員の健康が会社の成長を支える基盤であるという考えの下、従業員の健康意識の向上に取り組んでいる。

 保健師による健康・生活指導をはじめ、ウォーキングイベントや禁煙チャレンジ、外部講師によるストレッチレッスンなどの健康増進の企画を定期的に実施するほか、アンガーマネジメント研修や外部専門機関のカウンセラーによる相談窓口の設置など、メンタルヘルス不調の未然防止に向けた取り組みを行っている。

 今後も、従業員が自律した健康づくりを実践できるように環境を整備するとともに、その取り組みを支援していく。

 

ENEOS 広島エリアで買い物代行サービスの実証開始

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2021年4月12日

 ENEOSは3月16日から、ライフサポートサービスの新規取り組みとして、広島県広島市中区全域と西区一部地域を対象エリアに買い物代行サービスの実証を開始した。

 同サービスは、利用者からの電話による注文内容をもとに、代行スタッフが商品を購入し自宅まで届けるもの。対象エリア内のスーパー・ドラッグストア店舗のほぼ全ての商品を最大2店舗で注文できるほか、商品の産地・価格帯・メーカーなどの指定、オーダー当日の配送といったきめ細かな対応が特長。代行料は、買い物かご2つ分、25kg以内で1店舗につき2000円(税込み:2店舗めはプラス500円)。2021年度下期中にはウェブ受付の開始を予定する。

 同実証では、事業採算性やサービス内容、プロモーション、オペレーションを検証するとともに、実証期間中に対象店舗の拡大といったサービスの拡充や顧客データを活用し、共働き世帯への洗濯代行サービスの訴求など、同社の手掛ける他サービスへの送客といったシナジーの創出も併せて検討していく。

 日本では、今後も見込まれる高齢化社会の進展・共働き世帯の増加に伴い、家事にかける時間や労力軽減へのニーズが高まっている。矢野経済研究所「2020年版 住まいと生活支援サービスの実態と将来展望」のまとめでは、家事代行サービス全体の市場規模は現在の880億円から10年後には約1.5倍に拡大する見込み。こうした中、ENEOSは実証結果を踏まえ、2022年度を目標に買い物代行サービスの事業化を目指す考えだ。

ユニチカトレーディングとシキボウ 繊維事業の企業間ビジネスで連携

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2021年4月12日

 ユニチカトレーディングとシキボウ繊維部門はこのほど、両社の営業・技術の両面で連携し繊維素材メーカーの強みを生かした新たな取り組みをスタートすると発表した。両社の強みを共有し、スピード感をもって新しい価値のある商品の開発と販売を強化する。インドネシアのグループ会社にも適用し、日本とインドネシア間の生産ネットワークも強化する。

 地球環境問題対策による大量生産・大量消費・大量廃棄の社会システムの見直しや新型コロナウイルス感染拡大防止対策などにより、世界中でライフスタイルや消費マインドが急変している。繊維素材メーカーも迅速に対応し、新しい価値観に合った商品を開発する必要がある。また国内の人口減少や生産拠点のグローバル化など、国内生産拠点の維持と技術伝承が困難な背景もある。

 ユニチカトレーディングは、独自の差別化ポリエステルや高機能ナイロン、コットン、再生繊維「シルフ」、複重層糸「パルパー」など特長ある独自の長短繊維を生産・販売。新型コロナウイルス感染防護対策用に、二成分複合型スパンボンド「エルベス」やスパンレース「コットエース」を使用したアイソレーションガウンの生地と製品を生産している。

 シキボウは、「健康快服」をコンセプトに人にやさしく快適な繊維素材の開発に取り組み、多種多様な機能加工を展開。特に衛生加工(消臭・抗菌・抗かびなど)に強く、抗ウイルス・抗菌加工「フルテクト」は新型コロナウイルスへの効果が確認され、一般衣料・ユニフォーム・寝装品に加え医療用製品・生活資材・コンサートグッズなど様々な繊維製品に採用されている。

 これら技術、知識・ノウハウを活用し、ユニチカトレーディングのフィラメントを使用したシキボウの商品開発、ユニチカトレーディングの生機・不織布に対するシキボウの差別化加工(液体アンモニア加工、抗ウイルス加工など)、ユニチカトレーディング「パルパー」とシキボウ「アゼック」の組み合せなどを計画している。また展示会のアライアンス・コーナーや共同展示など、積極的に新素材を紹介する。

 両社は、激変する繊維製品市場に向けて、互いに協力しながら新しい価値のある素材を開発し提案していく。

ユニチカ 人事(6月29日定時株主総会選任予定)

2021年4月12日

[ユニチカ・人事](6月29日定時株主総会選任予定)▽取締役上席執行役員技術開発本部長兼技術開発企画室長生産統括管掌北野正和▽同役員高分子事業本部長グローバル推進管掌東京駐在松田常俊▽取締役(非常勤)石川路子▽退任(取締役常務執行役員高分子事業管掌)、顧問榎田晃。

ENEOSホールディングス ENEOS 役員人事(3月31日)

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2021年4月12日

[ENEOSホールディングス・ENEOS・役員人事](3月31日)▽退任(ENEOSホールディングス常務執行役員秘書部・人事部・総務部・法務・危機管理部・調達戦略部管掌ENEOS常務執行役員秘書部・人事部・総務部・法務・危機管理部・調達戦略部管掌)田口聡▽同(ENEOSホールディングス常務執行役員経営企画部・ESG推進部管掌ENEOS常務執行役員経営企画部・ESG推進部・海外事業企画部管掌)、JX石油開発取締役副社長執行役員中原俊也▽同(ENEOSホールディングス常務執行役員監査部・内部統制部管掌ENEOS常務執行役員監査部・内部統制部管掌)佐藤能央(1日)▽ENEOSホールディングス取締役副社長執行役員社長補佐ENEOS取締役副社長執行役員社長補佐(供給計画部・需給部・原油外航部・物流管理部・販売企画部・リテールサポート部・広域販売部・産業エネルギー部・新規事業デザイン部・基礎化学品企画部・基礎化学品販売部・支店)新規事業デザイン部管掌横井敬和▽ENEOSホールディングス取締役副社長執行役員社長補佐(環境安全部・品質保証部)ENEOS取締役副社長執行役員社長補佐(環境安全部・品質保証部・製造部・工務部・技術計画部・水素事業推進部・FCサポート室・潤滑油カンパニー・中央技術研究所・製油所・製造所)岩瀬淳一▽ENEOSホールディングス取締役ENEOS取締役安達博治▽ENEOSホールディングス取締役副社長執行役員社長補佐(秘書部・経営企画部・経理部・財務部・インベスター・リレーションズ部・人事部・総務部・法務部)秘書部管掌ENEOS取締役副社長執行役員社長補佐(秘書部・経営企画部・経理部・財務部・インベスター・リレーションズ部・人事部・総務部・法務部・海外事業企画部・リソーシズ&パワーカンパニー)秘書部管掌谷田部靖▽ENEOSホールディングス副社長執行役員CDO社長補佐(監査部・内部統制部・広報部・IT戦略部・危機管理部・調達戦略部・未来事業推進部)IT戦略部・未来事業推進部管掌ENEOS副社長執行役員CDO社長補佐(監査部・内部統制部・広報部・IT戦略部・危機管理部・調達戦略部・未来事業推進部・機能材カンパニー)IT戦略部・未来事業推進部管掌齊藤猛▽退任(ENEOSホールディングス常務執行役員環境安全部・品質保証部管掌)、ENEOS常務執行役員製造部・工務部・技術計画部・製油所・製造所管掌木村裕之▽ENEOSホールディングス常務執行役員経理部・財務部・インベスター・リレーションズ部・広報部・危機管理部管掌ENEOS常務執行役員経理部・財務部・インベスター・リレーションズ部・広報部・危機管理部管掌田中聡一郎▽ENEOSホールディングス常務執行役員監査部・内部統制部・調達戦略部・環境安全部・品質保証部管掌ENEOS常務執行役員監査部・内部統制部・調達戦略部・環境安全部・品質保証部管掌染谷喜幸▽ENEOSホールディングス常務執行役員経営企画部・人事部・総務部・法務部管掌ENEOS常務執行役員経営企画部・人事部・総務部・法務部・海外事業企画部管掌椎名秀樹▽退任(ENEOSホールディングス執行役員環境安全部長)、ENEOS執行役員麻里布製油所長寺本光司▽同(ENEOSホールディングス執行役員広報部長)、ENEOS執行役員中部支店長松本啓介▽ENEOSホールディングス執行役員人事部長ENEOS執行役員人事部長君島崇史。

【化学企業 入社式訓示⑥】東洋紡 竹内郁夫社長

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2021年4月9日

 当社の創業者である渋沢栄一氏は、150年も前にサステナブル(持続可能)な社会づくりやSDGsに通じる思想をもっていた。当社はそうした志の下で作られた会社になる。渋沢氏の座右の銘の1つであり、思いのこもった言葉「順理則裕(じゅんりそくゆう)」を企業理念としている。「なすべきことをなし、ゆたかにする」といった意味だが、このことを誇りに思うとともに、一緒になって渋沢氏の志を実現していきたい。

 皆さんはこれから、人生の貴重な時間の多くを仕事に充てることになるが、ぜひ仕事を楽しんでもらいたい。仕事を楽しむためには、「主体的に考え、前向きに行動すること」が必要だ。仕事を「自分事(じぶんごと)」として捉えることで、仕事の全体像や自分の役割などが見えてくる。仕事を通じてお客様や同僚に感謝されること、自分の製品が社会に役立っていると実感できること、いろいろと工夫してそれらを達成できたときの仕事の面白さは格別だ。その満足感を早く体験してもらいたい。また、自分の苦手な業務を通じて自分の能力が広がることがある。未知の分野を避けずに、ぜひ挑戦してほしい。

 今年は、東日本大震災から10年という節目の年にあたるが、私は、1995年の阪神淡路大震災の際に西宮で被災した。不安な日々を家族と過ごしながら「私たちは生きているのではなく、生かされているのだ」と実感した。私たちは、普通に仕事や生活ができることを当たり前のように思いがちで、つい不平や不満が出てしまう。今一度、ご両親やご親族、友人など多くの周りの人に支えられてきた結果として、今があることを考えてみよう。多くの方への感謝を忘れないことで、謙虚さ、真摯さが生まれてくるからだ。

 私も今日が社長としての初日で緊張しているが、社長としての責任を楽しめるよう、しっかり努力したい。皆さんも、変化を恐れず、変化を楽しんで、東洋紡の未来を作っていこう。そして、何よりも安全に留意してほしい。

日本包装機械工業会 JAPAN PACKを来年2月に開催

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2021年4月9日

 日本包装機械工業会はこのほど、「JAPAN PACK 2022(日本包装産業展)」を来年2月15~18日に東京ビッグサイトで開催するとし、説明会を行った。包装業界と関連業界の国内外の最新鋭機器・技術・サービスとそのユーザー・バイヤーが一堂に会する2年に1度の商談展示会で、加工から計量・充填・包装・印刷・印字・検査・梱包など製造工程全体のトレンドやトピックスを一貫して展示するもの。7月末まで、出展の申し込みを受け付けている。

 今回のテーマは「ともにつくる未来の包程式」で、「商品力の向上」「販売力促進」「SDGs×包装」の価値の創出を目指す。そして「生産性の向上」「地球環境への課題」「食料に関する問題」「安全安心の実現」「市場の拡大」をテーマに、包装に新たな付加価値を創出する製品・技術・サービスを展示する。なお前回の出展は国内外464社・団体で、包装・荷造機械、包装資材、包装用ロボット・関連機器・検査機などが上位を占めた。また来場者は3万3000人を超え、包装資材・印刷・委託包装、食品、流通・商社、機械・機械部品、医薬・化粧品分野の順に多かった。

 併せて包装・荷造機械の実績と見通しが報告された。昨年度の国内生産高は4718億円(前年度比2%増)。需要先は食品が2587億円(同7%増)、化学758億円(同8%増)、繊維・雑貨129億円(同68%増)、機械・電気110億円(同54%減)、その他583億円(同10%減)で、輸出は552億円(同1%減)であった。今年度はインバウンド、旅行・外食、コンビニの減少に対し、衛生製品、食品個包装、スーパー、通販の増加で、全体としては若干のマイナスを見込んでいる。来年度は各種経済指標が上方修正されるなど、守りから攻めに転じる契機になると期待感を示した。サプライチェーンでの種々の課題解決や持続可能な社会の実現など、包装の役割が世の中に欠かせないものであると宣言し発信していく考えだ。

東洋紡 リスクマネジメント委員会を設置、管理体制強化

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2021年4月9日

 東洋紡は、グループ全体のリスクの一元的管理を目的に、竹内郁夫社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を4月1日付で設置した。「サステナビリティ委員会」傘下にある、安全・防災委員会、PL(製造物責任)/QA(品質保証)委員会といった常設委員会が所管するリスクを統括する。

 同社は、昨年発生した犬山工場(愛知県犬山市)の火災事故や、医薬品とエンジニアリングプラスチック製品の品質に関する不適切な事案を重く受け止め、同委員会の設置を決めた。同委員会では、リスクマネジメント活動(特定・分析・評価・対応)を統括するほか、グループ全体のリスク管理に関する方針を策定することでリスクの未然防止・早期発見・再発防止を図るとともに、個別リスク発現時の適切な対応を可能とする実効的かつ持続的な組織・仕組みの構築と運用により、リスク管理体制の強化していく考えだ。

4月1日以降のカーボンニュートラル戦略推進体制
4月1日以降のカーボンニュートラル戦略推進体制