NEDO ドローン運航管理システム相互接続試験を報告

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2019年11月1日

 NEDOは30日、都内で記者会見を開催し、10月23~24日に実施した同一空域で複数事業者のドローンが安全に飛行するための運航管理システムとの相互接続試験の結果を報告した。

NEDOの宮本プロジェクトマネージャー
NEDOの宮本プロジェクトマネージャー

 今回の試験にはNEDOプロジェクト参画の17事業者に加え、一般のドローン事業者12社が参加。福島県、南相馬市、福島イノベーション・コースト構想推進機構の協力のもと、「福島ロボットテストフィールド」(波江町)で飛行試験を実施し、運航管理システムの実用性や相互接続に関するセキュリティー対策の有効性を実証した。

 NEDOロボット・AI部の宮本和彦プロジェクトマネージャーは、「21種類もの多岐にわたる用途のドローンが、システムに相互接続した。試験では最大37機が

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NEDO CO2を有効利用するメタン合成試験設備が完成

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2019年10月31日

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はこのほど、国際石油開発帝石、日立造船とともに、CO2と水素からメタンを合成する試験設備=写真=を、国際石油開発帝石・長岡鉱場(新潟県長岡市)の越路原プラント敷地内に完成させた。

NEDO メタン合成 写真1 メタネーション試験設備 NEODは、CO2有効利用技術開発事業に取り組んでいる。同試験設備では、越路原プラントで天然ガス生産時に付随して出されるCO2と、水の電気分解によって製造された水素を合成することによりメタンを製造する。

 メタンを合成する反応器には、日立造船が開発した熱回収効率が高く、メタン合成能力の大型化に適したプレート型を採用。事業所内で分離・回収したCO2を用いたプレート型での試験は世界初の試みで、将来の大型化を見据えた取り組みとなる。

 試験設備のメタン合成能力は、1時間当たり8N㎥。今年度末までをめどに各種試験と連続運転を実施。今後の本格運転では、メタン合成プロセスの反応温度、反応圧力、反応負荷などのパラメータを種々変化させた最適化などの技術課題の評価・検討を行い、カーボンリサイクル技術の1つである、CO2を原料にメタンを生成する「メタネーション」技術の確立を目指す。

 事業規模は、2017~19年度の期間全体で約13億9千万円。火力発電などから排出されるCO2の削減は、気候変動対策として重要であり、またCO2を資源と捉えて、これを回収し、有効利用する「カーボンリサイクル技術」の開発も求められている。

 カーボンリサイクル技術としては、燃料や化学原料などの有価物へ再利用することが有用と考えられており、その中でもメタンは天然ガスの主成分で、エネルギーキャリアとして高いポテンシャルを持つほか、天然ガス(都市ガス)で使われている既存インフラを利用できるなど、大きな利点があると期待されている。

BASFジャパン 新規殺菌剤を発売、小麦の赤さび病などに高い効果

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2019年10月28日

 BASFジャパンはこのほど、畑作用の新規殺菌剤「イントレックス・フロアブル」の販売を開始した。小麦の赤さび病や雪腐病、てんさいの葉腐病、根腐病など、主に北海道で問題になっている畑作物の病害の防除で、高い予防と治療的効果を発揮するという。

 「イントレックス・フロアブル」はBASFが開発した新規有効成分ゼミウム(成分名:フルキサピロキサド)を含む、SDHIの系統の殺菌剤。北海道を中心に発生が見られる小麦の赤さび病の防除で、SDHI系統の薬剤はほとんど使用われておらず、「イントレックス・フロアブル」は耐性菌管理の新たな手段としての価値を生産者に提供する。

 浸達性と移行性に優れた有効成分のゼミウムは、植物体表面に速やかに強く吸着し、散布時に薬剤が接触しなかった部分にも成分が行き渡る。また、すぐに取り込まれない有効成分は葉の表面に結合し、徐々に吸収されることで優れた残効性をもたらし、作物を長期的に保護し病気の発生を防ぐ。

横浜ゴム アルプスアルパインとタイヤセンサーの開発を加速

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2019年10月25日

 横浜ゴムは乗用車用タイヤセンサーについて、アルプスアルパインと共同開発を進めていることを、現在開催中の「第46回東京モーターショー2019」のプレスカンファレンスで明らかにした。

 横浜ゴムはタイヤもCASEへの対応とIoT化が必須と考え、同モーターショーでは様々なCASE対応のための新技術を展示している。その中の「Connected(コネクテッド)」では、従来のタイヤ空気圧検知に加えて、摩耗検知と路面検知、それらのデータをデジタルツールで処理・管理していくソリューションビジネスの展開を視野に入れ研究開発を推進する。

 今後は、タイヤから得られたデータをいかにユーザーなどにフィードバックしていくかが必要だとし、そのためのシステムやアプリケーションの開発を重要課題に位置付けた。

 これらの取り組みが新たなタイヤビジネスの付加価値になっていくと予想されるため、タイヤセンサー開発の加速化が急務と判断し、アルプスアルパインと共同開発を進めている。電子部品メーカーのアルプスアルパインは、センサー開発のほか、システム設計力やソフトウェア開発力にも優れており、横浜ゴムは新しいタイヤビジネスモデルでのシナジー効果を狙う。

 横浜ゴムは、2004年に当時では国内タイヤメーカー初となる乗用車向けタイヤ空気圧モニタリングシステム「エアーウォッチ」を開発。また、トラックやバス用のモニタリングシステムは、運行傾向の分析やタイヤ点検時期の通知などユーザーの総合的な車両運行管理のレベル向上と、摩耗したトレッドゴムを新しく貼り替えて再利用するリトレッドタイヤの推進に活用している。

帝人など 医療物流管理システム開発、本格運用を開始

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2019年10月24日

 帝人は23日、シップヘルスケアグループの小西医療器と共同で開発した、医療機関向けのRFID物流管理(SPD)システムを北野病院(大阪市北区)が導入したと発表した。帝人と小西医療器は今後、北野病院での運用における業務改善効果を実証しながら、導入施設の拡大を図っていく。

帝人 「レコファインダー」とモニター
「レコファインダー」とモニター

 近年、医療現場では「高生産性・高付加価値」構造への転換が喫緊の課題であり、北野病院では「トレーサビリティの確立・安全性の向上・コスト管理」をキーワードに、院内の状況改善を検討していた。

 一方、帝人はICタグを貼付した管理対象物の入出庫や、ロケーション情報、使用実績を正確かつリアルタイムに読み取るRFIDシステム「レコピック」と「レコファインダー」を展開。また、小西医療器は、多数の病院施設でSPDシステムの運用実績があり、現在も物品運搬・在庫管理に関する安定的なシステムの立ち上げや、精度の高い分析提案に強みを発揮している。

 そこで両社は、技術やノウハウを融合させることで最適なソリューション提供が可能と判断。新システムを共同で開発し、今回の北野病院での導入に至った。

 医療分野では、院内物流の一部にICタグを活用するケースが多かったが、同システムは、医療材料などの管理対象物にICタグを貼付することで、SPD事業者の外部倉庫での入出荷から、病院への入荷、院内での使用に至るまで、物流業務全ての一括管理を可能とする。

 ICタグが貼付された物品カードを「レコファインダー」に投函するだけで、医療材料の使用実績が自動登録され、院外倉庫に情報が流れる仕組みになっており、発注業務の大幅削減が期待できる。

 また、保険償還物品や1000円以上の医療材料についても、ICタグを貼付し、使用時に剥がして患者台紙に貼り換え、読み取りボックスに投函することで、どの患者に何の物品を使用したのかを把握できるため、医療材料のトレーサビリティ確保による安全性の向上や、患者ごとの原価管理が可能になる。

 また、同システム導入後の現場運用への定着状況や安全性などを段階的に確認し、5年以内には、院外倉庫と院内物流を合わせた管理・作業工数を半減させる予定。今後、両社は北野病院での業務改善効果を実証し、さらに最適な運用方法を検討することで、新システム導入の価値の最大化を目指すとともに、他の医療機関への採用拡大に向けて連携強化を図る。

BASF 自動車・工業用コーテイング向けに高性能分散剤を発売

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2019年10月24日

 BASFは自動車・工業用コーティング向けに、高性能分散剤「Efka(エフカ)」シリーズの「PX4780」「PX4785」「PX4787」をグローバルで発売した。

 分散剤は着色コーティング処方の重要な要素で、一般的には分散効率・発色・透明性・光沢を改善する。一方で、塗膜層の物性を損なうおそれもある。

 新製品は高度なポリマー技術をベースに、この機能を変えるように特別に設計した。これらの高性能分散剤は、主剤の樹脂マトリックスと架橋することにより、優れた分散効率を発揮し、耐溶剤性や硬度などの塗膜特性を大幅に向上させる。また、カーボンブラックでの光沢の向上や、優れた漆黒性などにも寄与する。

LGイノテック 車載用5G通信モジュールを開発

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2019年10月23日

 韓国LGグループの関連会社で材料・部品メーカーのLGイノテックはこのほど、クアルコムの5G(第5世代移動通信システム)チップをベースとした、車載用通信モジュールを開発したと発表した。同チップを使用し、車載用モジュールとして適用可能レベルにまで開発したのは同社が初めて。

車載用の5G通信モジュール
車載用の5G通信モジュール

 「車載用5G通信モジュール」は、5Gを介して自動車と基地局間でデータを送受信し、無線ネットワーク接続を可能にするもので、車両の内部やルーフ部分の車載通信機器に搭載される。

 横40㎜×縦50㎜×厚さ3.5㎜と、クレジットカードの半分ほどのサイズに、同社の集積・超精密技術で通信チップやメモリ、RF(無線周波数)回路、あらゆるものを自動車とつなぐC‐V2X技術など480余りの部品を組み込みモジュール化した。

 また、モジュールの耐熱性を強化。5Gの特徴である高い発熱と車両ルーフへの直射日光に対しても容易に変形しないように、プラスチック系の新素材を使用し、材料の硬化と塗布過程で新たな工法を適用した。

 車載用途での5G通信モジュールの搭載量は、コネクテッドカーの普及に伴い大幅に増加すると予想される。市場調査機関であるIHSマークイット(IHS Markit)によれば、2023年の世界のコネクテッドカー販売数は、2015年の2400万台から7250万台に達すると予測。販売される自動車の約7割が、外部との通信機能を備えたものになるという。

 LGイノテックは、同モジュールの来年下半期の商用化を目指し、韓国国内をはじめ、日本・米国・欧州のグローバル自動車メーカーや車両部品メーカーを対象とし、プロモーション活動を積極的に推進している。「車載用5G通信モジュール」と次世代自動車の通信部品市場の攻略に乗り出した。

積水化学 新3階建て住宅を発売、自給自足と縮災機能強化

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2019年10月23日

 積水化学工業の住宅カンパニーは、エネルギー自給自足を目指す暮らしとレジリエンス機能を強化した、鉄骨系3階建てユニット住宅「新・デシオ」を、今月25日から全国(北海道、沖縄、一部離島地域と積雪地域を除く)で発売する。

3階建て住宅「新・デシオ」
3階建て住宅「新・デシオ」

 住宅カンパニーでは、環境問題と社会課題の解決や盤石な経営基盤の構築を事業の成長力と位置づけ、ESG経営を推進している。「新・デシオ」は、近年多発している自然災害時にも在宅避難を可能にするための備えを搭載し、都市部を中心により多くの顧客に安心を提供していく。

 「新・デシオ」の主な特長には、①蓄電池・電気自動車(EV)、エコキュートに太陽光発電システム(PV)で発電した電力を効率よく活用、②高い耐震性とレジリエンス機能で災害時も安心、③敷地対応力と外観デザインの強化で、より多くのユーザーへの多様な提案が実現などがある。

 PVで発電した余剰電力を、トライブリッドパワコンを活用し蓄電池やEVへ効率良く充電するだけでなく、エコキュートにも活用が可能となったことで、さらなるエネルギー自給自足の暮らしをアシストする。

 また、「VtoHeim」「飲料水貯留システム」「蓄電池自動充電機能」などのレジリエンス機能を採用することで、災害時の移動手段と飲料水、電力を確保し、1日も早い生活再建を目指す「縮災」に寄与する。

 同社は、2017~19年度の中期経営計画「SHIFT2019‐Fusion‐」の中で、住宅事業の戸建てシェアアップの施策の1つとして価格帯別商品ラインアップの強化を進めている。今月に先行して発表した勾配屋根住宅「新・ドマーニ」に続き、今回『新・デシオ』を発売することで、中~高価格帯商品での建て替え受注の増加を狙う。

 なお販売目標は年間400棟、販売価格は3.3㎡あたり84万円台から(消費税別途)。

東洋紡STC 強力PE繊維で競技ウエア生地を共同開発

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2019年10月21日

東洋紡の「イザナス」を使用した競技ウエア用生地
東洋紡の「イザナス」を使用した競技ウエア用生地

 東洋紡STCはこのほど、デサントと共同でフェンシング競技ウエアのジャケットとパンツ用の生地を開発したと発表した。

 同開発品は、東洋紡の超高強力ポリエチレン繊維「イザナス」を使用した新しい超高強力の生地。有機繊維として最高レベルの強度をもつ「イザナス」と、ポリエステル繊維を独自の技術で混用することで、これまで課題だった洗濯収縮の少ない競技ウエア用の生地を実現した。

東洋紡とデサントが共同開発したフェンシング競技ウエア
東洋紡とデサントが共同開発したフェンシング競技ウエア

 また、特殊な加工工程を設計することにより、「イザナス」の強度を保ちながら、優れた柔軟性を備えた生地にすることができ、ウエアの着用感や動きやすさの向上に貢献する。国際フェンシング連盟が公認試験として定める貫通試験をクリアし、日本製のフェンシング競技ウエアとして、初めて同連盟の承認を受けた。

 東洋紡の「イザナス」は、ピアノ線の約8倍の強度をもつ超高強力ポリエチレン繊維。優れた衝撃吸収性や耐光性、耐薬品性が特長だ。吸水による劣化がなく、水に浮くほどの軽量素材であるため、船舶用ロープや防護手袋のほか、ヘルメットなどの安全用具、釣り糸など、さまざまな用途で採用されている。土木・建築資材の補強をはじめ、高い熱伝導や負膨張性を生かした分野での利用も期待されている。

 東洋紡STCは今後も、高強度でありながらしなやかで耐摩耗性などに優れた、「イザナス」の特性を生かしたスポーツ用衣料向け製品の開発に注力していく。

NEDO 防犯映像をAIで検索・分析するサービス開発

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2019年10月18日

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は17日、都内で記者会見を行い、小売店の防犯カメラ映像から来店客の行動や商品を検索・分析するサービス「AI Search(AIサーチ)」を開発したと発表した。

渡邊プロジェクトマネージャー
渡邊プロジェクトマネージャー

 ロボット・AI部の渡邊恒文プロジェクトマネージャーは「NEDOでは『次世代人工知能・ロボット中核技術開発』プロジェクトを進めている。今回の技術は2017年のAIコンテストで採択されたもので、さらにブラッシュアップしたことで今日の発表に至った」とし、「AIの社会実装を加速するためには、技術開発と

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