宇部興産 CPLの4月契約価格は前月比50ドル高

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2021年4月23日

需給タイトが継続、定修やトラブル発生が背景に

 宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、4月(上旬決め)の韓国・台湾大手向け契約価格を前月比50ドル高の1950ドル/tで決着した。同社は、2月には設備トラブル、3月にはアンモニア不足といった要因で安定供給が困難となり、台湾の指標価格での取引が続いていた。今回、こうした要因が解消し生産体制が正常化したことで、3カ月ぶりに契約価格が成立している。

 主要な輸出先である台湾市場は、同国内で生産トラブルが続いたことに加え、原料ベンゼンをはじめとする原料価格の高騰や物流費の上昇などが反映され、3月は300ドル以上も急騰した。これに加え、台湾大手メーカーが定修を予定していたこともあり、4月の契約価格は一段高となっている。スプレッドは、 “宇部興産 CPLの4月契約価格は前月比50ドル高” の続きを読む

DIC 塗料用樹脂を値上げ、モノマー類や溶剤などが高騰

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2021年4月23日

 DICは22日、塗料用樹脂全般について、5月6日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「おおよそ40円/kg以上」。

 昨今、原油価格の上昇や中国の環境規制強化による原料の供給不安に加えて、世界各地の天候不順や原材料メーカーのトラブルにより、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの塗料用樹脂の主原料となるモノマー類や溶剤などの価格が高騰している。

 また、コロナ影響要因も含め各地港湾施設の機能不全による納期遅延や燃料高騰を背景に、ユーティリティーや物流コストも上昇している。同社は、原材料価格の高騰や物流コストの上昇を自助努力で吸収することが極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るために値上げが避けられないと判断した。

三井化学 ポリウレタン樹脂を値上げ、来月から実施

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2021年4月23日

 三井化学は22日、「タケラック」や「タケネート」などのポリウレタン樹脂を5月1日出荷分から「50円/kg以上」値上げすると発表した。

 石油化学製品の需給バランスがひっ迫し、市況価格の高騰が継続する中、ポリウレタン樹脂用の原料価格が大幅に上昇しており、また物流費も上昇している。こうした事業環境下、同社はこれらのコストアップを吸収するため自助努力を重ねてきたが、今後も顧客への安定供給と品質を維持していくためにも、今回、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

アジア石化市況 エチレン先安観で2週連続下落

2021年4月20日

ベンゼンは800ドルを回復、SMも4週ぶり上昇

 アジア地域の3月第4週の石化市況では、エチレンは前週比45ドル安の1045ドル/tでの取引となり2週連続で下落した。前週に引き続き、誘導品需要が弱含んでいることや、新規設備が立ち上がったこともあり市場に先安観が出ている。ナフサとのスプレッドも

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東亞合成 アクリル製品3製品を値上げ、安定供給維持で

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2021年4月20日

 東亞合成は19日、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸イソブチルのアクリル製品3製品について、5月1日出荷分から値上げすることを決め、需要家との交渉に入ると発表した。改定幅はいずれも「16円/kg以上」。

 対象製品の主原料であるオキソアルコールは、原料高騰や需給ひっ迫により市況が大幅に高騰しており、調達価格も大幅に上昇している。同社では、生産の効率化や物流合理化によるコスト削減に努めてきたが、自助努力のみでの吸収は困難であり、適正品質の製品を安定供給していくためには、製品価格の是正が必要であると判断した。

クラレ 耐熱性ポリアミド樹脂を国内外で来月から値上げ

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2021年4月20日

 クラレは19日、耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」について、国内外価格を5月10日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、国内向けが「60円/kg」、海外向けが「0.60USドル/kg」。

 対象製品の主要原材料や物流費用などを含めた総コストの上昇は、同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えてきている。このような状況下、国内外での安定供給を維持するために、価格改定の実施を決定した。

 「ジェネスタ」は、クラレが世界で初めて工業化した独自モノマーであるノナンジアミン(炭素数九のジアミン)を使用したポリアミド樹脂。耐熱性や耐光性、低吸水性、摺動性、高絶縁性、耐薬品性などに優れた特長をもち、電気・電子部品や自動車部品に加え、工業部品など、用途展開を広げている。