大日本住友製薬 再生細胞薬の共同開発中止でサンバイオと合意

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2019年12月18日

 大日本住友製薬とサンバイオ(東京都中央区)はこのほど、再生細胞薬「SB623」の慢性期脳梗塞を対象とした、北米(米国・カナダ)での共同開発を中止することで合意した。大日本住友製薬とサンバイオの米国子会社SanBioの間で2014年に締結した、共同開発とライセンス契約を解消する。

 北米の同剤に関する権利は、サンバイオグループ(サンバイオ・SanBio)に返還される。今後両社間での開発協力金やマイルストンなどの支払い・受領は発生しない。なお、大日本住友製薬は保有するサンバイオ株式を、現時点で売却する予定はない。

 サンバイオグループが慢性期脳梗塞を対象として米国で行った、フェーズ1/2a臨床試験の良好な結果を受けて、2014年9月に大日本住友製薬とSanBioは契約を締結。しかし、これに基づき2015年に開始したフェーズ2b臨床試験は、今年1月に主要評価項目未達という結果となった。その後実施した詳細解析も踏まえ、両社で今後の方針を協議し、契約を解消することになった。

 大日本住友製薬は同剤のフェーズ2b臨床試験の詳細解析を踏まえ、全社の事業戦略上の優先順位を検討した結果、共同開発を中止することを決定した。一方、サンバイオグループは、今後もグローバル展開を目指して同剤の慢性期脳梗塞を対象とした開発を継続する。

三洋化成 初の化粧品ブランド「Cheriage(シェリアージュ)」立ち上げ

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2019年12月18日

 三洋化成工業はこのほど、化粧品ブランド「Cheriage(シェリアージュ)」を立ち上げ、来春から中国での販売を開始すると発表した。完成版の化粧品を取り扱うのは今回が初めて。まずは、洗顔フォーム、バリアミスト、ルージュ、アイライナーの四商品を通販サイトを利用し中国市場に投入していく。

「Cheriage」ブランド。(右上から反時計回りに)洗顔フォーム、バリアミスト、ルージュ、アイライナー
「Cheriage」ブランド。(右上から反時計回りに)洗顔フォーム、バリアミスト、ルージュ、アイライナー

 同社は「変える。」をスローガンに様々なチャレンジを推進する中、その1つとして化粧品事業開拓に注力しており、昨年5月に「Sanyo Skin Coffret(コフレ=小箱)」プロジェクトを発足させた。

 今年10月には同プロジェクトを発展的に解消し、新たに「Beauty & Personal Care部」(BPC部)を設置して体制をさらに強化。同社がもつ技術を総合的に融合することで、スキンケア・ヘアケアを中心とした化粧品分野に向け、新たな価値を提案する化粧品原料の開発を行っている。

 同社の強みは、幅広い分野で活躍する界面制御技術をはじめとした多様なコア技術と、ニーズを機能と物性に翻訳し、最短ルートで組成・プロセスにつなげる開発スタイルだ。そのためには、技術や評価力の向上だけでなく、消費者の美容ニーズの把握が重要という考えから今回、化粧品ブランド「シェリアージュ」を立ち上げた。

 最終化粧品まで手掛けることで、中国での同社の認知度向上を図るとともに、末端消費者のニーズを直接把握し化粧品原料の開発へと反映させることが狙い。

セキ・ユウティン(左)とユウリ選手
セキ・ユウティン選手(左)とユウリ選手

 同ブランドは、同社がスポンサーを務め、中国と日本で活躍する中国人女子ゴルファー、石昱婷(セキ・ユウティン)、石昱莉(セキ・ユウリ)両選手とのコラボによって生まれた。

 ブランド名は、セキ姉妹が好きな桜のcherryとフランス語のcheri(最愛の)、age(時代)を組み合わせて名付けたもの。セキ姉妹のように、将来が期待される若い女性を対象に、コスメを使うことで外見のかわいさだけでなく、内面までキラキラ輝く強い女性になれるようなブランドを目指す。

 今後は、イメージモデルにセキ姉妹を起用し、ブランドの魅力を伝えていく。開発メンバーも、女性活躍推進の観点から、統括リーダーをはじめ女性を中心とした構成にした。高品質な日本製化粧品に対する信頼度が高い中国で、メインユーザーの女性目線でユーザーニーズを捉えていく。

三菱ケミカルインフラテック 受水槽「ヒシタンク」に追い風

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2019年12月18日

災害時の水確保が再評価、更新需要も取り込む

 毎年のように大規模な自然災害が発生する中で、生活に不可欠な飲料水を提供する受水槽が再評価されるようになっている。受水槽市場で国内トップシェアの三菱ケミカルインフラテック(MCIT社)は、レジリエンスの観点から新規拡販を行うとともに、更新につながる提案を行っている。

 MCIT社は三菱ケミカルの子会社で、住環境設備資材や社会インフラなどを製造・販売している。コンクリートや鋼板製が一般的だった受水槽市場で、1962年に国内初となるFRP(ガラス繊維強化プラスチック)製の受水槽「ヒシタンク」を発売した。これにより、従来品に比べ軽量で耐久性に優れ、より清潔な飲料水を提供することが可能になったことから、発売から半世紀以上が経過した現在も、国内トップシェアを維持している。

 同社によると今、「ヒシタンク」に追い風が吹いているのだという。バブル期に建てられたマンションやビルの受水槽が更新期を迎えており、これまでは

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三井化学 〝世界一過酷なマラソン〟完走の講演会を開催

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2019年12月17日

 三井化学は、がんを克服して「サハラ砂漠250㎞マラソン」に挑戦し完走した大久保淳一氏の講演会を、同氏が代表を務めるNPO法人5years(ファイブイヤーズ)と共催する。来年1月8日、午後6時30分~午後8時の開催。

サハラ砂漠を走る大久保氏
サハラ砂漠を走る大久保氏

 三井化学では、社員と会社から寄付を募る共同CSR「ちびっとワンコイン」の枠組みを通じて、昨年から5yearsの活動を継続支援している。同団体代表の大久保氏が、がんを克服して世界一過酷なマラソンの1つと言われる「サハラ砂漠250㎞マラソン」に挑む姿に共感。同氏の挑戦は、三井化学のコアバリューの一つ「チャレンジ」を体現するものであることから、大久保氏のレースを支援した。

 レースには、同社が開発した眩しさを低減し、色の差を見分ける力をアシストするレンズ『NeoContrast』などを提供し、その効果を体感してもらった。今年4月、大久保氏は見事完走を果たした。

 開催場所は、三井化学本社4階「LINK Cafe -結-」(東京都港区東新橋1―5―2 汐留シティセンター)で、定員は50名。なお参加費は無料。参加申し込みは、専用メールアドレス(mci_cc_event@mitsuichemicals.com)で受け付けている。氏名、所属、連絡先(当日連絡の取れる電話番号)を明記のこと。

セミコン・ジャパン2019開催 工場スマート化など展示

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2019年12月17日

 SEMIは11~13日、東京・有明の東京ビッグサイトで、半導体の全工程から、自動車や産業分野のスマートアプリケーションまでをカバーする国際展示会「SEMICON Japan(セミコン・ジャパン)2019」を開催した。

セミコンジャパン 主催者企画では「SMART Applicationsゾーン」を設けたほか、震災が多発する日本で必要なBCP(事業継続計画)に関する展示・セミナーなどを行った。「SMART Applicationsゾーン」は「SMART Transportationエリア」と「SMART Manufacturingエリア」で構成。「SMART Transportationエリア」では「自動運転パビリオン」で自動運転ソフトを搭載した自動車を披露したほか、半導体製造工程の搬送技術などを紹介した。

 同エリアに出展した帝人は、RFID管理システム「レコピック」の

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旭化成 米にマーケティング拠点新設、自動車分野を強化

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2019年12月17日

 旭化成は16日、米子会社の旭化成アメリカが北米での自動車分野を中心にさらなるマーケティング活動強化を図るため、ミシガン州ノバイ市にノバイ事務所を開設したと発表した。

ノバイ事務所
ノバイ事務所

 ノバイは、BIG3(ビッグスリー)と呼ばれる米系大手自動車メーカーが本社を構えるデトロイト近郊に位置し、周辺に多くの部品メーカーが所在する。自動車産業の中心地に北米の自動車関連マーケティング機能を集約させることにより、急激に変化するモビリティ分野のニーズに合った製品の提案を行っていくのが狙い。同時に、北米にはモビリティ分野以外にも多くの成長分野があり、それらの分野での新規事業創出を加速していく。

 具体的には、今年4月に旭化成本社に新設したマーケティング&イノベーション本部と連携することで、マーケティング機能をさらに強化していく考えだ。同社は、中期経営計画「Cs+(シーズプラス) for Tomorrow 2021」の中で、マテリアル領域の価値提供注力分野としてモビリティを掲げている。

 北米で同分野に展開するカーシート素材、コンパウンド樹脂、バッテリーセパレーター、電子部品などの製造や販売、顧客に対する技術支援活動などを行っており、大手自動車メーカーに数多く採用実績がある。

 2017年に27品目(現在は35品目)の部材・システムを搭載するコンセプトカー「KXY(アクシー)」を、今年5月には未来の車の快適な車室空間を具現化したコンセプトモック「AKXY POD」をそれぞれ発表し、各種展示会を通じて自動車メーカーや部品メーカーをはじめとする顧客と、未来の自動車・サービスのあり方について議論を進めている。同社は今後も、顧客満足の向上と新たな価値の創造を通じて、北米での事業を積極的に拡大していく。

ダイセル 人事(2020年1月1日)

2019年12月17日

[ダイセル・人事](2020年1月1日)▽リサーチセンタービジネスモデル調査グループリーダー、同センター長補佐堀信介▽同センター研究開発グループ主席部員須貝幸廉▽同センター事業化調査グループリーダー、同センター長補佐小杉教之▽事業支援本部総務・秘書グループリーダー、同本部法務グループリーダー林一郎▽同本部総務・秘書グループ主幹部員松山房喜▽特機・MSDカンパニーMSD技術開発センター商品開発室主席部員吉田諭▽同カンパニー特機事業部第二生産部長、同カンパニー同事業部グローバルガス発生剤統括室主任部員兼ダイセル・セイフティ・システムズ第一工場主任部員井河原勲(2020年2月1日)▽サステナブル経営推進室Gr企業統括グループ主任部員望月靖。

ダイセル 役員人事(2020年1月1日

2019年12月17日

[ダイセル・役員人事](2020年1月1日)▽生産本部長、常務執行役員大竹工場長上野貴史▽MAC‐Cプラントおよび1,3BGプラント建設プロジェクト担当、常務執行役員姫路製造所長兼同製造所網干工場長協同酢酸社長白子直秀▽生産本部副本部長、執行役員デジタル戦略室担当レスポンシブル・ケア室担当エンジニアリングセンター担当事業創出本部長補佐飯山尚志。

ダイセル 組織改正(2020年1月1日)

2019年12月17日

[ダイセル/組織改正](2020年1月1日)▽リサーチセンター「戦略企画グループ」を「ビジネスモデル調査グループ」に改称する▽リサーチセンター「事業化推進グループ」を「事業化調査グループ」に改称する。

ランクセス 南アのクロム鉱山の株式を地元企業に売却

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2019年12月17日

 ランクセスはこのほど、南アフリカ・ルステンブルクのクロム鉱石鉱山の保有株式74%を、クローバー・アロイズに売却すると発表した。クローバー・アロイズは同国のクロム鉱石粒子サプライヤー。両社は11月15日付で売却に関する合意書に調印し、売買価格を公表しないことで合意している。

 株式譲渡は関係各国の独占禁止法規制当局の承認を経て、2020年末までに完了する予定。鉱山の残りの株式26%は、従業員と複数の個人投資家で構成される少数株主のダーレムが引き続き保有する。

 ランクセスは今年8月、すでにクロム化学品事業を、中国の兄弟科技に売却することを発表している。ランクセスによると、同社は近年、特殊化学品の事業ポートフォリオに注力することを明確に掲げ、その戦略を体系的に推進している。このため、クロム化学品事業の売却に続いて、同事業の重要な原料であるクロム鉱石鉱山の保有株式を売却することは、戦略的に理にかなったものになるという。

 鉱山では約500人のスタッフと1000以上の請負業者が従事しており、鉱山から採掘されるクロム鉱石は、フェロクロムや化学業界の原料、半導体用途で使われている。