日本ポリプロピレンフィルム工業会がこのほど発表した需給実績によると、1月のOPP(延伸ポリプロピレン)フィルムの国内出荷は、前年同月比5.5%減の1万6100tとなり、3カ月連続でマイナス、また、2万t台を割り込む結果となった。
用途別では、食品用が
2021年3月8日
2021年3月8日
帝人は、持続可能な社会の実現に寄与するマテリアル・ソリューションを幅広く紹介するオンライン展示会「テイジン マテリアル総合展」(https://material.teijin-exhibition.com/)を今月から開催しており、5月31日まで実施する。

帝人は、オンライン展示会をはじめ、商談会やウェビナーの開催、研究開発ならびに生産現場でのAI活用など、グローバルでDXを強力に推進。それらを通じて社会のニーズを先取りし、自社の高機能素材や複合技術で人々の安心・安全・快適で持続可能なライフスタイルに貢献するソリューションを創出・提供していくことで、「未来の社会を支える会社」を目指していく考えだ。
主な展示内容は、①「長寿命化」×「省資源化」=「循環型社会へ」、②「先端材料」×「最適化ソリューション」=「サステナブルモビリティ社会」、③「軽量化」×「高強度」=「防災・減災へ」、④「難燃性」×「高耐熱」=「火災現場や事故・犯罪での安全確保」、⑤「抗菌」×「高機能素材」=「安心・安全・快適な暮らしへ」といったテーマ別に、同社のマテリアル・ソリューションを幅広く紹介している。
2021年3月5日
宇部興産はこのほど、トヨタ自動車の燃料電池車(FCV)の新型「MIRAI」に、高圧水素タンクライナー向けナイロン6樹脂「UBE NYLON 1218IU」が採用されたと発表した。2014年に発売された先代モデルから継続しての採用となる。

「1218IU」は、「MIRAI」に搭載される高圧水素タンクの最内層の構成部材として使用され、水素が外部に漏れだすことを防止する樹脂ライナーの材料としての厳しい要件をクリア。ナイロン6樹脂としての優れた水素透過防止性能をもつとともに、水素ガスの充填や放出によるタンク温度の急激な変化に対する耐久性、また低温環境下の耐衝撃性などについても極めて優れた機械的性質を示す。

宇部興産は1959年からナイロン6樹脂の製造販売を開始。グローバルでの生産能力は19万8000tと世界有数の規模を保有している。近年ではより高度化する市場のニーズに対し、顧客との共同開発を通じたコンポジット事業の技術提案力や製品開発力、さらにその安定した品質に基づくソリューション提供型ビジネスを高く評価されている。また、日本・アジア・欧州・北米の4極体制により、「1218IU」についても高圧水素タンクの樹脂ライナー材料として適切なグローバル供給体制を確立している。
2021年3月5日
2021年3月5日
旭化成はこのほど、グループ会社である米クリスタルISの高出力殺菌用深紫外線LED(UVC LED)「Klaran」がダイキン工業の空気清浄機「UVストリーマ空気清浄機」(4月26日発売)に搭載されると発表した。

「Klaran」は、旭化成がもつ窒化アルミニウム単結晶基板製造技術と膜結晶成長技術により、ウイルスや菌の不活化に効果が高いとされる発光波長265㎚の帯域で世界最高出力を実現。また、昨年10月にはボストン大学NEIDLとの共同研究によって「Klaran」が発光する260~270㎚の波長が、新型コロナウイルスを不活化させることが実証されており、国内外でコロナ感染症向けのソリューションとして幅広い分野・アプリケーションでの採用が進んでいる。

今回、ダイキンより発売される空気清浄機では、従来の静電HEPAフィルターに抗菌剤を添着した集塵フィルター「抗菌HEPAフィルター」で捕捉したウイルスや菌に、ダイキン独自の強力な分解力のある「ストリーマ」と「Klaran」を組み合わせることで、ウイルスを30分で99%以上抑制し、菌を従来と比べ約10倍の速さで抑制する性能が実証されている。
旭化成は、今後もUV殺菌市場に向けた技術開発を通じてコロナ感染症をはじめとする様々な社会課題へのソリューションを提供し、〝いのち〟と〝くらし〟に貢献していく考えだ。
2021年3月5日
デンカは4日、CO2削減に貢献する高断熱ボード・成形体を開発したと発表した。高温環境下で長期間使用可能な高断熱素材として、2021年度上期より試験販売を開始する。

同開発品は結晶質アルミナ短繊維「デンカアルセン」に、無機材料設計の基盤技術を応用し自社開発した高耐熱・多孔質セラミックス材料。CA6(カルシウムヘキサアルミネート)を複合させることで、固体・気体熱伝導を低減し、特に1400℃領域高温下での良好な断熱性能を発揮する構造を実現した。これまで技術的に困難とされていた1000℃以上の高温下での良好な断熱性により、従来の耐火材と比較して、約60%のCO2削減効果が見込まれる。また、CA6を有効に適用したことで酸化鉄による耐浸食性も改善されることから、鉄鋼業向けへの採用も期待できる環境貢献製品。
デンカは、経営計画の中で高付加価値インフラ事業を重点分野と位置づけている。鉄鋼業界をはじめとする各産業界が2050年に向けてカーボンニュートラルに取り組む中、SDGsを羅針盤に持続可能な社会の実現に向けて同社の特色を生かした環境貢献製品の開発を進め、「真に社会に必要とされる企業」を目指していく。
2021年3月5日
2021年3月4日
塩ビ工業・環境協会(VEC)がこのほど発表した需給実績によると、1月の塩ビ樹脂(PVC)の総出荷量は前年同月比6.2%減の12万4000tとなり、3カ月連続でマイナスとなった。前月比で見ても6.4%減と2カ月連続で減少し、マイナス幅が拡大している。国内出荷は微減で推移しているが、1月の輸出が12.2%減の4万6400tと前年同月比で2桁減となったことが総出荷量の減少につながった。
斉藤恭彦会長(信越化学工業社長)は先月の定例記者会見で「国内と海外で事業が異なるが、塩ビの需要は世界的に底堅く着実に伸びている」との見解を述べ、海外需要は引き続き堅調だとの見方を示した。
国内出荷は、前年同月比2.2%減の7万7600tとなり16カ月連続で前年実績を割り込んでいる。製品別では硬質用が同4.7%減、電線・その他が同2.4%減と力強さがなかったのに対し、軟質用は同3.6%増となっており改善の兆しが見えている。なお、1月の生産は同9.5%減の14万t、末在庫は前月比12.4%増の14万5300tだった。
一方、会見では、進藤秀夫専務理事がトピックスとして、
2021年3月4日
三井化学ファインは3日、先月13日に発生した福島県沖地震による被災地の衛生性改善のため、次亜塩素酸ナトリウムと圧縮タオルを同梱した除菌タオル「FASTAID ウイルス・スウィーパータオル」を寄付したと発表した。NPO法人ジャパン・プラットフォームを通じて、現地で活動を続けるNPO法人オペレーション・ブレッシング・ジャパン(南相馬市)に1日、同製品720個を届けた。

今回の福島県沖地震により、一部被災地では断水が長引いている状況があり、地元自治体やボランティアによる飲料水の運搬が実施されている。しかしながら、生活用水の不足から衛生面の課題が残っているため、飲料水と共に「FASTAID」を各戸へ配布することになった。また、配布を担当する職員の感染症対策としても活用される。

「FASTAID」は、三井化学がNPO法人などと進める災害支援イノベーション共創イニシアチブ「More Impact(モア・インパクト)」から生まれたコンセプトを、三井・ダウ ポリケミカルのロック&ピール技術を活用して2in1パッケージにした災害支援イノベーション製品。使用したいときに袋を押すと次亜塩素酸ナトリウムが圧縮タオルに染み込み、除菌タオルが完成する仕組みで、災害時のみならず病院や介護施設、ホテル、乗り物内など様々な場面での使用が期待されている。
2021年3月4日
コロナ影響大、10月以降回復も120万t割れに
合成ゴム工業会がこのほど発表した生産・出荷・在庫実績によると、2020年の合成ゴムの出荷量は前年比14.5%減の118万8200tだった。
昨年は、2019年後半からの中国での自動車生産の減速に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、出荷量は1~9月まで前年同月比を下回って推移。特に4月に緊急事態宣言が発出されたことで5月の出荷量は前年同月比54.9%まで落ち込んだ。その後、6月以降は徐々に持ち直し、自動車生産が本格的に回復した10~12月はプラスに転じている。しかし、それまでのマイナス分をカバーできず2020年の合成ゴムの出荷量は120万tを割り込む結果となった。
品目別に見ると、SBRは