AGCの1-9月期 減収減益も前期を底に回復基調

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2020年10月30日

 AGCは29日、2020年12月期第3四半期(1-9月期)の連結業績(IFRS)を発表した。売上高は前年同期比10%減の1兆128億円、営業利益45%減の406億円、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は53%減の135億円だった。戦略事業はコロナ禍の影響を受けずに業績を拡大したが、ガラスと化学品は影響を強く受けて減収減益となった。全般では第2四半期(4-6月期)を底に、回復傾向にある。

 セグメント別では、ガラスセグメントは売上高17%減の4659億円、営業損失219億円(316億円の悪化)。建築用は経済活動再開に伴い全地域の出荷が対前四半期で増加し稼働が改善。自動車用は依然厳しい状況の中、各国自動車生産の回復で増加した。

 電子セグメントは売上高5%増の2101億円、営業利益61%増の272億円。液晶用ガラス基板の出荷は影響なく、ディプレイ用特殊ガラスはスマホ市場回復に伴い出荷は増加。オプトエレクトロニクスや半導体関連の電子部材の出荷に大きな影響はなかった。

 化学品セグメントは売上高8%減の3216億円、営業利益26%減の325億円。クロールアルカリ・ウレタンは東南アジアのカセイソーダ市況の低迷はあるが塩ビ市況は回復傾向だ。フッ素関連は一部コロナ禍の影響が緩和されたが、輸送機器向けは減少。ライフサイエンスは新型コロナ関連ワクチンの新規受託もあり堅調に推移している。

 セラミック・その他セグメントは売上高6%減の577億円、営業利益8%減の29億円だった。

 通期連結業績予想は、新型コロナウイルス感染拡大による影響は事業や地域で差はあるが、経済活動の段階的再開に伴い緩やかに回復するとの前提の下、売上高と営業利益を上方修正した。売上高8%減の1兆3900億円(前回予想比400億円増)、営業利益は46%減の550億円(同150億円増)、親会社の所有者に帰属する当期純利益は据え置き、60%減の180億円を見込んでいる。

積水化学工業の4-9月期 減収減益も利益は回復傾向に

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2020年10月30日

 積水化学工業は29日、2021年3月期第2四半期(4-9月期)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比12%減の4900億円、営業利益47%減の221億円、経常利益52%減の204億円、純利益57%減の127億円となった。

 同日オンラインで開催された決算会見の中で、上脇太専務執行役員は、「コロナ影響による自動車や航空機の需要低迷、工事遅延、新設住宅着工数減少などにより減収減益となった。ただ、

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プラマテルズ 3月期中間決算(28日)

2020年10月29日

[プラマテルズ/3月期中間決算](28日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結=売上高23,255(▲22.7%)、営業利益285(▲47.9%)、経常利益210(▲59.0%)、純利益112(▲67.0%)。

大日本住友製薬 3月期中間決算(28日)

2020年10月29日

[大日本住友製薬/3月期中間決算](28日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結(国際会計基準:IFRS)=売上収益261,498(13.4%)、コア営業利益47,981(7.2%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益37,297(23.0%)。

 

トクヤマ 化成品とライフアメニティーが減収減益に

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2020年10月29日

 トクヤマは28日、2021年3月期第2四半期(4-9月期)の決算発表をオンラインで開催した。横田浩社長は「コロナの影響などにより減収減益となった。カセイソーダは国内販売数量が減少し、石化製品の市況が軟調だった。またロックダウンの影響で歯科材料や眼鏡材料の輸出が減少した」と総括した。売上高は前年同期比6%減の1432億円、営業利益11%減の129億円、経常利益8%減の124億円、純利益4%減の99億円となった。

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積水樹脂 3月期中間決算(27日)

2020年10月28日

[積水樹脂/3月期中間決算](27日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結=売上高27,313(▲12.5%)、営業利益3,696(▲10.3%)、経常利益4,080(▲7.3%)、純利益2,672(▲8.4.%)。

信越化学工業の4-9月期 コロナ禍など市況悪化で減収減益

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2020年10月28日

 信越化学工業が27日に発表した、2021年3月期第2四半期(4-9月期)連結決算は、売上高が前年同期比10%減の7105億円、営業利益は同13%減の1843億円、経常利益は同12%減の1922億円、純利益は同15%減の1403億円となった。

 セグメント別では、塩ビ・化成品事業は売上高が同16%減の2138億円、営業利益は同28%減の374億円。米国シンテックでフル操業を継続し、塩化ビニル、カセイソーダともに高水準の出荷を維持したが、4~5月の経済活動制限による市況の影響を受けた。欧州や国内拠点でも販売数量の維持に努めたものの、市況の影響を受けた。

 シリコーン事業は売上高が同14%減の992億円、営業利益は同34%減の206億円。汎用製品の価格下落に加え、化粧品向けや車載向けの需要鈍化が響いた。

 機能性化学品事業は売上高が同9%減の531億円、営業利益は同22%減の108億円。セルロース誘導体は、医薬用製品や塗料用製品は底堅く推移したが、建材用製品が振るわなかった。フェロモン製品やポバール製品は出荷が低調だった。

 半導体シリコン事業は売上高が同4%減の1891億円、営業利益は同1%増の755億円。ウエハー市場動向にバラつきが見られたものの、出荷水準の維持に注力した。

 電子・機能材料事業は売上高が同2%減の1096億円、営業利益は同1%増の335億円。希土類磁石は、経済活動制限により一時海外工場の稼働が影響を受けたが、ハードディスクドライブ向けは好調に推移した。フォトレジスト製品は、ArFレジストやEUVレジストを中心に総じて好調に推移。マスクブランクスも先端品が伸長した。光ファイバー用プリフォームは市況悪化の影響を受け厳しい状況となったが、大型パネル用フォトマスク基板は堅調だった。

 加工・商事・技術サービス事業は売上高が同13%減の454億円、営業利益は同12%減の64億円。信越ポリマーの半導体ウエハー関連容器の出荷は堅調だったが、自動車用入力デバイスが自動車市況悪化の影響を受けた。

 また、同日にコロナ禍で見送っていた通期の連結業績予想を発表した。売上高は前期比7%減の1兆4300億円、営業利益は同7%減の3770億円、経常利益は同7%減の3900億円、純利益は同10%減の2830億円を見込む。

 

JSRの4-9月期 コロナの影響でエラストマーが低迷

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2020年10月28日

 JSRは27日、2021年3月期第2四半期(4-9月期)の連結決算(IFRS)を発表した。売上収益は前年同期比19%減の1940億円、コア営業利益81%減の38億円、親会社所有者帰属損失7億円(前年同期比141億円減)となった。なお今年度より、経常的なビジネスより発生する利益をコア営業利益としている。

 セグメント別に見ると、デジタルソリューション事業部門は、売上収益0.1%増の738億円、コア営業利益1%減の169億円。半導体材料は顧客の稼働が好調となり販売数量を伸ばしたが、ディスプレイ材料とエッジコンピューティング材料の販売数量が減少した。

 ライフサイエンス事業部門は売上収益4%増の262億円、コア営業利益28%減の16億円。CRO事業(医薬品の開発支援事業)などの販売が拡大した。CDMO(バイオ医薬品の開発・製造受託事業)は定修が長引いた影響があった。コア営業利益は前年同期に発生した一時的収益がなくなった影響を受けた。

 エラストマー事業部門は売上収益36%減の586億円、コア営業損失127億円(前年同期から124億円悪化)。新型コロナウイルス感染拡大の影響による需要低迷により、販売数量は前年同期を大幅に下回った。上期のS-SBRについては、合成ゴム全体では30%減となる中、25%減と健闘しており、下期の回復を見込んでいる。

 合成樹脂事業部門は売上収益33%減の326億円、コア営業利益82%減の7億円。エラストマーと同様に、販売数量は前年同期を大幅に下回った。

 なお、通期連結業績予想については下方修正を発表。売上収益4200億円(前回予想比30億円減)、コア営業利益195億円(同35億円減)、親会社所有者帰属当期利益95億円(同30億円減)を見込む。

 オンラインの決算会見の中で、宮崎秀樹取締役常務執行役員は、「コロナ禍の影響が想定以上に石油化学事業に及んでおり、

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