クラレ PVA樹脂など4製品を値上げ、採算改善を図る

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2021年5月17日

 クラレは14日、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂「クラレポバール」「エルバノール」、PVA系樹脂「エクセバール」「モビフレックス」の4製品について、今月17日出荷分から値上げすると発表した。4製品とも2月、4月に続く今年3度目の価格改定となる。改定幅は、いずれも国内が「50円/kg以上」、アジアパシフィック、北米・南米、中東・アフリカが「0.5USドル/kg以上」、欧州が「0.42ユーロ/kg以上」。

 PVA樹脂の需給バランスが急速にタイト化する中 一方では対象製品の各種コストも上昇し、同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えるものとなっている。事業収益が一段と悪化している状況下、採算改善を行い、安定供給を維持するため、再度の価格改定の実施を決めた。

三菱ケミカル アクリル酸エステルを値上げ、原料上昇に対応

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2021年5月17日

 三菱ケミカルは14日、アクリル酸エステル製品について、今月21日出荷分から値上げを実施することとし、取引先との交渉を開始したと発表した。対象製品は、アクリル酸ブチルとアクリル酸2エチルヘキシルで、改定幅は「10円/kg以上」。

 同製品の原料となるオキソアルコールは、ナフサ価格の上昇に加え、2月1日出荷分から値上げを実施したことで価格が上昇している。同社は、今後の安定的な供給を継続するために、同製品の値上げを決定した。

 

塩ビ樹脂 5月のインド向け輸出は20ドル高で決着

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2021年5月12日

 需給タイト継続、製品への転嫁が進まず天井感も

 塩ビ樹脂(PVC)の5月分のアジア輸出価格は、インド向けが前月比20ドル高のCFR1820ドル/t、中国その他向けは同30ドル高の1540ドル/tで決着した。4月の輸出価格は、米国寒波影響で世界的に需給がひっ迫し、インド向けも中国向けも300ドル程度急騰していたが、その流れが続いたことで、5月の契約価格も一段高となっている。

 台湾大手メーカーも、インド向け

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アジア石化市況 エチレンはスプレッド500ドル台

2021年5月11日

ベンゼン再び上昇基調、スチレンモノマーは反落

 アジア地域の4月第2週の石化市況では、エチレンは前週比15ドル高の1070ドル/tでの取引となった。アジア地域で各クラッカーが定修に入ることもあり、先高観から2週連続の上昇となっている。スプレッドについても、

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ポリスチレン 需要は昨年の下期から回復基調に

2021年5月10日

家電向けなど好調、ベンゼン高で収益悪化が懸念

 ポリスチレン(PS)は、新型コロナウイルスで落ち込んだ需要が、昨年下期以降から回復基調を強めている。巣ごもり需要が拡大したことで、スーパーなどの食品包材が堅調に推移していることに加え、販売が好調なエアコンや冷蔵庫といった電機・工業用途も大きく伸長しており、3月の内需は6万5100tと2019年4月以来となる6万t台に回復している状況だ。

 しかし、PS各社にとって原料価格が上昇したことによる収益悪化が懸念材料。コロナ影響で落ち込んだベンゼンやナフサ価格は、昨年4-6月期を底に回復し年後半には騰勢を強めた。特にベンゼンACPは昨年11月まで400ドル台で推移していたが、

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