原料ベンゼン価格高騰を反映、需給タイトも継続
宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、5月(上旬決め)の韓国・台湾大手向け契約価格を前月比120ドル高の2070ドル/tで決着した。主要な輸出先である台湾市場は、大手メーカーの生産トラブルや定修に加え、域外品の流入も少ないことから、需給タイトが継続している。
こうした中、5月のベンゼンACPは
2021年5月20日
2021年5月18日
2021年5月12日
2021年5月11日
2021年5月10日
家電向けなど好調、ベンゼン高で収益悪化が懸念
ポリスチレン(PS)は、新型コロナウイルスで落ち込んだ需要が、昨年下期以降から回復基調を強めている。巣ごもり需要が拡大したことで、スーパーなどの食品包材が堅調に推移していることに加え、販売が好調なエアコンや冷蔵庫といった電機・工業用途も大きく伸長しており、3月の内需は6万5100tと2019年4月以来となる6万t台に回復している状況だ。
しかし、PS各社にとって原料価格が上昇したことによる収益悪化が懸念材料。コロナ影響で落ち込んだベンゼンやナフサ価格は、昨年4-6月期を底に回復し年後半には騰勢を強めた。特にベンゼンACPは昨年11月まで400ドル台で推移していたが、
2021年5月7日
2021年4月27日
2021年4月23日
需給タイトが継続、定修やトラブル発生が背景に
宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、4月(上旬決め)の韓国・台湾大手向け契約価格を前月比50ドル高の1950ドル/tで決着した。同社は、2月には設備トラブル、3月にはアンモニア不足といった要因で安定供給が困難となり、台湾の指標価格での取引が続いていた。今回、こうした要因が解消し生産体制が正常化したことで、3カ月ぶりに契約価格が成立している。
主要な輸出先である台湾市場は、同国内で生産トラブルが続いたことに加え、原料ベンゼンをはじめとする原料価格の高騰や物流費の上昇などが反映され、3月は300ドル以上も急騰した。これに加え、台湾大手メーカーが定修を予定していたこともあり、4月の契約価格は一段高となっている。スプレッドは、 “宇部興産 CPLの4月契約価格は前月比50ドル高” の続きを読む
2021年4月20日
2021年4月19日
米国寒波で生産トラブル、世界的に需給がひっ迫
ABS樹脂やアクリル繊維の原料であるアクリロニトリル(AN)は、アジア市況が高騰している。足元のAN市況は2600ドル前後となり、2月初めの1700ドル程度から約900ドルも上昇している状況だ。
自動車や家電用途のABS樹脂や、医療用手袋用途のニトリルゴム(NBR)といったANの誘導品需要が強まっているのに対し、米国寒波の影響により海外大手メーカーがフォースマジュール(FM)を宣言するなど供給トラブルが発生したことが要因。需給バランスが正常化に戻るまでには時間が掛かるとの見方が強く、