【国際化特集】昭和電工代表取締役社長 森川宏平氏

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2021年3月29日

世界で戦える会社へ進化、7月の実質統合からの1年が重要

現在の事業環境をどう見ていますか。

  化学業界に関していえば、昨年のコロナ禍で落ち込んだ需要が、徐々に戻ってきていると認識している。エレクトロニクス分野では、リモートワークの拡大で5Gの導入が一気に加速し、半導体や関連製品は活況を呈している。仮にコロナが収束したとしても、このトレンドは続いていくだろう。

 これは当社にとってプラスに働いている面もある。その1つの例がハードディスク(HD)だ。データ生成量の増大に伴いデータセンターへの投資が拡大されたことに加え、これまでSSDへの切り替えが進み減少が続いていたモバイルPC向けも、新興国を中心に教育現場でのリモート授業で使用するためHDを搭載した安価なモバイルPCのニーズが高まり、減少スピードが鈍化した印象がある。

エレクトロニクス以外の分野はいかがですか。

 モビリティについては、自動車生産の回復に従い当社の製品も昨年秋から回復してきているが、先行き不透明感が漂っており、

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《新春インタビュー》出光興産代表取締役社長 木藤俊一氏

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2021年1月25日

昨年を振り返って。

 昨年は、統合会社として中期経営計画2年目という大事な年になったが、新型コロナに振り回された1年だった。エネルギー供給会社である当社の使命は、いかなる環境下においても、石油供給のサプライチェーンを死守することだ。コロナ対策をしっかり行ってきたことにより、原油調達から製油所、物流、サービスステーション(SS)に至るまで、当社グループ各社の中でのクラスター発生を防ぐことができた。

 特に、4年に1度となる北海道製油所のメジャーSDM(シャットダウンメンテナンス)では、期間を3カ月に延ばすなど対策を講じたことで、延べ人数約10万人の作業員が1人の感染者も出さずに無事に完遂した。これを機に、

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《新春インタビュー》日本ゼオン代表取締役社長 田中公章氏

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2021年1月19日

2020年を振り返って。

田中公章社長 (正方形)
田中公章社長

 昨年は、米中貿易摩擦などにより世界経済が低迷する中、新型コロナウイルスの感染拡大によって上期(4―9月期)の業績は減収減益となった。エラストマー事業では、当社事業と関連が深い自動車産業が停滞したため、合成ゴムを中心に出荷が大幅に前年同期を下回った。夏以降は徐々に需要が回復しているが、特殊ゴムは自動車部品の中間・流通在庫が多い影響で依然として足取りが重い。ただラテックスは、コロナ禍がプラスに働き、ゴム手袋の需要が堅調となっている。

 一方、高機能材料については、

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【新年特集】化学産業、新常態をビジネスチャンスに転換

2021年1月6日

カーボンニュートラルへの対応、技術革新が課題

 わが国化学産業は、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化する中、厳しい環境が続いている。中国の経済活動が回復してきたことで、下期に入り需要は持ち直しつつあるものの、本格的な回復は2022年ごろになるとの見方が強まっており、今年も企業の底力が試される1年となりそうだ。

 対面業界を見ると、コロナ禍によって自動車のxEV化や通信業界の「5G」へのシフトが当初の想定よりも加速している。日本メーカーはこれまで技術力で差別化を図ってきたが、中国勢の台頭などにより競争が激化しており、成長戦略の見直しを迫られている。いかに安定収益を確保できる事業ポートフォリオを構築していくかが、今後の大きなテーマとなりそうだ。 

 一方、コロナ禍によって地球環境や社会のサステナビリティへの関心がいっそう高まる中、菅首相が2050年カーボンニュートラル宣言を表明した。今後、グリーンエネルギーへのシフトに加え、CO2を削減・有効利用するための方向性が示されると見られる。化学企業は、各社がもつ技術力によってイノベーションやブレークスルーを起こし、ソリューションプロバイダーとしての役割を果たしていかなければならないだろう。

 今回の「新年特集号」では、先行き不透明感が強まる中、コロナ禍による新常態をいかにビジネスチャンスに転換していくのかを全体のテーマに掲げ、化学業界を代表する首脳の方々に戦略や展望を聞いた。

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◇インタビュー◇

三菱ケミカル代表取締役社長 和賀昌之氏
▽サーキュラーエコノミーを世界的視野で推進、新組織も始動

旭化成代表取締役社長 小堀秀毅氏
▽慣習にとらわれず課題を解決、これからの時代を切り拓く

三井化学代表取締役社長 橋本修氏
▽ICTを第4の柱へと成長を加速、ヘルスケアも事業拡充

積水化学工業代表取締役社長 加藤敬太氏
▽昨年は構造改革が進展、中継目標達成と業容倍増を追求

東ソー代表取締役社長 山本寿宣氏
▽コロナとCO2への対応が課題、研究開発ではMIに注力

昭和電工代表取締役社長 森川宏平氏
▽統合プロセスは順調、化学の力で世界を変える会社を目指す

JSR 代表取締役社長兼COO 川橋信夫氏
▽コロナ前に後戻りはできない、前に向かって「動く」のみ

 

【新年特集】三菱ケミカル代表取締役社長 和賀昌之氏

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2021年1月6日

サーキュラーエコノミーを世界的視野で推進、新組織も始動

━2020年を振り返って。

 一番印象に残っているのは、従業員がコロナ禍でも安全安定操業に努め、大きな事故やトラブルもなく供給責任を果たすことができたことだ。

 ステイホーム、テレワークと言われながらもそれが許されない環境下では当然、感染の恐怖や懸念もあったはずだが、毎日出勤しプラントの操業を維持してくれた製造現場のスタッフをはじめ、どうしても出勤しなければできない実験などを進めてきたR&Dの研究員たちに非常に感謝している。また、皆さまにも消毒用アルコールやマスク、フェースシールドなどの化学関連製品がどれほど人々の生活に役立ち、化学産業がいかに必要不可欠かということをあらためて認識していただけたではないかと感じている。

 一方、業績面では、人の動きが止まり経済活動も停滞した中、我々化学産業は

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【新年特集】旭化成代表取締役社長 小堀秀毅氏

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2021年1月6日

慣習に捉われず課題を解決、これからの時代を切り拓く

━昨年を総括すると。

 2020年度の通期の見通しは、売上高2兆340億円、営業利益1400億円、経常利益1420億円、純利益870億円とした。マテリアル領域を中心に新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受け、残念ながら対前年比で減益となる見通しだ。当社グループの多様性を生かして、新型コロナの影響をできるだけ回避すべく経営に取り組んできた。しかし、行動制限により生産や消費活動が低迷したことにより、マテリアル領域を中心に自動車関連やアパレル関連などの需要が減少したことに加え、石化市況変動の影響を受けた。

 一方、感染拡大への対応として、マスクや消毒ワイパー向け不織布や医療用ガウンの提供に努めた。住宅領域では建築請負やリフォームなどが感染拡大の影響を受けたが、不動産部門が好調に推移した。ヘルスケア領域では米国での人工呼吸器の増産や、新型コロナ関連の医薬品製造用のウイルス除去フィルターなどの需要の伸びで、マテリアル領域の影響を多少カバーできた。

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【新年特集】三井化学代表取締役社長 橋本 修氏

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2021年1月6日

ICTを第4の柱へと成長を加速、ヘルスケアも事業拡充

━2020年の振り返りと2021年の見通しについて。

 昨年を振り返ると、4月が底で4~6月の事業環境は厳しく、7月以降に多少まだら模様ではあったが、マーケットが全体的に回復し始めてきたと感じている。当社が多く関わる自動車関連ビジネスについても、自動車の販売台数は4~6月が底で、7月からは徐々に戻り始めた。足元では中国はほぼ回復してきており、対前年比でもプラスになる見通しだ。米国も思ったほどは悪くはなく、欧州も回復の兆しが見えてきている。

 その一方で、アセアンはまだ厳しい状況が続いている。2021年について言えば、足元を見る限りでは、それほど大きな影響は受けておらず、今後、新型コロナウイルス感染拡大の第三波の影響がどれくらい出てくるかによる。ワクチンの接種開始による効果が出てくれば、一気に以前の状態にまで回復することは難しいとしても、

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【新年特集】積水化学工業代表取締役社長 加藤敬太氏

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2021年1月6日

昨年は構造改革が進展、中計目標達成と業容倍増を追求

━昨年はコロナによって世界経済が停滞しました。

 当社も新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けたが、結果として上期は計画以上の利益を達成することができた。その要因として、市況の回復に頼るのではなく、構造改革や固定費抑制を徹底したことで、前倒しで効果を発現できたことが大きい。下期については、コロナ禍からの回復を前提に当初予算を策定したが、たとえ回復が遅れたとしても、社会課題解決に寄与する製品の拡販と固定費削減の徹底により、通期業績予想の営業利益700億円は達成できるだろう。

 当社は昨年5月に、2030年に業容倍増(売上高2兆円)を目指した

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【新年特集】東ソー代表取締役社長 山本寿宣氏

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2021年1月6日

コロナとCO2への対応が課題、研究開発ではMIに注力  

━昨年を振り返って。

 やはりコロナ禍の影響を大きく受けた年だった。上期(4-9月期)の業績は、需要の減少や市況の下落により4-6月期は営業赤字となった。その後、感染拡大が落ち着いたこともあり、7月以降は少しずつ需要が回復したことで、上期は黒字にすることができた。下期に入ってからは、さらに需要が戻りつつあり販売数量が増加している。中期経営計画の数値目標を達成することは厳しいが、下期の増益によって、通期の営業利益率8%を確保したいと考えている。

 足元は、塩化ビニルモノマー(VCM)や塩化ビニル樹脂(PVC)、ウレタン原料のMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)といったコモディティ製品の市況が高騰しており、

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【新年特集】昭和電工代表取締役社長 森川宏平氏

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2021年1月6日

統合プロセスは順調、化学の力で世界を変える会社を目指す

━昨年の総括について。

 2020年はやはり新型コロナウイルス感染症が最大のリスク要因となり、社会や経営、事業など様々な場面に大きな変革をもたらすトリガーになった。当初の想定をはるかに超え、世界中で工場の操業停止や飲食店の営業停止をもたらし、市民生活や企業に極めて大きな影響を与えている。

 またコロナ禍によって、人々の生活様式も一変した。

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