アジア石化市況 エチレン先安観で2週連続下落

2021年3月9日

芳香族は上昇基調継続、スチレンモノマー強含み

 アジア地域の2月第2週の石化市況では、エチレンは前週比40ドル安の825ドル/tでの取引となった。2月に入ってからわずか2週の間に85ドルも下落している。韓国や日本で停止していたクラッカーが1、2月に稼働を再開し先安観が出ていたことに加え、中国では春節休暇を迎えたこともあり一気に需要が弱まった。

 ナフサとのスプレッドも

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WTI価格 OPECプラス減産継続で一段高に

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2021年3月8日

サウジも減産を継続、需給バランスの改善見込む

 世界の原油相場では、産油国の減産継続を背景にWTIが一段高となっている。4日に開催されたOPECプラスの会合では減産幅の維持が決定され、さらに、サウジアラビアが独自に行っている日量100万バレルの減産を2、3月に続き4月も継続すると発表。これにより、同日のWTI価格は前日の終値から2.55ドル上昇の63.83ドル/バレルとなり、昨年1月上旬以来、約14カ月ぶりの高値を記録した。世界経済はコロナ禍による低迷が継続しているものの、各国においてワクチン接種が進んでいることや、景気対策で金融緩和が継続されていることもあり、投資家の買いが強まっている状況だ。

 昨年のWTI価格は、協調減産の混乱やコロナ禍の影響で落ち込んだ4月を底に反転し、10月頃まで40ドル前後で推移。こうした中、コロナワクチンの承認が相次いだことや、OPECプラスが減産幅縮小に合意したことを背景にWTIは上昇基調となり、年明けサウジが単独減産を表明したことで1月6日に50ドルを突破した。

 さらに中東の地政学リスクが高まったことで、2月中旬には60ドル台に到達。その後は、サウジが単独減産を取り止めるとの観測が出たことなどで上値が抑えられていたが、今回の減産継続が市場に大きなインパクトとなり、前日から2.55ドルも高騰する結果となっている。

 今後については、WTIは強含みになるとの見方が強い。減産継続により原油の余剰在庫の消化が進むことで、需給バランスの改善が見込まれる。とはいえ、長期金利が上昇すれば投資家の買いが弱まることに加え、コロナ禍の収束も未だ見通せず再拡大の懸念も拭えない状況。昨年のように急落する可能性は低いものの、この先も原油相場は予断の許さない状況が続きそうだ。

 

アジア石化市況 エチレン3カ月ぶり900ドル割れ

2021年3月3日

芳香族は続騰、スチレンモノマー1000ドル台回復

 アジア地域の2月第1週の石化市況では、エチレンは前週比45ドル安の865ドル/tでの取引となった。900ドルを割り込んだのは11月上旬以来、約3カ月ぶりとなる。アジア地域で停止していた複数のクラッカーが1月に稼働を再開。供給量の増加により先安観が強まる中、旧正月を控えていたことで需要家が様子見となった。ナフサとのスプレッドも

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塩ビ樹脂 3月のインド向け輸出は10カ月ぶりに下落

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2021年3月2日

転嫁遅れで調整局面、トラブル再発で4月反転も

 塩ビ樹脂(PVC)の3月分のアジア輸出価格は、インド向けが前月比120ドル安のCFR1480ドル/t、中国その他向けは同20ドル高の1210ドル/tで決着した。

 インド向けは、日本品の2月価格が1600ドル/tにまで高騰していたため調整局面となり、ロックダウンでオファーが成立しなかった昨年5月以来、10カ月ぶりの下落となっている。とはいえ、需給がタイトな状況に変わりはない。台湾大手メーカーは、インド向け “塩ビ樹脂 3月のインド向け輸出は10カ月ぶりに下落” の続きを読む

ENEOS 3月のベンゼンACPは前月比195ドル高

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2021年3月2日

 ENEOSは1日、3月分のベンゼンACP(アジア契約価格)を855ドル/tで決着したと発表した。2月のアジアベンゼン市況は、堅調な誘導品需要と、原油価格の上昇により前月比上昇した。こうした市場環境を反映し、3月ACPは前月比195ドル/t高で決着した。

 なお、国内価格換算想定値は、96.6円/kgとなる。

宇部興産 CPLの2月契約価格は前月比30ドル安

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2021年2月25日

トラブル要因が背景、原料高・需給タイトは継続

 宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、2月(上旬決め)の韓国・台湾大手向け契約価格を前月比30ドル安の1570ドル/tで決着した。下落したのは昨年8月以来の6カ月ぶりとなる。

 今回の下落は、

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アジア石化市況 エチレン下値は10ドル高に反転

2021年2月24日

芳香族は原油高で上昇、スチレンモノマー強含み

 アジア地域の1月第4週の石化市況では、エチレンは下値10ドル高、上値70ドル安の910ドル/tでの取引となった。前週、大幅に下落していたが、旧正月を前に玉を確保する動きが一順したこともあり、大きな動きは見られなかったが下値は反転する結果となった。スプレッドについては、

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アジア石化市況 エチレンは上値も1000ドル割れ

2021年2月16日

クラッカー稼働再開で先安観、ベンゼンは再反発

 アジア地域の1月第3週の石化市況では、エチレンは下値80ドル安、上値115ドル安の900~980ドル/tでの取引となった。上値が1000ドルを下回ったのは11月第4週以来となる。前週までは、韓国のクラッカーが再稼働に入る中、別のクラッカーの定修再開が遅延したこともあり値動きが少なかったが、一気に買い気配が弱まった。スプレッドについては、

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アジア石化市況 エチレンは下値軟化も値幅が拡大

2021年2月4日

ベンゼンはやや調整局面、SMは2週連続で上昇

 アジア地域の1月第2週の石化市況では、エチレンは下値20ドル安、上値五ドル高の980~1095ドルでの取引となった。下値が反落したのは11月第1週以来となる。韓国で停止していたクラッカーが再開を予定しているものの、他地域のクラッカー再開が遅れる見通しとなったことで、強弱材料が入り乱れた。スプレッドは、

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ENEOS 2月のベンゼンACPは前月比25ドル高に

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2021年2月2日

 ENEOSは1日、2月分のベンゼンACP(アジア契約価格)を660ドル/tで決着したと発表した。1月のアジアベンゼン市況は、誘導品市況低迷の影響を受けたものの、原油価格の上昇により前月比で上昇した。こうした市場環境を反映し、2月ACPは前月比トン25ドル高で決着した。

 なお、国内価格換算想定値は、74.4円/kgとなる。