経産省・NEDO カーボンリサイクル産学官国際会議を開催

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2019年9月27日

 経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主催する「第1回カーボンリサイクル産学官国際会議」が25日、都内ホテルで開催され=写真、世界各国の産学官の第一人者や関係者などが参加した。

20190925カーボンリサイクル1 (1) 日本は今年2月に、CO2を炭素資源(カーボン)として捉え、これを回収し、多様な炭素化合物として再利用(リサイクル)する「カーボンリサイクル」を発表。この実現には世界各国の産学官と歩調を合わせ連携することが重要となる。

 今回の国際会議では、各国の革新的な取り組みや最新の知見、国際連携の可能性を確認するとともに、各国間の産学官のネットワーク強化を促進。特にG20で発表された「カーボンリサイクル技術ロードマップ」や、イノベーションを創出するための課題などについて議論を深めた。

 開会のあいさつで菅原一秀経済産業大臣は「本日の会議は

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三菱ケミカルHD 3Dプリンティングでデンマーク社に出資

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2019年9月27日

 三菱ケミカルホールディングス(MCHC)は26日、米国シリコンバレーに設立したCVC子会社のダイヤモンド・エッジ・ベンチャーズ(DEV)を通じ、独自の3Dプリンター技術により新たなソリューションを提供するAddiFab社(デンマーク・ジリンジ)に出資したと発表した。同出資とともに、DEVのパトリック・スエル社長がAddiFab社の取締役に就任する。

3Dプリンターによる成形例
3Dプリンターによる成形例

 AddiFab社は3Dプリンターや3Dプリンター用後処理装置、ソフトウェア、材料を開発・製造するスタートアップ。同社の主力プラットフォームであるフリーフォーム射出成形「FIM」は、同社3Dプリンターにより樹脂金型を形成、その金型を使って射出成形を行い、最後に金型材料を除去する成形方法だ。

 今まで不可能だった複雑な形状の部品設計や、成形が難しいエンジニアリングプラスチックなども射出成形が可能になり、従来にない多種多様な特性・形状の部品を製造できる。

 DEVのパトリック・スエル社長は「『FIM』は射出成形の均一性と信頼性に加え、3Dプリンターによるフレキシビリティとスピードを顧客に提供できる」と述べ、自動車向けや医療用に展開する樹脂に「FIM」を適用することで、今後のさらなる展開に期待感を示した。

 AddiFab社はすでに、ゴム・熱可塑性プラスチック・セラミック・超硬合金などの加工に「FIM」が適用できることを示している。また、MCHCグループがもつ幅広い機能性ポリマー(「ケトロン」「テファブロック」「トレックスプレーン」「DIAKON」「KyronMAX」など)も、「FIM」に適用できることを確認しているという。

 今後、事業会社の三菱ケミカルとの連携により、さらにその材料を増やしていく予定だ。MCHCは、昨年7月にDEVを設立し、グループ事業に新たな成長をもたらす、テクノロジーやビジネスモデルをもつスタートアップ企業との戦略的パートナーシップを進めている。AddiFab社への出資は、その第3号案件となった。

旭化成 髙山副社長が水素への取り組みを紹介

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2019年9月27日

水素閣僚会議で、原料として使う必要性も指摘

 旭化成の髙山茂樹副社長は25日に開催された「水素閣僚会議2019」のセクターインテグレーションワークショップ=写真=で、同社の水素への取り組みを紹介した。

セクターインテグレーションワークショップ 髙山副社長によると、同社には水素の製造に関わる基本的な技術として、食塩電解とイオン交換膜、電池のセパレーター、触媒技術がある。

 また、同社は創業地である宮崎県に7つの水力発電所を持ち、創業翌年の1923年には、水力発電の電力を使い電解によって水素を製造。この水素を使ってアンモニアの製造を始めたことが事業の始まりで、同社は「水素製造について、非常に長い歴史を持っている」ことを髙山副社長は強調した。

 現在、同社は国内やドイツで、アルカリ水電解システムによる水素製造の実証試験を行っている。中でも、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け、福島県浪江町で東芝エネルギーシステムズが進める「福島水素エネルギー研究フィールド」向けに受注した、大型アルカリ水電解システム(最大水素製造量2000N㎥/時)は、1ユニットサイズとして世界最大規模となる。髙山副社長はこうした実証試験を通じて「2025年ごろに商業化」させる方針であることを紹介した。

 また、モデレーターからの「水素には原料によってグレーだったり、グリーンだったりするものがあるが、それについてどう考えるか」との質問に対しては「化学会社なので、

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日本スチレン工業会 ポリスチレンの8月国内出荷が2カ月連続で減少

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2019年9月26日

 日本スチレン工業会がこのほど発表した需給実績によると、8月のポリスチレン(PS)の国内出荷は、前年同月比11%減の4万7000tで、2カ月連続でマイナスとなった。

 用途別では、包装用が同13%減の2万500t、電機・工業用は同20%減の5400t、雑貨・産業用は “日本スチレン工業会 ポリスチレンの8月国内出荷が2カ月連続で減少” の続きを読む

太陽石油 次世代ガソリンオイル「SN 0W‐16」発売

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2019年9月25日

 太陽石油は、0W‐16推奨のエコカーが主流になってきたことを踏まえ、SOLATO ECO PREMIUMシリーズの新たなラインアップ商品として、「SN 0W‐16」のSS店頭での販売を20日から開始した。

新商品の加わったSOLATO ECO PREMIUMシリーズ
新商品の加わったSOLATO ECO PREMIUMシリーズ

 同商品は高性能ベースオイル(VHVI)を配合した、次世代高性能省燃費ガソリンエンジンオイル。ハイブリッド車をはじめとする最新エコカーが推奨する、0W‐16という低粘度・低燃費を実現した。

 低温時の始動性に優れ、エンジン摩擦を防ぎ、スムーズな潤滑性能と効果的な清浄性能を備えている。また、CO2排出量の削減にも貢献する、環境に優しいオイルだ。同社はこの商品の発売に当たり、系列SSで様々なオイル販売促進ツール類を展開し、販売力のさらなる向上をサポートしていく。

凸版 PP・PEで高機能包材のモノマテリアル化を実現

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2019年9月25日

 凸版印刷はこのほど、世界初となるボイル殺菌・ホット充填が可能なポリプロピレン(PP)基材の透明バリアフィルム「GL‐X‐BP」と、ポリエチレン(PE)基材の透明バリアフィルム「GL‐X‐LE」を開発したと発表した。

「GL-X-BP」「GL-X-LE」の製品例
「GL-X-BP」「GL-X-LE」の製品例

 両製品は、同社が世界トップシェアを誇る透明蒸着バリアフィルムブランド「GL BARRIER」シリーズの新ラインアップ。ポリエチレンテレフタレート(PET)基材に加え、PP・PE基材である透明バリアフィルムの提供が可能となり、3素材すべてでのモノマテリアル高機能包材を実現させた。

 「GL‐X‐BP」は、耐熱・耐水性に優れる。PP素材としてはこれまで実現が難しかったボイル殺菌・ホット充填に対応しており、ベビーフードやフルーツコンポートといった液体内容物を含む食品など、より広い用途の高機能包材への利用が可能になる。

 「GL‐X‐LE」は、透明蒸着では世界初となるPE基材のバリアフィルムで、ペットフードやビーフジャーキーなど乾物類への採用が見込まれる。本来は蒸着加工が困難なPE素材に対し、同社の高度な加工技術によりバリア性を付与することで実現した。

 「GL‐X‐BP」については、ラミネーションフィルムとして来年前半ごろから、「GL‐X‐LE」は単層フィルムとして来月から、それぞれ海外を中心にサンプル出荷・販売を開始する予定。国内外の食品、トイレタリー業界に向けて拡販し、2025年にモノマテリアル包材関連受注全体で約200億円の売上を目指す。

 同社は今後も、リサイクル適性を高めた多種多様な内容物に対応するモノマテリアル包材の開発を推進し、プラスチック資源循環に向けた様々な環境配慮型パッケージの展開をさらに強化していく。